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いけばな歳時記

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いけばなに使われる花材は、四季の移ろいを映す「季語」のような、連綿とつながる文化の結び目であり、いけばな作例を使った「歳時記」としてまとめることができます。
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#一種いけ

いけばな歳時記 ウツギ

いけばな歳時記 ウツギ

 ウツギはウノハナとも呼ばれ中国~日本に自生。旧暦4月の卯月はこの花の咲くことによる命名で、短歌・俳句・歌謡でも親しまれて来ました。因みに私の社中名うつぎ会も1953年5月設立に依っています。
 3作例は全てウツギの一種いけ。

 上3作は全て2005年5月の作です。

 上作例は花木による2種いけ。私はこれを「協奏的構成」と呼んでいます。バイカウツギは利休好みで利休梅とも呼ばれ、茶花の定番です。

いけばな歳時記 キソケイ

いけばな歳時記 キソケイ

 キソケイは、ヒマラヤ原産の半ツル性常緑樹でジャスミンの仲間で芳香はわずか。春~初夏に新葉が茂った後、黄色い花をつけます。水揚げ良く矯めも利きますが、脇枝が多く花も下向きやすいので、枝のバネを生かして花葉をまとめ、枝の線と対比させると効果的です。
 作例は、枝の線を介して花葉のマッスをルピナスと対比させています。

上左 研究会「自然調自由化」の見本花。上右は「一種いけ」の見本花

上左 上述の、

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