第32回『当時の彼女が涙ながらに尋ねた「私と幸太郎のどっちが大事⁉」の真相』
うぃす! 大阪男塾の塾長です。
僕は人に恵まれたこともあり、ホストデビューしてから早い段階でナンバー入りし、稼げるホストになりました。
しかし当時は「ある弱点」があったんすね。
それはホストになるまでの恋愛経験があまりなくて、正直「女心ってようわからんわい!」って感じだったんすよ。
トップホストほど「俺は根っからの女好き」と公言してて「女性とのコミュニケーション自体めっちゃ楽しい」と感じるタイプがほとんど。
女好きが高じてホストになる人間が多いのを考えると、僕は変わり種だったかも?
そんな僕にも当時、彼女がいました。
彼女は同じく夜職の人で、売上ナンバー1の売れっ子キャバ嬢だったんすね。
夜職が長くなると、生活時間が合わなくなり昼職の人たちと付き合うのが難しくなるのは確かっす。
夜職同士は、活動時間や価値観が似ていることもあって、やっぱ付き合いやすいんすよ。
交際直後の3ヵ月は、彼女としょっちゅう会っていましたが、なぜかそこにはいつもある男の姿がありました。
そいつの名は幸太郎。
今、僕は大阪男塾というお笑いのトリオで活動してますが、幸太郎はツッコミ担当です。
思えばもう20年近くの付き合いになるっすね。
当時、彼女と付き合う前から四六時中、幸太郎と一緒。なので彼女とご飯に行くときも「幸太郎も一緒に行こうや」って誘ってました。
配慮ができる人間なら「いや僕はいいんで、ふたりで行ってきてください」って言うところなんすけど、そこはやっぱり幸太郎。
地蔵のような仏頂面で「わかりました…」とだけ答えて、一緒に来てましたね。ほんで僕と彼女の横で、黙々と飯を食うんすよ。
彼女は優しい性格で僕の価値観になるべく合わせようとしてくれてたので、幸太郎へ「お前、野暮やねん。邪魔やから、はよ帰れや」とは一切言わなかったっす。
ご飯行くときも幸太郎つき、BARへ行くときも幸太郎つき、ボーリング行くときも幸太郎つき。いつでもどこでも幸太郎。
ボウリングに関しては3人でマイボールを買って1レーンずつで無言でひたすら練習する…というまるで部活のようなシュールな光景っすよ。
僕らは幸太郎のいる環境で、デートを重ねました。
デートのあと別れ際も「俺、幸太郎と家で桃鉄するから、今日はここで別れよ」って感じ。
彼女よりも幸太郎を優先した行動をとり続けてましたね。
そしてある日、たまりかねた彼女が僕にこう切り出したんです。
「そんなに2人きりなるのが嫌なん?」て。
ど天然の僕は、思いつめた表情の彼女を見ながら「あっ、幸太郎いてるのって、あかんかったんや!?」と、そのとき初めて気づいたんす。
その日は焼肉屋に3人で行き、ひたすら彼女は焼肉を焼き、僕と幸太郎は無言でジャンプを読みながら焼肉をむさぼってました。
彼女は、いつでもどこでも無言で同行する幸太郎に耐えていたものの、ついに幸太郎ストレスが溜まりまくって我慢の限界に…。まるでダムが決壊したかのように「なんでいっつも幸太郎がおるんよ」と嘆きに嘆いてました。
「こりゃいかん!」と僕は彼女に「ごめん、俺のなにがあかんかったか、洗いざらい教えてほしい」と頭を下げました。
それまでは付き合うって「ただ一緒にいるだけでええやろ」って、本気で思ってたんすよ。
彼女はナンバー1キャバ嬢なので、男心も女心も知り尽くしてました。
「噓でもいいから、好きな素振りを見せてほしい」「好きなんやったら、ちゃんと言葉で伝えてほしい」など、基礎からしっかり学ばせてもらいました。
それまでは彼女に対して「ありがとう」の一言もなかったダメダメな僕でしたけど、そこからは性根を入れ替えて、ちゃんと接するようになったんすね。
人間は失敗を経験して、自分に足りないところを自覚していく生き物。
このときの僕は、本当に足りないとこだらけだったっすね。
彼女とはのちに別れることになるんすけど、女性とのコミュニケーション方法を丁寧に教えてもらいました。
そこで学んだことがホストの仕事にもつながったんで、ありがたかったっす。
それにしても幸太郎のマインドは、あのときから1ミリも変わってないっすね。
スパークルありがとうございました!
— 幸太郎(大阪男塾) (@kotaro_oj) January 9, 2024
これにて東京遠征3日間終了でございます✌️
改めて、
各ライブにご来場のお客様ありがとうございました‼︎
大阪男塾をどうぞ宜しくお願いします🤓 pic.twitter.com/2GICGMveSf
氷のマインドと地蔵の表情を併せ持つ幸太郎の冷たさが、お笑いをするうえで「冷静沈着ツッコミ」という強みに変わったのはラッキーっす。
あいつは物事に関心がないんで誰とも関わらずバレてないけど、本当は相当ヤバイ、人の皮をまとった化け物だと今でも思ってるっすね。
当時を振り返ると「あの頃の僕は、まだまだケツの青いガキだったなあ」って感じで懐かしいっすね。
最後まで読んでもらって、あざしたぁ!!
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