城和隼颯という選手

こんにちは。
清水戦に無理して行かなくってよかったなというよくない感情が頭を支配するなか、ザスパサポにとってのビックリニュースが飛び込んできました。

ザスパ群馬公式サイト

このリリースが出たのは8/13（火）12時で、瞬く間にアクセス数ならびにコメントが私のタイムラインを埋め尽くしました。
J2最下位のキャプテンがこのタイミングで同カテに移籍はJリーグにとっては異例のケースで、もちろん前例がないわけではないですが所謂不義理として捉えるサポーターが多いのも事実だと思います。
ただ、私は城和隼颯という選手のこれまでを考えたときに、サポーターが思っている以上に彼自身が苦しみ、悩んだと思っています。なのでその決断に文句をつけるつもりもなければ、誰かを責めることもしません。
ということで、彼のことを思い返したいと思います。

まず彼が入団したのが2021年。同年2月19日に入団が発表されていることからJリーグの他チームから注目が高かったと言われればそうではなく、就職活動が終えてからリーグ戦に出場し始めたという事実が物語るように、ザスパが拾ったという表現が近いと思っています。
このザスパとの縁が彼をJリーグという舞台に引き上げたことは間違いなく、そして彼を当時行くことの無かった他チームでの出場チャンスを与えたことは紛れもない事実なんだと思います。
Jリーグデビューはなんと大卒ルーキーとして迎えたシーズン開幕戦2021年2月28日ブラウブリッツ秋田戦。このシーズンは計６試合出場に留まりましたが、就職活動を終えていた選手が開幕戦での出場は彼の将来への期待をアシストしたことと思います。
そして翌年2022年はリーグ戦計37試合出場、そしてJリーグ初得点も記録します。大卒選手として入ってきたCBの選手の活躍でいうと岡村大八選手が例に挙げられることが多いですが、入団からのスピード感でいえば岡村大八選手を超える期待値がありました。
2023年は計26試合の出場を記録し、ザスパの躍進に寄与した選手の1人となり、、2024年シーズンはキャプテンとしてチームをまとめる役割を担うこととなりました。

城和選手の人柄はあまり良く分かっていませんが、試合前の整列の後にアウェイサポーター方向を含む四方に挨拶をするのは非常に印象に残っており、インタビューでの受け答えから見るに、髪色こそ明るいものの非常に真面目な選手であることを感じさせてくれます。
※この髪色についてはエピソードがあった気がしましたが忘れました
そのような選手が25歳ながら今シーズンキャプテンとしてこのような状況のザスパを戦い抜くことの難しさは想像に容易くありません。試合後にはサポーターからのブーイングや野次、試合は勝てない、観客も増えない…この負のスパイラルにハマったままシーズンを過ごしていたら城和選手が壊れてしまうのではないかと思ったほどです。そして彼のプレー面も昨年見えた良さは消えてしまい、対人や1vs1、空中戦等良いところを見せられないシーズンが続き決して他チームから触手が伸びるような選手ではないと勝手に思っていました。

そのようなさなか、彼の出したシーズン途中でのモンテディオ山形への移籍。大前提、ザスパは自分のものではないし、選手には選手のキャリアがあるし、何が悪いかと聞かれたらお金がないのが悪いと考えるタイプの人間なのでもちろんこの移籍に対して何１つ不満はないのですが、何が彼にとって移籍理由になったのかを考える必要があるかなと思います。

（ここからは推測含む話になってしまいますが）

お金なのか、チーム状況なのか、クラブ内部の話なのか、はたまたただの向上心なのか…某氏のコメントによると以前より何回か他クラブから接触があった際に断りを入れていたという話から、決してザスパに対して恩を感じていなかったわけではないと思います。そうなると、彼にとってキャプテンという立場が上手く作用しなかったのかなと考えました。
前述の通り、今シーズンあまりに勝てない状況が続くなか、キャプテンとして引っ張るにしても自分自身のパフォーマンスが上がらないというWパンチを喰らっている状況でした。きっと自分がキャプテンとしてしっかりしないからだという自責の念もあったと思います。自分がしっかりすればクラブを降格の危機にさらすこともなかったとすら思っていると思います。なぜなら城和選手は非常に真面目な選手ですから…。

私は素人ながら、プロのサッカー選手であればキャプテンが誰であれどうであれサッカー選手の集団として優れていれば自然と成績は付いてくると思っています。監督というポジションはチームの頭となる立場・役割なので成績に及ぼす影響は多いと思いますが、キャプテンはキャプテンでしかそれ以上でもそれ以下でもないと思っています。逆にキャプテンが駄目だから成績が悪いとする人がいるならばそれはプロサッカー選手をなめて見ているのでは？とすら感じます。
私自身もどういっていいか分からなくなっていますが、私は「キャプテンだから」という理由の付け方が嫌いです。キャプテンだから移籍してはいけないのか、キャプテンだから品行方正でないといけないのか、キャプテンだから負けた責任を負わなければいけないのか。
キャプテンはチーム内の話であって外向けにパフォーマンスするためのポジションではないのでしょか。

城和選手には山形でのびのびとプレ―をして欲しいです。ここまでのパフォーマンスだと即スタメンは厳しいかもしれません。でもこの行き詰まった状況で環境を変えるのはありだと思います。長くないプロサッカー選手という人生を悔いなく過ごして欲しいです。そして行く行くは山形も出ていき、J1そして更に上でのステージの活躍を祈っています。

そして最後にモンテディオ山形さんへ
瀬川（和）、山岸、中村（駿）、岡本、城和とザスパ大卒入団選手が好きなのは分かるけれど、せめてもう少し間隔を空けてもらえますか。頼みます。

ではまた来週！