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【徹底取材第7弾】会場を沸かせた青き東洋龍 リルセイリュー

Anthrocon2024

7月4日から7日までアメリカで開催されたFurryコンベンション。そこで行われたダンスコンペに唯一の日本勢が!
厳しい予選を通過し舞台に立ったリルセイリューのオーナーであるペロンさんにお話しを伺いました。

取材・文 才賀悠芳

―まずはじめに ペロンさんはいつから竜が好きになりましたか?

ペロン「スタートはいつからか明確ではないですね… 言うなら物心ついたころから、でしょうか。 僕は三人兄弟の末っ子なんですが、 僕が小さい頃兄がプレイしていたゲームに出てきたドラゴンを見て「可愛いなぁ」と思ってましたね。「ファイナルファンタジーⅤ」の飛竜や「聖剣伝説3」のフラミーとか。 ただ、今程竜には惹かれてませんでした。 東洋龍がはっきりと好きになったのは大学生の頃。動画サイトで見た「テイルズオブリバース」というゲームのプレイ動画で、シャオルーンという東洋龍モチーフのキャラを見まして…凄まじい刺さり方をしました。 凄く強い聖獣なのに人懐っこくて、子どもっぽい可愛いさもありながら、数百年生きて卓越した知恵、思考も持ち合わせ、それでいて主人公たちに力を貸してくれる。 こんな存在になれたらな…と憧れの念を抱きましたね!」

―中身だけでも充分かっこいいキャラクターですけど、ペロンさんはもう見た目からそんな東洋龍になりたい!となったわけですね?

ペロン「そうですね、心身ともにそういう存在になれたら…と何度も思いました。他の方に癒しや光を与えられる存在になりたい、と。」

―僕の主観ですが、自分の背が高いと顔つきがかっこよくて筋肉質なキャラクターが多く、反対に背が低めだとデフォルメ調のかわかっこいいキャラクターが多い傾向だなぁと。絶対そうしなきゃいけないって決まりはないですが、どちらかと言えば可愛い寄りのリルセイリューさん。バランスが素晴らしいと拝見する度に感動しています。

ペロン「おー!流石の着眼点!ここに言及した方は初めてです! そうなんです、リルセイリューを犬工房さんに創り出してもらう際「僕よりも身長高いキャラ…高身長と可愛いは両立可能なのだろうか…?」と想像できなかったのですが、見事に可愛く創造してもらえて、初めて見た時は僕も感動しました。あらためて犬工房さんには感謝ですねー!」

―東洋龍を特別好きになったきっかけのキャラクターを調べましたが、どことなくリルセイリューさんを感じます!

ペロン「リルセイリューをあのキャラに似せるわけにはいきませんでしたが、子どもっぽい可愛らしさは持たせたくて、犬工房さんにはそこを強調してお願いしてましたし、応えていただけました。」

―可愛らしさとブレイキンの両立も凄いですよ!ここから少し、ブレイキンも交えていきますが ペロンさんがパフォーマンスする時と、リルセイリューさんがパフォーマンスする時の違いってなにかありますか?

ペロン「やはりリルセイリューは僕よりも少し体が大きくて重いですからね。脚もふっくらしてて…そして大きなしっぽがあるからパフォーマンスが僕に比べて落ちる。僕の出力の7〜8割のパフォーマンスをやるように伝えてますね。
後はパフォーマンスの方向性も若干違います。僕は笑いながら楽しく、ファンキー気味に音取りをしながら踊りを楽しむ。 リルセイリューは可愛めの見た目を自覚しててしかも僕より自信がある。大技を打つ時はお客さんにアピールして打ちますし、ダンスバトルとなれば自分のムーブが終わった後に「さぁ来なよ、さぁさぁさぁ!」って相手を煽ったり、高らかに決めポーズをしたり。 僕のダンスは直近の投稿を、リルセイリューのバトルはAnthrocon2024のFloor Wars(チームダンスバトル)を見てもらうとわかりますね。」

―その7〜8割っていうのは、パフォーマンスは落ちると自覚して探って発見したんでしょうか?

