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37.常に情報を精査し、エネルギーを担保しよう。【FX専業トレーダーへの道】


1日24時間。


秒数に換算すると、8万6400秒である。


睡眠の8時間を除けば、私たちが1日のうちに実質的に使える時間は5万6700秒ということになる。


そして、人間は1日のうちに約3万5000回もの意思決定をしているらしい。


であるならば、私たちはおよそ2秒に1回以上は何かを選択しているということになる。


よって、私たちは常になんらかの選択を迫られていると言っても過言ではないだろう。


これらの意思決定は、私たちが意識的に決定しているものから、脳が自動的に行っているものまで含まれている。


ここで気を付けておきたいポイントは、これら全ての意思決定はエネルギーと等価交換であるという点である。


そして、意思決定は私たちが朝起きた瞬間から始まる。


つまり、それが意識的だろうが自動的だろうが、私たちの貴重なエネルギーは、朝起きた瞬間から始まる意思決定によってジワジワと着実に蝕まれているのである。


私が今こうやって記事を書いている間も、私のエネルギーはどんどんと失われていく。


こういった高い集中力を保ちつつ創意工夫が必要な作業は、その分だけ多くの選択を迫られるので、それに比例して多くのエネルギーを要する。


「一番重要な作業は朝にやれ」という発想は、謂わばこの「エネルギーと意思決定の関係性」という観点から謳われている教訓なのである。


何故なら、選択をより多く迫られる作業は、エネルギー容量がまだ多く残っている朝に終わらせた方が効率が良いからだ。


逆に、エネルギーが枯渇している状態で高いパフォーマンスが必要とされる作業を無闇に行おうとした際には、その大半がもれなく惨憺たる結果を迎えることになるだろう。


これは私も痛いほど感じている現象である。


記事の執筆作業を朝に行った場合と夜に行った場合では、その進捗具合や完成度、何もかもが違う。


ここから私が言いたいことは、


「意思決定とエネルギーは密接に関係している」


ということである。


このことは、おそらく多くの方が理解していることだと思われる。


ただ、私はこの記事において単なる朝活を推奨するのみにとどまるつもりは毛頭無い。


無論、朝活は非常に健全なアプローチである。


しかし、このような記事にさえ足を運ぶ猛者であるならば、既に朝活の存在を知っているか、または既に実践していることだろう。


よって、私は更なる高次元へのアプローチを推奨したい。


「まずは自分自身の選択を100%信じてみませんか?」



順を追って説明しよう。


まず、私たちは常に何らかの選択をしているが、その選択の数を圧倒的に増やしてしまう行動が一つある。


それは、「自身の選択を疑うこと」である。


たとえばFX。


予め買うと決めておいた水準まで価格が到達したら、シンプルに買っていけば良い。


なのに、何故か買う直前になって逆行の根拠を探し始めて、買うことを躊躇してしまう。


または、トレード戦略通りに買ったは良いものの、買った瞬間から何故か空恐ろしくなり、ビクビクしながらポジションを保有してしまう。


その際に、SNSで突如流れてきた有名なトレーダーによる自分とは逆のポジション保有の通知や経済指標などの通知を受けて、ついには大した決済サインもなく決済してしまう。


結果、当初の予想通りに順行し、それを受けて激昂または意気消沈する。


これらの行動には多くの問題があるが、特にここで私が指摘したいのは、「本来不必要な選択を無駄に多くしてしまっている」点である。


ここで先ほどの話を思い出して欲しい。


「意思決定とエネルギーは密接に関係している」


つまり、この人は自分のトレード戦略、謂わば自分の選択を信じ切ることができなかったばかりに、最高のポジションをお粗末にするだけでなく、1日のうちに使える量が決まっている有限かつ貴重なエネルギーさえも無駄に失っているのである。



