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リスペクトを 尊厳を

外は雨。
厳しい寒さが冬の終わりを惜しむように肌を突き刺してきますが
いかがお過ごしですか。

今日の感想文はブレディみかこさんの『R・E・S・P・E・C・T』。
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誰が主役でもおかしくない魅力的な登場人物ばかりで、
誰に視点をあてるかで全く異なる読み方が出来る、とても興味深い本でした。
この本を"私が興味をもつ"と思って紹介してくれた方に感謝。
(このパンクな表紙はきっと自分ではご縁に辿り着けなった…)

そんな登場人物の中でも、日本の大手新聞社のロンドン駐在事務所に勤務する新聞記者のシナコの内面に共感する部分が多く、
最終的に自分の人生を主体的に歩み始めた彼女に自分を投影していた。

「住居を巡るシングルマザーの勇気のある占拠運動」というキャッチーな内容にジャーナリストとして興味を示しつつも、不法行為ということについてはどこか冷めた目線で”傍観者”だった彼女がどこで変わったのか。

最初は偶発的な外部環境だった。
・初めは占拠地を遠くから見物するだけの予定だったが、タクシードライバーから差し入れのポテチを預かってしまったこと。
・人の懐に入るこむことが得意な元恋人がロンドンに来ることになったこと。

しかし、そこから知り合っていく”リアルな関わり”を通じて、
何が起こっているのか、本質はなんなのかを本気で知ろうとした。
不都合な真実も含めて。

作為的な情報ではなく、実際に起こっている事実から自分で導き出した自分の考え。
起きていることの外野にいる人ではわからない、当事者になって初めて”わかる”こと。

占拠活動のリーダーであるシンディとは生まれ育った環境も立場も全く異なるけれど、今自分が置かれている状況についてもどんな構造にあったのかわかってしまった。自分のこれまでの生活の範囲の中では知りえなかったことに気づいてしまった。
シンディ達へのリスペクトを通じて、シナコ自身の人生にも尊厳が生まれたのではないかと感じた。

自分の人生に本気で向き合ったから、行動を起こさない方が不自然になった。周囲が引いてしまうくらいに。

シナコのように主体的に自分の人生を切り開いていくため、
以下のことをこれからも実行していきたい…!!

・やらざるを得ない状況を自ら作る。
 (偶発性に頼っていたらいつになるかわからない)
・大切な人は大切にする。でも自分の人生のミッションは切り分けること。
 (自分の人生に責任をもつことに繋がる)
・自分の評価を他人や社会に委ねない。
 (分かりやすいものに逃げない)

お読み頂き、ありがとうございました☕

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