ペロン「そうですね。リルセイリューが100%のパフォーマンスしてようやく僕のパフォーマンスの7〜8割程度の能力です。僕とリルセイリューそれぞれで練習を重ねたりショーに出たりダンスバトルをしたりと様々な経験を経て、そのくらいの差があると知見を得ました。 ショーの振り付け作りの際は僕ほど細かい動きや軽い動きができない点を考慮して作ります。
Anthrocon前の3ヶ月間は、僕はあんこを身に着けて練習してました。逆立ち系の技のバランスがかなり変わるのと、身体にかかる負荷が想定以上に増しましたね… 大して踊り込んだつもりでなかったのに肉離れをやってしまって「リルセイリューってこんな負荷受けながら踊ってたの!?」と驚きました。リルセイリューの100%を僕も理解するためにあんこを身に着けて練習し、 リルセイリューには自分のできる範囲をよく理解してもらって、リルセイリューの出せるベストを振り付け練習の中で探る…という感じです。」

―重さやしっぽの差がある、負荷も凄いということですが この技はリルセイリューのほうが僕より出来るな?!ということはあるんでしょうか?

ペロン「不思議な事に、逆立ちで跳ねる「ラビット」という技が、僕より安定感あるんですよね。 Anthroconのバトルでもショーでも的確に使ってましたし。僕より身体が重いはずなんですが…しっぽが安定させてるのでしょうか…?何にしても不思議です。 僕があんこを付けた練習をしすぎて、僕自身が素の感覚を忘れて今不安定になっているのもありますが…
あと、技ではないのですが、性格の違いで、リルセイリューの方が自信満々でパッションがあるので、技が決まった時に場を持っていく力が僕より凄いですね。」

―尻尾はバランスをとるのに重要だと言いますからね!

ペロン「そうなんだなぁと、話してて今更気付きましたね。探っていけば僕にできなくてリルセイリューならできる事が見つかりそうですね。オーナーとして、ダンサーとして探求せねば…」

―ブレイキン、今年のパリオリンピックの種目に入っていますし今年はペロンさん、リルセイリューさんにとって刺激しかない年になりますね!
では、今後の目標を教えていただきたいです!

ペロン「刺激をたくさん得て、未来への飛翔に繋がる年にします。
今後の目標はリルセイリューをAnthroconダンスコンペとFloor Warsで優勝させる事です。これは最終目標ではなく、その先に広がる世界がどういうものなのか見てみたいんです。 今回Anthroconダンスコンペ出場やFloor Warsベスト4入り、目覚ましい結果と僕は言えませんが、それでもその過程や結果で色々なものが得られました。 なら優勝までの過程や結果で得られるものもあり、そしてその先に広がる世界がある。その世界にネガティブな面もあるかもしれませんが、それでも素敵な世界が待っていると思ってます。 その先の目標は…ケモノ界隈でブレイキンやアクロバットのワークショップを開いたり、ケモノ界隈の外でも活躍したいかな、と思ってます。」

―僕も自由に身体で表現したいので、いつか開かれるワークショップに向けて今から筋トレだけでも習慣にしようかな…

ペロン「ワークショップは対象を初心者の方々とするつもりなので強い筋力を要することは内容に含めませんよー! もちろん筋力あった方が大技の習得は早いですが、流石に短時間で扱えるものではないので… 筋トレはブレイキンに限らずプラスの面がたくさんあるので頑張ってください!」

―僕のような、普段そういうことやらないけど気になる!って方も安心して参加できるということですね!

ペロン「そうですそうです! ブレイキンはやる事自体が難しい技ばかりなので、その中でも低難度で、かつブレイキンらしい動きをレクチャーするつもりです!」

―この先どうなっていきたいですか?

ペロン「ダンサー、パフォーマーとしてスキルを上げたいと当然思ってます。 実は理想のダンスショーケースをリルセイリューお迎え前から思い描いてあって、それを成し遂げるにはとんでもないスキルが必要なんです。 そして、パフォーマーとして…Anthroconにゲストとして招聘されたサーデュオンさん(オーナー:シキさん)のように、多くの人を長い時間楽しませられたらな、と思ってます。さすがに彼のレベルには至れませんが、でき得ることはやりたいな、と。 そのためにも凄い練習が必要。大技のみならずダンスの基礎技術…ステップやアイソレーションも磨き上げる必要がある。 あと柔軟性。身体がガッチガチに硬くてだいぶ不自由してて…どなたか柔軟性向上の良い方法を教えてください(切実なお願い) ひとまずこういうことを思い描いてます!
ここまでご覧いただきました皆様、誠にありがとうございました。今後ともリルセイリューと、オーナーのペロンを、よろしくお願い申し上げます。」



ペロンさんのX(旧Twitter)
ペロン&リルセイリュー(@peronroron)さん / X

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取材・文 才賀悠芳
KMN放送局アナウンサー ダンスもアクロバットも未経験。
KMNとして海外進出を夢見ています。

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