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英語テストで〇もらっても、これじゃ翻訳とは言えません。"I want to buy...an elephant"の訳が「私は1頭の象を買いたいです」ではダメな理由

あなただったら
I want to buy...an elephant.
をどう訳します?


え、そんなの中1じゃん…
と思われるかもしれませんが、
これがあなどれないんです。



まあ、問題集に出てくる文だったら
「私は象を一頭買いたいんです。」
と訳せばマルをもらえるでしょうね。


でも、ホントはそれじゃ
流れが台無しです。

まあ、台無しな訳でも
そういうもの、と通用して
いるようですが…


小噺の訳となると
そうはいきません。

その小噺とは
中東の吉四六さんみたいな
ナスルーディンNasrudinのお話。

ナスルーディン、
日本では全然知られていませんが
あなたはご存知でした?

だいたい、中東と聞くと
紛争続き…と思う人も
多いようで。

でも!!

ナスルーディンのお話は
笑いにあふれています。


なので、

トルコ、シリアなど中東では
「ナスルーディンの故郷はウチ!」と
大真面目に口喧嘩するほどの人気です。

ナスルーディンは一応
スーフィー教の指導者です。

でも、指導者らしからぬ
お茶目なところや
抜けたところ
利口か馬鹿かわからないところがあって
そこが面白いんですねえ。

さて、件の小噺は次の通り。

THE REASON:

Nasrudin went to see a rich man.
“Give me some money”
“Why?”
“I want to buy… an elephant”
“If you have not got money
 you can’t afford to keep an elephant”
“I came here” said Nasrudin
“to get money, not advice”

実はいま、大学の授業で
ナスルーディンのお話シリーズを
日本語訳し、先方のサイトに載せて
もらうプロジェクトを進めています。

さて、学生たちは案の定全員
「私は象を買いたいです。」と
訳しました。

私はダメ出ししました。

流れが狂ってます。

「…」も無視してます。

「日本語と英語は語順が違う」
なんていういい加減な話を
鵜呑みにしてきたのでしょう。

それじゃポケトークと一緒です。
(こんなキツイ言い方は
しませんでしたけど)

とにかく!
言葉の順序、流れそのものに
意味があります。

その順序には多くの言語に共通する
あるパターンがあります。

そして「…」という「間」も
順序、流れの一部です。

それを踏まえた上で訳してみると
いろんなアイデアが出てきます。

年齢やお金持ちとの
間柄によっても
口調が変わってきます。

「買いたいんですよ…象を一頭。」
「買おうと思ってましててね…象を。」
「買いたくてね…象を。」

あなたならどう訳しますか?

この調子で最後の一文を
訳すとどうなるでしょうね。

当然、
「私はアドバイスではなくお金を
得るためにここに来ました。」では

テストで点をとれても
翻訳とは言えません。

まあ、そういう訳文が
多すぎますけど。


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