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JAXAベンチャー天地人、土地評価エンジン『天地人コンパス MOON』に「クレーター断面図作成機能」を実装。月面のより詳しい分析が誰でも可能に。

JAXA認定の宇宙ベンチャー 株式会社天地人(東京都港区 代表取締役 櫻庭康人)は、宇宙ビッグデータを活用した、月の分析が可能な土地評価エンジン『天地人コンパス MOON 』に「クレーター断面図作成機能」を追加しました。天地人コンパス MOON は、無料、かつ、アカウント登録なしでご使用いただけます。


天地人コンパス MOON を使ってみる<URL:https://moon.compass.tenchijin.co.jp/>

天地人コンパス MOON とは

天地人コンパス MOON は、地球観測衛星のビッグデータをはじめとする様々なデータをもとに、解析、可視化、データ提供を総合的に行う土地評価サービス「天地人コンパス」の月版です。

天地人コンパスは、農業生産から都市開発まで、様々な目的に合わせてカスタマイズすることが可能となっており、ビジネスにおいて最適な土地を宇宙から見つけることができます。

世界中のどんな地域でも比較できるので、農業分野での栽培適地、および、栽培に適した品種をお探しの方や、再生可能エネルギーの活用をお考えの方、海外に移住を考えられている方まで、幅広くご使用いただけます。

天地人コンパス MOON は、月が大好きなエンジニアインターン生が中心となり「もっと月のことを知ってほしい」という想いから開発しました。

天地人コンパス MOON は「月食シミュレーション機能」と「面積計算機能」がすでに実装されており、2022年11月8日に起こった皆既月食の際には、日本のみならず、世界各国の皆さんにご使用いただきました。


「クレーター断面図作成機能」を新たに追加

この度、天地人コンパス MOON に「クレーター断面図作成機能」を追加しました。月面をさらに詳しく分析できる「クレーター断面図作成機能」では、2点間の凹凸や距離を直感的に観察できます。

「クレーター断面図作成機能」では3通りの表示が可能です。

その1 月の凹凸を表示する

選択した2点間の、月面の高低差や地形断面(クレーターの凹凸)を見ることができます。

その2 ”月の凹凸” と ”世界の山々や東京のビル群” を比較する

クレーターの大きさ(深さ)を、地球上の高いものと視覚的に比較することができます。選択したクレーターの深さに応じて、表示される指標が東京の超高層ビル群や、富士山、地球最高峰のチョモランマなどに変化します。さらに高低差が大きい場合は別の表示に変化します。


その3 ”月面の距離” と ”フルマラソン” を比較する

クレーターの大きさ(直径)を、フルマラソンの距離と比較することができます。


天地人コンパス MOON の使い方解説

天地人コンパス MOONのPC版とスマホ版の両方の使い方を画像を交えてご紹介します。

PC版

  1. グラフ化したい箇所を決め、線を引きやすいようにzoom in

2.ツールバーの右側にある新機能アイコンを選択しグラフモードに切り替える

3.ガイドに従って2地点間に線を引く

4.同じ箇所をもう一度クリックすると線の描画を終了する

5.ツールバー一番左の「手のアイコン」をクリックし、引いた線をクリックすると、グラフが表示される

スマホ版

同じ操作方法。ツールバーが下側に移動するのみ。

天地人コンパス MOON 開発者・石田尾豪のコメント

天地人コンパス MOON の新機能を実装するにあたり、前回のリリース日である2022年11月3日から、3ヶ月以上かけて「クレーター断面図作成機能」の開発を続けてきました。

開発を続けた理由は、天地人コンパス MOON が2022年11月8日の皆既月食に合わせた単発のアプリケーションとして終わってしまうよりも、新たな機能を追加して、長く皆さんに天地人コンパス MOON を使ってもらいたいという思いがあったからです。

今までクレーターの色や形を見ることはあっても、断面が見えることはなかったと思います。「クレーター断面図作成機能」では想像しにくい月の地形断面を、「わかりやすく」「格好よく」魅せることにこだわりました。

技術的なお話になりますが、月の表面を描画する画像データと、月の標高値を表示するための画像データは別々に用意しました。これにより、標高値を取得するタイミングや取り扱うデータ量を工夫することができたので、システム全体を「サクサク動かす」事が可能になりましたね。

