ウルトラマンエースのデタラメすぎる世界
近年ウルトラマンシリーズのブルーレイ、DVDを見続けていると、懐かしさに浸ると同時に、記憶から抜け落ちていたものや、見たはずなのにまったく記憶になかったものなど、小学生時、自分は怪獣博士だと思っていたのに、それほどではなかったことを思い知ることになった。
初代「ウルトラマン」の王道的なストーリー作りや、「ウルトラセブン」の敵の宇宙人は決して誰もが強いわけではないリアリティのある戦いなど、おじさんになってから見るとずいぶんと違った視点で見ることができた。
3年のブランクを経て制作された「帰ってきたウルトラマン」は、ガラッとスタッフが変わってしまったようで、粗が目立つようになったが、十分楽しめるものだった。
しかし「ウルトラマンエース」はあまりにも無茶苦茶で、自分の中で留めておくことができない。どうしても我慢できないので、この場を借りてぶちまけさせてもらうことにする。
第一話からそのデタラメさは爆発しており、超獣ベロクロン襲撃の際、北斗星司はトレーラーで自ら超獣に突っ込み命を落とすのだが、だいぶ離れたところにいたように見える南夕子もなぜか爆破に巻き込まれ、亡くなっている。
しかしそんなことはどうでもよくて、面識のなかった二人はウルトラマンエースにより蘇ったあと、なぜか一緒に東京に行き、突然TACのテストを受け合格するのだ。なぜパン屋と看護婦だった二人が、急にTACに転職するのかという説明が一切ないのだ。
そのTACの通信網は、東京タワーに集約しているため、ベロクロンに破壊されたら一大事である。指一本触れさせるな、と劇中言っているにも関わらず簡単に破壊されてしまうのだが、誰も慌てずTACには何も影響はない。
学校を壊そうとするベロクロンに対し、「やめろ、学校まで壊すことないじゃないか!」と叫ぶ北斗は、南とともにウルトラマンエースに変身。
エースのメタリウム光線で命尽きたベロクロンは、その場で倒れこみ、学校を押しつぶし破壊してしまう。
途中何か見落としたシーンがあったのか、と何度か見返したのだが、筆者を納得させる材料は番組中に確認することができなかった。
おそらくこれまでにさんざんネット上でも、エースについては突っ込んだり、憶測がされていたりすると思うのだが、それらの情報は一切見ていなかったので、およそ40年ぶりに作品を見てみると、そのストーリーの支離滅裂さに驚かされてしまった。
初回28.8%だった視聴率が、第12話では14.5%(ウイキペディアより引用)と、ほぼ半分になってしまったのは、ストーリーのせいだけではないと思うが、エースに関しては、まだまだデタラメな部分があるので、ぜひまた紹介したいと思う。
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