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【ブンデスリーガ第10節】フライブルク 3-3 グラードバッハ

■ 2023年11月4日(土) 15:30キックオフ
■ Europa-Park-Stadion (Freiburg)

現地時間で土曜日15:30のキックオフなので、日本では同日22:30だと思って待っていたが、実は10月末にサマータイムが終わりドイツと日本の時差は8時間に戻ったので、ドイツの15:30は日本時間同日23:30になったのだった。

リーグ戦、DFBポカールとハイデンハイムとの2連戦に連勝してのアウェイ・ゲーム。なんとか勝ち点を持ち帰りいい流れを切りたくないところ。プレアとオノラが先発復帰、ハックはベンチ・スタート、コネはリーグ戦あと一試合出場停止である。


布陣

ニコラス
スカリー エルヴェディ ヴェバー ネッツ
ライツ ヴァイグル
オノラ プレア エングム
ヨーダン

前半

試合は立ち上がりからフライブルクが優勢に。早くも7分、左サイドの裏にパスを出され、ここからゴール前にクロスを放りこまれる。これにファーで合わされ失点、0-1と先制を許した。裏をねらうフライブルクにしてやられた。

グラードバッハは9分、プレアが自ら持ちあがってシュートを放つがゴール左に外れる。23分にはボールを奪ったヴァイグルからパスを受けたライツが持ちあがり、クロスにヨーダンが合わせたがこれも枠に収まらず。

25分、左サイドからのFKをオノラがヴァイグルに短く出し、ヴァイグルがエリア内にボールを放りこむとネッツが頭でこれを横に流しヨーダンが押しこんでゴール。最後はプレアが触れたがその前にゴールに入っていたということでヨーダンの得点になった。1-1の同点に追いついた。

さらに29分、自陣でヴァイグルからのパスを受けたプレアが自ら持ちあがり、斜めに走ったヨーダンが明けたスペースを使ってそのままシュート、これが決まって2-1と逆転する。プレアの個が生きたゴールだった。

その後もグラードバッハがボールを握り優位に試合を進める。35分、ヨーダンが敵エリア内でDFと接触して倒れるがプレー・オン。しかしVARが介入し、VARの結果、敵DFのホールディングが認められてグラードバッハにPKが与えられる。

38分、ヴァイグルが中央にけったPKは敵GKにセーブされたが、VARで敵GKの足がゴールラインから離れていることが確認されやり直しに。39分、ヴァイグルが二本めのPKを今度はゴール左隅の厳しいところに決め3-1に。これで試合の趨勢は決まったかと思われた。

43分、先ほどのDFとの接触で傷んでいたヨーダンがやはりプレー続行不可ということでハックと交替。ハックはトップ下に入り、プレアをトップに上げたそのまま3-1で前半を終えた。先制は許したものの前半のうちに逆転に成功、PKも得て2点差を持っての後半となる。

後半

2点のアドバンテージを得たグラードバッハは、後半はやや深めにブロックを構築し、フライブルクの攻撃を受けながら機会を見て追加点を狙いに行く構え。フライブルクの攻撃も迫力を欠き、大きな見せ場のないまま時間が進む。悪くない。

しかし70分、敵のロングボールから起点をつくられ、ヴェバーがこの処理に失敗したためそのまま裏に持ちこまれる。最後はクロスに中央で合わされて失点、3-2と1点差に迫られる。

71分、プレアとエングムに代えてチュヴァンチャラとフリードリヒを投入。フリードリヒは最終ラインに入って実質5バックに。チュヴァンチャラがトップに、ハックとオノラが左右のウィングに入る3-4-3的な布陣になったと思う。

試合終盤はフライブルクがボールを持ちグラードバッハ陣内で試合を進める展開に。グラードバッハは自陣でブロックを形成して戦うが、さすがに受けすぎの感。もう少し前で戦いたいが、起点が低いため奪っても前に進めない。

81分、オノラとネッツに代えてクラマーとキアロディアを投入。キアロディアはそのまま左ウィング・バックに入った。クラマーもおそらくオノラの位置(右ウィング)に入ったと思う。

フライブルクの捨て身の攻撃に対し中央を固めていたが、バーをヒットするシュートを放たれるなど形勢は微妙に。それでもなんとかしのいでいたが、終了目前の90+4分、エリア内でボールをクリアしようとしたキアロディアが敵FWの足をけってしまったとの判定でフライブルクのPKに。

90+6分、このPKを決められ3-3になったところで試合終了。2点差を詰められ、悔しいというかもったいない引き分けとなった。

戦評

立ち上がりはよくなく、早々に先制を許したものの30分までに逆転、前半のうちに追加点を挙げて試合を優位に進めた。後半に入っても敵の攻撃は散発に抑えていたが、徐々に押しこまれて失点、最後は終了間際にPKを与えて勝ち点2を失った。

数字を見ればシュート数10-16、CK2-8、ポゼッション41-59と後半守りに入ったことが明らかに影響しているが、後半途中まではグラードバッハが主導権を握っていたと思う。最後にリードを守りきれなかったのはなにが原因なのか、検証してほしい。

この試合でもいい動きをしたヨーダンがケガで退場し、復帰予定はまだわからず。この離脱は痛いがムリはさせられず、この機会にチュヴァンチャラが結果を出してくれることを期待している。

流れ的には勝ちきらなければならなかった試合で、勝てていればここ5試合が3勝1敗1分、勝ち点10となっていたところ。この試合でも序盤フライブルクに押されて先制を許したあたりまではまったく形になっていなかったし、終盤押しこまれたことも含め、まだまだ不安定な部分がたくさんある。

手がたくやろうとしている割りに失点も多いし、結局のところ堅守速攻でしか得点できていない気もするし、まだセオアネ監督のやりたいことがはっきり出せていないのではないか。

というかそれどころではなくまず勝ち点を取るところから始めて中身をよくして行くしかないということなのかもしれないが、そうであればこそ今日の試合は勝ちきりたかった。アウェイでの勝ち点1を次のホーム・ゲームにつなぐことができるかが問われることになる。

10試合を終えて2勝4敗4分、勝ち点10(1試合あたり1.00)で11位と順位は変わらないが、すでに首位とは勝ち点差18あり、ここから勝ち点を積み上げて行かないとヤバいシーズンになる。もう少し安定した戦いがしたい。

ゲラルド・セオアネ監督談話

「見ていて楽しい試合になった。最初から最後の1秒まで、どちらのチームも攻撃的にプレーしようとしていた。我々にとっては試合への入り方はまったくうまく行かなかった。フライブルクは最初の15分間完全に試合を支配し、先制したのも自然の成り行きだった。その後は我々のいい時間帯になり、ボールを保持できる時間も長く切り換えもうまく行った。2点目を入れられてからは余裕がなくなってしまった。我々はあまりに下がりすぎ、ボールをエリアからかき出すことがもはやできなくなってしまった。最後の局面で同点になりそうな気はしていたし、残念ながら結果的にそのとおりになってしまった」

この日はスイカユニだった。

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