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聞いてアロエリーナ

 ちょっと言いにくいんだけど職場でついに老人にキレてしまいました。昨日の今日で、わたくしもまさかと思いましたが、キレてしまいました。周囲の人をざわつかせるようなキレ方をしてしまいました。反省はしていない。

 さすがに暴言は吐いてないけど、声はデカくなった。こちらが今まで説明したことをまったく理解してないんだから。
 あのさ、ちゃんと覚えられるように、時間かけてゆっくり教えていこうと思ったのさ。それなのにさ、もう全部水の泡だよ。
 だから、丁寧に教えても覚えられないんだったら、ミスりまくってでも全部テメーでやれよってことで、スパルタ方式に切り替えです。

 めちゃくちゃダメージの残るキレ方してやった。やさしく教えても何ひとつ覚えちゃいないんだから。危機感ってものがまるでないからキレられるんだっつの。

 しかしキレたことで自分でも気づきがあった。やさしくやさしく丁寧に教えることが、自分にとってはものすごくストレスだったってこと。
 トンチンカンなこと言われたり聞かれたりしても、怒らずに説明することが想像以上に負荷がかかってたんだなって。
 しかもそうやって教えてやったこと何ひとつ覚えてないんだから業腹なんだっつの。

 昨日は本当にモヤモヤしてたまらなかったけど、今なんか逆に冷静になってるもんね。

 今までず〜〜〜〜〜っと、老人が10月に入社してから4ヶ月半、思うところあってもず〜〜〜〜〜っと、ガマンにガマンを重ねてさ、悪気があるわけじゃない、仕方ない、わかんないだけなんだから、わざとじゃない、仕方ない仕方ない仕方ないって面倒見てきたけどさすがにもう限界だった。

 メインで抱えてる仕事があるからと思って配慮してこっちで調整して少しずつやらせたところで、結局はいつまでたっても「自分の仕事」という当事者意識が1mmたりとも芽生えないもんね。
 この先あなたの仕事になるから、ちゃんと覚えてくださいねってこと、なぜわからないのかな?

 Dr.益田がね、患者と接するのは子どもを育てるのと同じようなものだって言ってたのを昨日思い出していたわけよ。
 だから、目の前の老人が物覚え悪くてモタモタしてようとも、意味不明な行動をしようとも、見た目も中身もクソジジイで子どもみたいにかわいい要素がひとつもなかったとしても、人に教えるってことはそういうことなんだと思って、耐え忍ぶつもりでした私は。

 でももうムリだった!

 もう知らねぇ!テメェで痛い目見て学びやがれ!俺はもう逐一面倒は見ねぇ!ガハハ!

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