第59回『オリジナルのホストの業務マニュアルを作ったら、その効果が絶大だった話』

うぃす! 大阪男塾の塾長です。

僕がホストになってから、毎日欠かさずコツコツ続けていたことがあります。それはメモをとること。

ありがたいことに僕は、早い段階で店の屋台骨を支える、ハイレベルな先輩たちにかわいがってもらえました。

最初はわからないことだらけだったので、質問魔になりましたね。

やっぱ何が正解かわからんときは、白紙の状態になってとにかく基礎を学ぶのが大事っす。

いらんこだわりや執着は、進歩のさまたげにしかなりません。

僕はその日教えてもらったことを、その場でメモってあとでノートにまとめてたんすよ。

すると働き始めて3ヵ月したらノート1冊が、丸々埋まったんで、そのノートをさらにわかりやすく整理したんすね。

こうして「ホスト業務」が、どんどん体系化していきました。【拓真マニュアル】の完成です。

僕は育成ゲームが好きなんすけど、多分、人の育成自体がかなり好きなんやと思います。まあ、そういう「癖(へき)」の持ち主かもしれないっすが、今でも「どうすれば、この人のポテンシャルをもっと発揮できるようになるんかな?」って、しょっちゅう考えてますね。

【拓真マニュアル】が理に適ったものかを証明するには、僕以外の人間に実践してもらう必要がありました。

そのとき勤務していた店の後輩でツヨシっていうヤツがいたんですけど、彼に白羽の矢を立てたんです。
「ツヨシ、このマニュアルどおりやってみいひんか? 売上絶対に上がるから」と伝えたら「やってみるっす、拓真さん」と食いつきました。

ツヨシはめっちゃ長身で、186cmの僕よりもデカいんすよ。190cm以上ある巨人で、変な声でしゃべるヤツなんすけど、根は素直でなかなか可愛げのあるタイプでした。

ただアホでどうしようもないやつで、1度ボウリングに行ったときに15号のボールにもかかわらず、指が抜けなくなり、そのまま右腕を突き上げて天井を突き破るという暴挙に出たことも…。

もちろん弁償したのは、僕っすけどね。

ツヨシが1ヵ月間、拓真マニュアルどおりやって、どうなったと思います?

何と彼の月間売上が、初めて100万円を突破。
ツヨシは「拓真さん、ありがとうございます!」と声を弾ませながら、「これお礼っす」と何か手渡してきました。僕が手をパッと開くと、ゲーセンのメダルが数枚光ってました。

これはどんな世界でも言えることなんすけど、感覚だけでやるのはダメっすね。「何が結果につながり、何が結果のさまたげになっているか?」を、きっちり検証して言語化しなければなりません。

文字化するのはめっちゃ効果的で、手っ取り早いんすよ。

マニュアルの重要性については、過去に「マクドナルドのマニュアルの素晴らしさに感動した話」でも書いてますが、

「誰が読んでもすぐ理解できて、すぐに実践できるレベルである」ことは、超重要っす。

そういう意味では、アホのツヨシでいきなり効果が出たのは大きかったっすね。
「ツヨシでいけるんやったら、他の人間にも適応できるはず」と確信できました。

そのあと、さらにマニュアルを具体化させていって、今では僕がオーナーを務める、ホストクラブの新人育成に役立ててます。

お笑いを始めたときも同じでしたけど、最初は「何が理に適ったやり方か?」は、わかってなくて当たり前。

大阪男塾のネタでいえば、初めは感覚的に「僕がおもろい」と感じるものをふんだんに込めたものを作ってましたが、上手くいきませんでしたね。

そういえば、当初はネタ合わせで幸太郎によく「塾長、お客さんには、これ伝わらないと思いますよ」と指摘されました。

「ミソッカスのくせに、いらんこと言うな!」と思わなくもなかったっすけど、幸太郎の言ってたことは一理ありましたね。

どんな仕事でも、我流で感覚的に突き進めるのは悪手。

客観性皆無の我流を続けることは、回り道でしかないっすよ。

ありがたいことに「大阪男塾」は、最近、お笑いトリオとして、ちょくちょくメディアに出していただけるようになりました。
お笑いを始めてから、ホストのときと同様にメモをとり、オリジナルのマニュアルを作成した効果が、少しずつ出ているのかもしんないっすね。

このnoteを読んでくださっているみなさんも、よかったらメモをとって、それをご自身の手でマニュアル化してみてください。きっと大きな効果が、結果として表れますよ。

最後まで読んでもらって、あざしたぁ!!

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