オタクな私を愛そうという試み「進撃の巨人」編
ねえ、「進撃の巨人」、みたことある?
え!みたことのないの。絶対絶対、みたほうがいいんだよ!本当に素晴らしいんだから。
漫画か、アニメどっちをみるべきかって?
どっちでもいいよ!強いて言えば、アニメの方がいいのかな?
アニメ見てから、漫画見ればいいんじゃないかな。
ともかくどっちも素晴らしいから、どっちも観てみればいいの!
何が素晴らしいかというとね。
う〜ん、難しいんだよな。
人に素晴らしさを伝えるってすごく難しいんだよね。
あのね、物語の主人公はエレンという少年でね。
少年漫画の冒頭としてこの「進撃の巨人」も例に漏れず、主人公に理不尽な悲劇が襲いかかる。
理不尽な悲劇、というのが巨人なのです。
エレンはこの巨人によって故郷を奪われ、母親を食べられてしまう。
人間には敵わない、圧倒的な力を持つこの巨人に立ち向かうぞ!っていう構造で物語はスタートする。
そして物語が進むにつれ、台風や地震のように人類の手でコントロールすることはできない災害のようなものだと思っていた巨人の正体が、自分達と同じ人間である、ということがわかってくる。
そして巨人の正体が、自分の仲間だと判明する。
エレンは、その仲間(だと思っていた巨人の正体)に激しい怒りと憎しみをぶつける。
「人類史上、こんなに悪いことしたやついねえよ」
私たち読み手も、もちろんエレンに賛成する。なぜ、この裏切り者たちはこんなことをする必要があるのか。それはこいつらが私たちには理解できないくらい残虐で、頭がおかしいからだ、と。
しかし物語が展開する。裏切り者たちの事情が描かれていく。子供の時からあの島(エレンの故郷)に住むものたちを殺すことが、私たちを救うのだと叩き込まれた子供達が、エレンの故郷を奪ったのだった。
戦争とはそうして起きていくのだと示される。
そして、物語の中でエレンもそれを理解する。
しかしその上で、エレンは自分の予見した未来に向かって突き進んでいく。
かつてエレン自身がが裏切り者に対して「人類史上最もこんな悪いことしたやついねえよ」と言った言葉。
結局、それ以上の非道を行うことになってしまったエレン。
物語の最後の最後まで、なぜエレンがそんな非道に走ることになるのかは明かされない。
そしてここでも、読み手である私たちと同じように、エレンの親友であるアルミンやミカサまでエレンを疑うようになる。
なぜこんな残虐非道を行うのか。あいつは頭がおかしくなってしまったのではないか。もう、かつての彼はいないのではないか。
だけどやっぱりエレンの悪行にも、相当の理由があることが最後に明かされる。
知らないということや、理解できないことに対して、私たちは悪というレッテルを貼り付ける。でもそれは背景を理解することができれば全く違った物に見え方が変わる。
物語の中で何度も何度もそれが繰り返される。悪と思ったものが、実はそうではなく、相当の理由があった。だからってしたことが許されるわけではないのだけれど、全ては同じ人間がしたことだと。理解することができるのだと。
そして、理解することができるにも関わらず、理解することを放棄して歴史を繰り返してしまうのが人間である、ということも描かれている。
どう、痺れない?
なんか、そいういう感じ。それがテーマの一つってことで、もっと色々あるんだけどね!
愛の側面とか、自由の側面とか。
今日話したのは「進撃の巨人」 テーマ:戦争 についてって感じかな。
色々あるんだけど、とにかく素晴らしいってことが言いたいの!
ぜひ、観てみてよね。感想聞かせてね!
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