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北海道新幹線は部分的にミニ新幹線にしちゃえば良いんじゃない?

北海道新幹線は現時点で、整備新幹線の中で唯一建設中の新幹線となりました。建設が進んでいて順調かと思いきや、そうでもないようです。
なんと、トンネル掘削工事中に硬い岩盤にあたり、工事が進まないようで、2031年春の開業を断念せざるを得ないことになりました。北海道新幹線こそ終点までつなげることによる効果が大きい新幹線なだけに、苦戦しているなぁという印象です。
そこで、、、とある提案をいたします。それは、苦戦している区間に並行している在来線(具体的には函館本線の山線)を標準軌に改軌・電化してミニ新幹線にすることです。
ちょうどこの函館本線の山線は北海道新幹線の札幌延伸に伴い、小樽~長万部が廃止になると決まっています。それじゃあ、その廃止になる予定だった線路の一部を間借り・改軌してミニ新幹線として利用すれば、部分的に在来線を維持できるじゃないか!ということになります。
特に苦戦しているのは羊蹄トンネルと聞きました。これは在来線で言うとニセコ~倶知安に当たります。現在の北海道新幹線の計画では長万部~倶知安を全てフル規格にするようですが、それを以下のように変更いたします。
・新函館北斗~長万部~ニセコ:フル規格
ニセコ~倶知安:ミニ新幹線
・倶知安~札幌:フル規格
なお、どこかでニセコに向かうアプローチ線をつなぐことになるでしょう。ニセコ~倶知安だけは130km/hに抑えられますが、それ以外の区間で320~360km/h出せれば御の字です。ミニ新幹線にするとは言いつつ、在来線側の建築限界が大丈夫であれば、フル規格車両のE5/H5系を使っても大丈夫です。もし無理なら、JR東日本のE6系かE8系を使いましょう。上記でフル規格にすると言っている区間でも、工事が難航しているようなら臨機応変に並行している函館本線(山線)を改軌してミニ新幹線にしていくのが良いでしょう。

北海道新幹線は特に長万部~札幌でトンネルが続きそうですが、たまにミニ新幹線の区間があれば、車窓が楽しめて良いのではないでしょうか?しかも工事費が安く済んで、工期も短縮されると思いますよ。

おまけ:旭川延伸について

今それを言われても時期尚早じゃないかという内容ですが、北海道新幹線の旭川延伸の手法についても考えてみます。
現在の札幌~旭川(距離にして137km)については、大体1時間に1本から2本の特急が走っています。所要時間は1時間25分で、全線複線且つ線形も抜群に良い区間もあるほどです。その線形の良さはかつての北陸本線の金沢~敦賀も顔負けのレベルです。途中には岩見沢、深川、美唄などがあります。感じ方に個人差があるかと思いますが、これは現状でも十分速い方だと考えられます。

この状況だと、佐賀県みたいに「博多までの特急が充実しているから、新幹線いらないじゃん」ということが起こるのではないでしょうか?特に従来の新幹線方式を採用した場合には、新幹線の駅ができないところが出てしまった時に悲惨なことになる可能性も考えられます。
というわけで、この札幌~旭川についても第1回の記事の西九州新幹線の新鳥栖~武雄温泉と同様の整備手法を採用した方が良いのではないかと考えます。在来線を普通に高架化する(例:湖西線のような在来線専用規格)のではなく、「フル規格(津軽海峡線規格)の設備を使って在来線を高架化・強靭化」するのです。特に北海道なので、雪対策としてこれをやれば十分に効果があると考えられます。フル規格新幹線そのものが必要なのではなくて、「フル規格車両が走れる三線軌条の高規格在来線」が必要なのではないでしょうか?札幌~旭川に関しては、貨物列車や普通列車の多さを考慮すると新鳥栖~武雄温泉と同様に三線軌条の高架線路にした方が良いでしょう。(稚内や北見の方が標準軌に改軌された暁には、札幌~旭川も狭軌の部分を取っ払って標準軌に統一すれば良いです。)
新鳥栖~武雄温泉や小倉~大分、岡山・高松~松山にも言えることですが、「三線軌条の高架線路を作ったおかげで、在来線自体が強靭化された」と言う方が在来線の未来としては遥かに良いと思いますよ。


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