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【漫画初心者の私が叔父に貰った漫画を読んで感じたこと】♯1『銀河鉄道999』編

【前書き】


    まず初めに、私はあまり漫画を読んだことがありません。

別に漫画が嫌いというワケではないのですが、母が「娯楽に厳しい人」だったというのもあって、なかなか手に取る機会がなかったのです。

    しかし、先日 久しぶりに叔父と会い、話の流れで処分する予定だった漫画を譲って頂けることに。

そういうワケで私の家には今、漫画が入ったダンボールが大量に積み重なっております。

    なにぶん読み慣れていないもので、読むのは遅いわ理解にも苦しむわで難航しておりますが、せっかくなのでこれを機に、感想を書いてみようと思った次第です。

なかなか古い名作ばかりなので、知っている人は少ないかもしれませんが、少しでも気になった方は是非、詳しく調べてみて下さい。

【理想の星を目指す冒険記】

    まず第一話、衝撃的なスタートでした。

「銀河鉄道999」というタイトルは聞いたことがあったのですが、ちゃんとストーリーを読んだのはこれが初めてでした。

    地球では機械の体が当たり前という中、生身の身体を持つ星野鉄郎とその母親。

ある夜、機械伯爵に撃たれた鉄郎の母親は、

「銀河特急999号に乗ると、いつか機械の体がタダでもらえる惑星の駅につくそうです……」

と言い残し亡くなってしまいます。

    大雪の中 力尽きて倒れてしまった鉄郎は、謎の美女 メーテルに助けられます。

しかもメーテルは、なんと999号のパスを鉄郎にくれると言うのです。

「もし、私をいっしょにつれていってくださるならパスをあげるわ。私と同じパスをあげるわ」

鉄郎は機械伯爵への復讐を条件に、彼女の提案をのみます。

    復讐を果たし、999号に乗車した鉄郎とメーテル。

はたして鉄郎は母親を殺した伯爵と同じ「機械人間」になるのか。

そこが最大の山場になるでしょう。

    また、999号のパスは定期的に盗まれます。

物語の中でも度々語られていますが、銀河鉄道のパスは一般人ではまず買えない、とても貴重なモノであることが分かります。

そのパスをくれたメーテルとはいったい何者なのか…ますます謎が深まります。

【限られた世界観の中で】

    今回私が読んだ中で、お気に入りの話を紹介します。

それは

「大四畳半惑星の幻想」

です!

大まかな話の流れとしては、

1、鉄郎とメーテルの定期が盗まれる。
2、周りの人に助けられながら生活する。
3、定期を取り返して惑星を去る。

といったカンジです。

    999号の停車時間はその惑星の1日という設定なので、極端に長かったり短かったりします。

そこまで大きな事件が起きるというわけではないですが、この話では二週間という限られた滞在時間の中で、盗まれたパスを探す鉄郎たちの姿が描かれています。

下宿のおばあさんや隣の部屋に住む足立太、ラーメン屋のオヤジなど、様々な人たちからの助けを得る中で、鉄郎は「この星で一生暮らすのも悪くない」と思うようになります。

最終的にはパスを取り戻し、999号に乗ってこの星を後にするのですが、私だったらもうここで暮らしていたかもしれません(笑)

    この話の好きな点は、やはりラーメンが出てくるところ!

銀河鉄道999を読んでいると、無性にラーメンが食べたくなるんですよね。

とにかく、出てくる食べ物がみんな美味しそうなんです。

    そしてもう1つは、人間の暖かさを感じられるところ。

物語が進むと、住人のほとんどが生身の身体ではなかったり、どこか冷たい一面を持っていたりと、かなりストレスを感じる星が出てきます。

その中で、この星は多少の治安の悪さがあるにせよ、人の温もりを感じられる、数少ない星と言えるのではないでしょうか。

    宇宙という広大な空間の中にある、ちっぽけな1つの惑星という限られた世界の中で、様々なアクションが繰り広げられる、まさに「大四畳半惑星」です。

    999号は「Uターンできない」という決まりがありますが、読んでいる私たちは何度でも読み返せるワケです。

お気に入りの星を見つけておいて、疲れたら戻ってくる。

「あ、この星良いな。住みたいな」そういう楽しみ方も面白いかもしれません。

【銀河鉄道999の魅力】

最後に、この漫画の魅力について話そうと思います。

①絵の美しさ

    まず感じたのは、なんといっても絵の美しさです。

特に女性キャラクターは長いまつ毛が印象的で、息をのんでしまいます。

そして、丸っこい顔の鉄郎も、読み進めていく内に不思議とカッコよく見えてきます。(これマジ)

    そして、人物だけではなく、風景や機械などもポイントです。

その星の特徴をよく表した独特な建造物や植物などの描写、メーターの書き込みなども「スゴい」としか言いようがありません。

    また、宇宙を舞台にしているからかもしれませんが、黒色が頻繁に使われています。

私のイメージだと、漫画での黒というのは、ただそこが「塗りつぶされている」という程度のものだったのですが、“999の黒”は何というか、深みがあると言いますか…

今の私では上手く言い表せないくらい、“黒”が綺麗なのです。

②鉄郎の成長

    必ずしも毎回ハッピーエンドで終わるとは限らないというのが、この作品の魅力でもあります。

    機械の体をタダで貰えるという星に行くまで、鉄郎は多くの星を訪れ、つらい経験も受け止めなければいけません。

そしてそれが、鉄郎自身の成長にも繋がっていきます。

きっとその旅の途中で、彼の最後の判断に繋がる、重要なヒントに出会うことになるのだと思います。

【後書き】

    2024年8月4日現在、ようやく全体の半分を読み終えたところです。

まだまだ旅の途中ですが、私が語るには難しい漫画であることは確かですし、語るにはまだまだ漫画に対する知識や考え方が足りないな、と感じました。

なので、この先も感想がメインになっていくと思います。

    叔父いわく、

「ふと読み返した時、新たな発見やタメになる考え方を教えてくれる。それが漫画なんだ」

らしいです。

そう考えると、私がこの作品を理解するのは何年…いや何十年後かもしれませんね。



銀河鉄道999:松本零士 作


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