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不快なネットミームが流行ってしまったあなたへ。インターネットミームを否定することは無意味だと思う。

とりあえずみんな大好きおとわっかでも聞きながらこのnoteを読んで欲しい(この記事は、おとわっかを聞き終わる頃にぴったりに読み終われるくらいの長さです)。


1.なぜ無意味なのか

インターネットとは本人や権利者の意思とは関係なしにコンテンツが独り歩きする場所だからである。どんなに嫌でも受け入れるしかないのだ。ネットに拡散された事実はもう消えないのだから。

2.そう考えるに至った経緯

まず私がみなさまに訴えたいのは、私は淫夢厨かつクッキー☆厨であるということだ。淫夢やクッキー☆について知らない人の為に簡単に説明するが、ゲイ向けAVや東方projectファン向け動画を、勝手に素材として使ったMADを投稿する界隈のことである(ゴリゴリの人権侵害界隈である)。
そんな、ジャパニーズインターネットスラムで育った私がインターネットを見てみると、なんだかおもしろい現象に気が付いた。

本人の意思関係なくファンからの偏見やイメージがへばりついて取れなくなり、コンテンツが独り歩きする現象である。
公式ではない誰かが突然言い出したことがバズったせいで大勢に広まり、ほぼ公式設定みたいになってしまう現象、とでも言おうか。
「風評被害」「そんなん公式が勝手に言ってるだけやん」と言うと分かりやすいか。

3.様々な具体例

そんなことあるか???と考える人はいないだろう。Twitterをやっている人達には痛いほど心当たりがあるはず。

冒頭に紹介した動画は『おとわっか』。
ワッカが「ティーダのチンポ気持ち良すぎだろ!!!」と連呼するシーンが何故か大いにバズり、その風評被害はff10のみならず、ヤマダ電機、コネクト、おとめっどなど広範囲に広がった。
(Twitter上では本当にff10が好きだからおとわっかが不快だと漏らすffファンも少なくなかった。53人以上はいたと思う。)

ワッカ(ff10)。
ff10ファンが勝手に作り上げた偏見によって、同性愛者に仕立て上げられたキャラ。


私の出身地である淫ク☆では、野獣先輩は「ウザいお調子者」、MURは「知的障害者」、KMRは「控え目で真面目な優等生」、RU姉貴は「天気を晴れにする能力者でデブ」、UDK姉貴は「元気な真っすぐバカ」などと勝手にキャラ付けされ、それがすっかり定着してしまっている。当の本人の性格や容姿などお構いなしだ。
(もちろん、それに嫌気が差して完全に行方をくらました先輩や、お覚悟を。した声優も少なくない。)

大妖精(東方project)。
クッキー☆ファンが勝手に作り上げた偏見によって、喋れない(筆談する)・標識を自在に召喚して戦う・糸目・お色気担当に仕立て上げられてしまった。


バーチャルYouTuber界隈では、あの有名なV四天王でさえこの現象の餌食になっている。
キズナアイは、バイオ実況動画での「Fuck you」発言だけがなぜかバズり、V界では Fuck You=キズナアイの代名詞 と認知されるように。
電脳少女シロは、PUBG実況動画での言動からファンから勝手にサイコパス認定され、シロ本人が逆輸入したこともあり、以来サイコパスキャラとして定着した。
輝夜月は、ニコニコ動画にて声を「首絞めハム太郎」と揶揄された。以降V界隈の中ではハム太郎と言ったら輝夜月の代名詞となる。
(もちろん、リスナーから勝手につけられた偏見やイメージで苦しんだVtuberも少なくない。)

電脳少女シロ。
ファンが勝手に作り上げた偏見によって、サイコパスキャラに仕立て上げられてしまった。

他にも、
仮面ライダー界隈には「オンドゥル語」とかいう本編に登場しない言語があるし、APEXオタクはクリプトとミラージュは付き合ってる!とか、なんJ民はごちうさのチノちゃんはカドミウムを垂れ流しているなどと公式で決まってもないことを嬉しそうに、あたかも事実かのように話す。
ミギーは新一と口喧嘩した果てに新一を切りつけるし、ジョルノはワザップのガセネタに騙されるし、西住しほや宇崎月は夫以外の男性に頻繁に体を許す。
冬優子は「あんたはここでふゆと死ぬのよ」と言うし、一姫は「ちんぽにゃ!」、千代田桃は「シャミ子が悪いんだよ」、バックベアードは「このロリコンどもめ!」、越前リョーマは「ふーん、えっちじゃん」と言う。
紲星あかりは静岡県民でクズでニートで新興宗教の教祖だし、ずんだもんは見境なく女性の身体にヘコヘコするし、春日部つむぎとマフティーは変なダンスを踊る。
ダークライは何かといっつも戦ってるし、大泉洋はまたしても何も知らないし、城島リーダーは「あややとぅーやー」と歌っている。
SUSURUTVはやばいクレーマーだし、大谷翔平は森の中の丸太小屋で同性愛者ではない男性と一緒に住むし、ヤンクミはブルアカで抜いた生徒を庇う。

……そういうことになっている。

4.世界は自分の思い通りにならない。諦めて運命を受け入れろ。

ミームというのは恐ろしい。インターネット上で広まってしまうと、止めることもできないし無かったことにもできない。だから本人や権利関係者がいくら言ったところで無駄だし、ましてや本人でも権利関係者でもない人がミームに苦言を呈したところで意味が無い。

だからもう、自分にとって嫌なミームが広まってしまった時は、止めたりするのは諦めて現状を受け入れたのち、一緒になってミームで遊ぶか、もしくはワードミュートして放っておくかのどちらかしかない。と私は考える。

5.長々とnoteを書いてまで伝えたかったこと

インターネットというのは自分の思い通りになんて絶対にならないものだと思っておいた方が良い。変な偏見を他人から植え付けられた時、しかもそれをネタとして大勢から面白半分で消費されたとき、あなたはどうするか。自分の大好きなコンテンツに風評被害が起きた時どうするか。
本気で不快になってしまったり、本気でミームの風評被害を食い止めようとしちゃう人はインターネットに向いていないだろう(まあ別に、インターネットに向いていない人でもインターネットしていいと思うが)。

多様性が叫ばれてる時代だし、自分の精神衛生のためにも
「私は嫌いだけど、こういう表現があってもいいと思う。」
と思ってみてはいかがだろうか。無理に不快なものに近づいて攻撃しても…と思うから。

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