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「しなかった後悔」75%

さまざまな研究を引用しつつ、
時の人を題材としながら、
仕事に生かせる情報満載のお得感がある本です。

「ビジョンを持ち、数値を用いた具体的な目標を立て、
バランスの取れた日々を過ごすことで夢が叶う。」
一文にするとこんなところかと思います。
感銘を受けた箇所を、いくつかピックアップしておきます。
興味がある方は、ぜひ読んでみてください。

コーネル大学のトーマス・ギロビッチ博士は、「人生を振り返ってもっとも後悔することは何か」についての調査を行いました。
その結果回答の75%が、「しなかったこと」への後悔でした。大事な場面で「失敗した経験」よりも、「行動しなかったこと」を私たちは悔やむのです。
それに対して、何かを「した」後悔のほうは、わずか25%でした。つまり、それは「しなかった」後悔より3倍少ないのです。

P.48

大谷選手は、目標設定について以下のように発言しています。
「できないと決めつけるのは、自分的には嫌でした。ピッチャーができない、パッターができないと考えるのも本当は嫌だった。160kmを目標にしたときも、できないと思ったら終わりだと思って、3年間、やってきました。最後に160kmを投げられたのは自信になっていると思います」(『大谷翔平 野球翔年1 日本編 2014-2018」文藝春秋)
ヨット競技で、コーチが選手に向かって「もっとロープを強く握れ!」と叫びます。これでは選手はロープを強く握れません。
「10秒間ロープを強く握れ!」とアドバイスして初めて、選手はその時間、本気でロープを握れるのです。数字のない指示は選手に不安を与えます。具体的な数字を入れた目標設定が、好ましい心理を生み出し、行動にも良い影響を与えるのです。

P.56

大谷選手のような成功者たちの共通点は、徹底して量をこなしている、ということ。「成功確率は理屈抜きに試行回数で決まる」と、私は考えています。自分が定めた成功というゴールにたどり着きたかったら、目の前の作業における試行回数を増やすしかないのです。たとえば、ここに「成功率が1%」の困難な作業があったと仮定します。
この作業を2回繰り返すと、成功率は約2%に増加[100%-(99%×99%)=1.99%]します。
その後も試行を繰り返せば、成功確率は着実に増えていき、試行回数が100回のときは、63%を超え、459回繰り返すと、99%にまで到達するのです。
これはあくまでも理論上の数値ですが、試行回数を増やすことが成功に着実に近づく強力な要素であるとわかるはずです。

P.124

日本のビジネスパーソンは、まだまだオフタイムの充実が不足しています。もしも仕事の悩みを抱えているなら、それはオンタイムの中にあるのではなく、大抵オフタイムが充実していないことが原因なのです。
そのことについて私の師であるジム・レーヤー博士は、こう語っています。
「カロウシ(過労死)とは、過労による死を意味する日本語である。(中略)長時間労働、ノルマ達成への大きなプレッシャー、睡眠不足、酒の飲み過ぎ、タバコの吸い過ぎ、家族と過ごす時間の極端な少なさ、厳しい家計、ラッシュと渋滞ばかりの通勤事情、運動不足、全くない回復時間。これが日本の多くのビジネスマンが置かれている状況である」(『メンタル・タフネス――タフネスで強くなる」阪急コミュニケーションズ)
もっとオフタイムの充実について真剣に考えましょう。リカバリーこそがあなたの仕事に成果をもたらし、夢の実現へと導いてくれるのです。

P.207


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