先ほど、高い集中力を保ちつつ創意工夫が必要な作業として記事の執筆作業を挙げたが、トレードも同じく、高い集中力と意志力が必要になる。


よって、この人は、不必要にエネルギーを消費してしまった分、その日のうちに行う別のトレードの質を無意識のうちに下げてしまっているのである。


継続的にトータルで勝つことが必要とされるFXにおいては、こういった些細で地味な差がちりつもとなり、やがて大きな差を生むことになる。


しかも、この人はおそらく精神的にもかなりのダメージを受けているので、その分も上乗せで次回のトレードに甚大な影響を及ぼしてしまうだろう。


トレードにおける感情リスクはもはや自明だが、エネルギーを元にトレード、もとい全ての活動をしている私たちにとっては、エネルギーの担保もまた重要な使命なのである。


そして、私たちのエネルギー担保に大きく貢献してくれるのが、この「自分の選んだ選択を信じる」という行為なのである。


値動きを完璧に予想することができる人間はこの世に存在しない。


つまり、正解など何処にも無いのだ。


よって、トレーダーである私たちが生き残るためには、常に、その不可解で不確実で無秩序な世界から真実らしきものを自らの意思で選択し、それに身を託すしかない。


ならば、まずは自分自身が下した決断を100%信じてみようではないか。


その方が、半信半疑のままトレードをして無駄に多くの意思決定を下して、エネルギーを枯渇させた挙句に次のトレードに影響を出してしまうよりかは遥かにマシである。


そもそもFXのみならず、この世の様々な問題に対して、多くの意見や見解、立場が存在する。


インターネットが普及する現代は情報過多で、本来ならばとても個人が扱えるような情報量ではない。


更にどれも真実味を帯びていて、一体どれを信じていいのかわからない。


ならば、その中から「俺は絶対にコレだけ!!!」というものを見つけ、それのみに日々焦点を当て続ければ良いのである。 


そうすることで、私たちの毎日の意思決定の回数は格段に減り、本当に重要なものに対してのみに全エネルギーをフル活用することができるだろう。




いかがだったでしょうか。


今回、少し難しい話になったと思います。いかんせん抽象的な話が多かったので。


ただ、この意思決定とエネルギーの関係性は僕がかなり重視している話でもあるので、今回取り上げさせていただきました。


要するに、人間はロボットと同じで、活動の全てに対してエネルギーを支払っているわけです。


それは、脳内で常に展開されている思考も同じです。


しかも、無意識下における思考にもエネルギーを支払っています。


そして、傷口の修復や食べ物の消化活動といったものにもしっかり対価としてエネルギーを支払っているわけです。


よって、確かに自分のエネルギー量は目に見えないですが、毎日確実に消耗しています。


だからこそ、トレードでのパフォーマンスを高めるために、もっと言えば人生を豊かにするために、私たちは自分自身のエネルギーをよりリアルに感じて、より丁寧に使っていく必要があるということなんです。


その方法として、今回は「自分自身の選択を100%信じる」というものを取り上げてみました。


「それができねえんだよ!!!!!」っていう意見、確実にあると思います。


めっちゃわかります。僕もそうなんで。


これができないのはおそらく私たちが情報に多く触れ過ぎているせいです。


結果がでなかった時にすぐ他の情報に目移りできちゃうんですよね。


ただ、結果が出ないのは、その情報自体が間違っているというよりも、単に忍耐力と継続力が足りないことが原因であることが多いです。


現に今のやり方で結果がついてきていない上に、他にもそのやり方に代わる色んな情報がそこら中に死ぬほど転がっているからこそ、すぐに乗り換えようとしちゃうんです。


でも、これは私たちのせいじゃありません。情報社会のせいです。性格とか人格とか関係ありません。


だからこそ、こういった時は今現在自分の持っている情報を一度精査してみて、自分の根幹となるものを一つ選ぶことができたら、勇気を持って他の情報を捨ててください。


本来、少ないコミュニティの中で生きてきた私たちにとって、この情報量を適切に処理することは不可能なんですよね。


だからこそ、私たちは自分の意思で情報を一つ選び取ってその他の情報を捨てていくという作業を、意図的に自らのルーティンの中に組み込んでいくことで、現代の情報社会に適応していかなければいけないんでしょうね。


脳が勝手にアップデートしてくれれば別なんですけどね。まあ案の定原始時代からアップデートされていないようですし。そろそろアプデ来ますかね?


ということで、今日はこの辺で。


最後まで読んでいただきありがとうございました。

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