見出し画像

酷薄

 無自覚に他人を傷つけるのもヒドイと思うけど、わかっててやる方がよっぽどタチが悪い。前者はおバカさんだから、それにいちいちハラを立てても消耗するだけ。問題は後者であって、そばにいてもむざむざ傷つけられるだけなのだから、解決策としては距離を置くしかない。だって、大事な人だと思っているなら、わざと傷つけるなんてことは絶対にしないわけ。傷つけるであろうことがわかっていながら実行する、つまり、大事だとは思ってないってこと。

 時々ヤリモクのことを思い出しては思考が暗く沈む。私のことを人だとは思ってなかった。

 どこの馬の骨ともわからない者を、手放しで信用し、甘言に乗せられた私はまぎれもなくバカだった。だけど、だます人間がいなければ、だまされる人間だっていないんだよ。

 ただもうね、手痛い失敗を経て私は、やっぱり自立しなきゃって強く思った。自覚がなかったとはいえ、日常のすべてがコイツ一色だったことは、一途な恋だとか、そんなキレイなもんじゃないの、依存だった。

 わからなかったことが罪だとは思いたくない。だけど、無知であることは自分を傷つける。
 今より前の、人との関わりそのものを拒絶していた私の生き方は、ある意味では理にかなっていたように思う。だって、他人と交わらなければそもそも傷つくことなんてないんだから。

 だけどさぁ、ホントに去年はズタズタに傷ついて、寝ても覚めてもメンヘラムーブかまして、仕事も恋愛も限界頂点、一度メンタル壊れた人間って逆に強くなるのか?ってぐらいギリギリのギリギリ、本当に瀬戸際を攻めたなと思います。

 いかなる場面でも自己犠牲は二度としない。いのちだいじに生きるんだもん。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?