デザイン面もこだわりました。天地人のデザインチームに、サービス全体のテーマカラーから、標高をわかりやすく見せるための画像まで、かなり細かいところまで相談しながら一緒に創り上げました。特に高低差をわかりやすく見せるグラフの背景には、4パターンの画像を用意しており、高低差を直感的に理解することができるようになったと思います。

それぞれ高低差が大きくなるごとに画像を切り替えており、もっとも大きな高低差をグラフにすると、旅客機を飛ばすこともできます!実は、普段見えている月の裏側は、特に高低差が大きいので、是非探してみてください!


月の高低差を表した図(画像:JAXA)

私自身も開発していくなかで「月の裏側ってこんなに標高差があるのか!」と新たな発見も多かったです。

今回のリリースでは、サクサク動くことを心がけており、最も高い分解能の画像は利用していません。

実は、現在利用している月の画像よりも、およそ10倍細かい精度の画像もあり、そのような高精度画像を使って、クレーターの断面図を作成することも可能です。

「より詳しく月の分析をしたい」という声があった場合、さらに詳しいデータを使って分析できる点は、私自身、標高機能がまだまだ活躍できる可能性を感じている部分です。

世界的に注目されている月

米航空宇宙局(NASA)は、月探査用大型ロケット「スペース・ローンチ・システム(SLS)」の打ち上げを2022年11月16日に実施し、打ち上げた無人宇宙船「オリオン」が26日にわたる飛行を終え、2022年12月11日、地球に帰還しました。宇宙業界では、月の土地評価がトレンドとなっており、天地人コンパス MOON で月の可能性を感じていただければと思います。

天地人コンパス MOON は、月食のメカニズムや月のスケールを直感的に見ることができるので、教育現場でも役に立つと考えております。自由研究などにお使いください。

利用方法
『天地人コンパス MOON』
・料金:無料
・対応ブラウザ:Google Chromeを推奨、PCのみ対応
・サイトURL:https://moon.compass.tenchijin.co.jp/


天地人コンパス

天地人コンパスは、地球観測衛星のビッグデータをはじめとする様々なデータをもとに、解析、可視化、データ提供を総合的に行う土地評価サービスです。農業生産から都市開発まで、様々な目的に合わせてカスタマイズすることが可能となっており、ビジネスにおいて最適な土地を宇宙から見つけることができます。

これまで、宇宙から稲の栽培環境をモニタリングし、より美味しいお米の栽培を目指す「宇宙ビッグデータ米」プロジェクトや、キャンプ場候補地を宇宙から衛星で探すプロジェクト、複数の土地の類似性を気象の観点から評価するプロジェクトなどにサービスを活用してきました。

衛星データというと、多くの方が衛星から撮影した写真を思い浮かべると思います。衛星から撮影した画像は代表的な衛星データではありますが、天地人コンパスは、降水量などの気象情報や、3Dマップに代表される地形情報、赤外線によって観測される地表面温度なども世界中のあらゆる場所で取得可能です。

また、天地人コンパスでは、お客さまが元々お持ちの地上データや、実績データなどを重ね合わせて、複合的に分析することもできます。

利用方法
『天地人コンパス』
・料金:無料
・対応言語:日本語、英語
・対応ブラウザ:Google Chromeを推奨、PCのみ対応
・サイトURL:https://tenchijin.co.jp/compass/

JAXA認定ベンチャーならではの優れた衛星データコンシェルジュがビジネスをサポートします!

『天地人コンパス』フリープランは、宇宙ビッグデータを身近に感じていただけるように開発しました。宇宙だからこそ得られるデータの多さや、データを組み合わせることで今まで気付かなかった新しい視点の発見、自社事業への活用の可能性などを探っていただければと思います。

「衛星データx地上データx分析結果」をデータそのままではなく地図上で閲覧できるので、専門知識がなくても活用いただけます。

また、衛星データ活用をご検討されている企業様向けに、さまざまな機能・データをご用意しております。天地人コンパスのカスタマイズやデータ分析・活用コンサルティングをご希望の場合は、以下のお問い合わせ窓口よりご連絡ください。

お問い合わせ窓口:info-compass@tenchijin.co.jp