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$葉書でドナルド・エヴァンズに (講談社文芸文庫) 文庫 平出 隆 (著)


葉書でドナルド・エヴァンズに
(講談社文芸文庫) 文庫 
平出 隆 (著)

$解説
「いまいるこの世界よりも好ましい、もうひとつの世界」
架空の国々の切手を描きつづけた夭折の画家、ドナルド・エヴァンズ。
土地を移りつつ、歳月をかけて、どこにもいない画家に宛て葉書を書きついでいった詩人は、いつからか「死後の友人」となった自分を見出す。
断片化された言葉を飛び石のように伝い、あるかなきかの世界への旅を試みる、一三九通の清切な消息。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (2021/4/12)

  • 発売日 ‏ : ‎ 2021/4/12

  • 言語 ‏ : ‎ 日本語

  • 文庫 ‏ : ‎ 208ページ

  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4065220017

  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4065220016

  • 寸法 ‏ : ‎ 10.8 x 0.9 x 14.8 cm

著者について

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平出 隆

1950年、福岡県門司生れ。大学在学中に雑誌「ユリイカ」に詩と詩論を発表しデビュー。みずから極小の版元を構え、詩誌や詩書を刊行、戦後世代を代表する詩人のひとりとなる。その後、「詩の中から新しい散文を生む」(大江健三郎評)実験として、言語の諸形態の混じりあう領域での作品制作をつづける。広く知られた成果に『胡桃の戦意のために』(芸術選奨文部大臣新人賞)、『左手日記例言』(読売文学賞)、『猫の客』(木山捷平文学賞)、『ベルリンの瞬間』(紀行文学大賞)がある。ほかに、加納光於、河原温、ドナルド・エヴァンズなどの美術家とのあいだに成った書物がある一方、田村隆一の詩集や伊良子清白全集など、詩書装幀の仕事も多い。自装による長篇評伝『伊良子清白』は、2005年春、ライプチヒでの国際ブックフェアにおける「世界でもっとも美しい本」賞の候補となった。1985年、アイオワ大学のInternational Writing Programに招待詩人として参加。1998-99年、ベルリン自由大学客員教授としてベルリンに居住。2005年、「大江健三郎の推奨する詩人」として、共にオーストリアでの文学祭Sprachsalzに参加。2006年、人類学者の中沢新一を多摩美術大学に招聘し、芸術人類学研究所を創設、《野外を行く詩学》部門を担当し、研究をとおして過去の詩人・作家・芸術家の居留地などを結び合わせる《フィールド・ミュージアム・ネット》の活動を展開。2008年と2010年、第1回及び第2回の日中韓・東アジア文学フォーラムに参加。批評家としては、『破船のゆくえ』『光の疑い』などの同時代詩批判からヴァルター・ベンヤミンを基軸とした長篇エッセイ『遊歩のグラフィスム』に至る批評的著作がある。2009年、中保佐和子訳の『胡桃の戦意のために』がアメリカで最優秀海外図書大賞(2009 Best Translated Book Award)を受賞。『葉書でドナルド・エヴァンズに』(飯野友幸による英語訳)、『猫の客』(末次エリザベートによるフランス語訳)などのほか、ドイツ語、韓国語、中国語、ロシア語に翻訳がある。近年の「造本としてのエクリチュール」の実践は、わずか8ページのミニマルな書籍『via wwalnuts』叢書を生み、大部の自装の著作『鳥を探しに』とともに話題を呼んでいる。(作家の写真=望月孝撮影)





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