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宗教科・授業報告③ 「天地創造のお話から、神さまのメッセージをつかみ取ろう③」(国語とコラボ)

 創世記1章~2章4節aのお話(天地創造)から、神さまからのメッセージをつかみ取ろう、というテーマのもとに行った第3回です。1回目は国語のフレームリーディングの手法を用いて、「最も大切な日は何日目か」と、「中心人物」は誰か(何か)について見ていきました。2回目は、中心人物として挙がった3つ(神・光・人間)についてを詳しく確認した後、グループで「神様は何を伝えたかったのか」について、それぞれ話し合ってもらいました。そして3回目の今回は、5年生のあるクラスでグループごとにまとめた意見について載せたいと思います。(*限られた時間で児童が画用紙にまとめてくれたものを、できるかぎりそのまま書いているため、中には読みにくいものありますが、どうぞご理解ください。)

〇創世記1章全体を通して伝えたかったこと。

全体を通して何度も反復されている言葉は以下の通りです。
「神は言われた。」
「~あれ。(命令形)」
「そのようになった。」
「神はこれを見て、良しとされた。」
「夕べがあり、朝があった。」
「第〇の日である。」
この言葉から、5年生が受けたメッセージは以下のものでした

【児童の反応】
A班
1つでも欠けてはいけない(全て必要!)。わけなく殺してはいけない
悪いことをするために作ったわけではない。
B班 
・第六の日は他の日とはちがい、「極めて良かった」と言っていたので、一~五日目に作られたもの+(プラス)六日目に作られたものを、全体から見たので、「極めて良かった」と言ったのだと思います。それに、七日目に作られた安息日は、「安息日」という日の名前。一~六日間に作ったのは景色であり、安息日を作っても、景色を最後に作ったのは、六日目だから、六日目に「極めて良かった。」と言ったのだと思います。
C班 
・「良しとされた」は、神様が満足や納得していること
・「~あれ。」は、神さまが作った生き物が自分の命を大切にしてほしい
・「第〇の日である」は、神さまが様々なものを作ってから何日がたったのかを伝えたかった
D班 
一つとしても欠けてはいけない大切な人々や動物たち
E班 
物を大切にと伝えたかった(せっかく作ったから壊さずに守りなさい。)
物を大切にしなさいと、まかされた。
地球を大切にと伝えたかった。
F班 
・「神は言われた」「~あれ」「そのようになった。」「良しとされた。」は、神さまが言ったことは実現するということ。だから、みんな神様を信じていれば「大丈夫なので安心して。」というメッセージ。
G班 
神さまが作られたものは,全て良いものだというメッセージ。
H班 
人間が住める環境にしたから、自分たちでこの大地を守っていきなさい
・地球ができたから、神さまは良いものを作ろうとした。

〇光の創造(第1日)を通して伝えたかったこと。

 光の創造が全体と異なるのは、全体が「そのようになった。」「神はこれを見て、良しとされた」なのに対して、光は「こうして、光があった。」「神は光を見て、良しとされた。」と、はっきりと表現している点です。また、「夕べがあり、朝があった」という「光」を意識する表現は、天地創造の間ずっと貫かれています。

【児童の反応】
A班 
・やみ…試練を乗り越えるため
・  光…生き物を支える(照らす)。
    →生きものの希望☜太陽にはない光希望の光
B班 
・おいでよバトルで「光」と「闇」があったように、現実世界でも「光」と「闇」に分けた。「混沌」とは、入り混じって区別がつかず、はっきりしないさまだから、光と闇を割り切ってほしいということ。それに、「第〇の日」の前に、「夕べがあり、朝があった」とありますが、それはすべての日の文に書いてあったので、「光」は大事だと思います。
C班 
・「光あれ」と言ったのは、最初に光を作って何もかもを始めてほしい。
・「神は光を見て良しとされた」は、始まりのうれしさ。
D班 
・いつも光の中にいる(正しい道を歩む)。おいでよバトル。
E班 
・光も神さまが作られたし、神は何でも作られた。
F班 
・「光あれ」「こうして光があった」は、おいでよバトル。光に行ってもらう目印。光に行ってほしいというメッセージ。
G班 
朝・昼・夜を大切にしてほしい。明るく元気に過ごしてほしい。
H班 
光のように輝かしい地球を作っていきなさい、というメッセージ。
光を大切に使いなさいというメッセージ。

*「おいでよバトル」は4年生の時に本校で行われている学習で、普段私たちが光(神さまの国)と闇の両方から「おいでよ」と呼ばれている状態の中で、光の方を選ぶことが出来るように「考える力」「決断する力」「実行する力」(本校では略して「か・け・じ」と言います)を使って自分たちで行事などを作っていく学習をしています。

〇人間の創造を通して伝えたかったこと。

人間の創造はこれまでの「~あれ」などの命令形で作られたのではないこと。「かたどって」という言葉が3回出てくること。役割が語られていることなどが、他の創造と異なる部分であることを確認して、メッセージを考えていきました。

【児童の反応】
A班 
すべてを大事に思ってほしい人間を信頼しているからこそ。
よい行ないをするため
生き物を守ってやる役割(心地よい場所にする)→やさしくしてあげる。
B班 
・男の子と女の子が作られたけど差別をしないで一人ひとりを大切にすること。人間は神に似せて作られたけれども他の魚や鳥とは同じように、「産めよ増えよ、地に満ちて地を従わせよ」と言い、人を産んだ。
C班 
・世の中で、神さまの代わりになってすべてのものに優しくしてほしい
・男と女に分けたのは、一人の個性を出すため。子孫を残すため。
D班 
・神さまのように、すべてを大切にし、すべてに手をさしのべる。
E班 
・今まで作ったものを大切に守りなさいと伝えたかった。
・今まで作ったものをまとめなさいと伝えたかった。
F班 
・「神にかたどって」「我々にかたどり」「我々に似せて」は、神さまと器用さが似ている。
・「男と女に創造された」のは、子孫を作って、人間によってよい世界を作ってほしいというメッセージ。
G班 
・「お互いケンカをせず仲良くしてほしい」というメッセージ。
・人間を作られるときだけ命令されなかったから、神さまは人間の心を考えてくれる優しい方
・神さまのようにやさしく丁寧な人に育ってほしい
H班
神さまが作ってくれた環境を大切に守りなさいというメッセージ。
神様は休むので、人間(男と女)が協力して地球を守っていきなさいというメッセージ。

 以上のような意見が出ました。児童が班ごとにまとめていく中で、理由をしっかり書こうとするあまり焦点がずれてきた部分などもあったため、もう少し「何についてまとめるのか」などをこちらがより具体的に伝えていければよかったかなと思います。また、教室では動画にとって、この時間の発表の仕方などの振り返りも含めて行ったので、次回以降で行う時にはより良い形で発表が出来るのではないかと思います。
 内容についても非常に驚かされる言葉もたくさん出てきました。また、4年生で学習した「おいでよバトル」のことを出している班がいるのは、とても嬉しいことでした。自分たちが学んだことを生かして、今回の話を捉えているのが感じられたからです。
 今後、子どもたち一人一人が受け取るメッセージと、ミッションスクールとして伝えなければいけない部分を、児童がこれまで身につけた力を使って気づくことが出来るように私ももブラッシュアップしていければと思います。どうぞ今後とも皆様のご指導等、宜しくお願いします。


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