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【ルヴァンカップ第2節】福岡 1-0 FC東京

■2022年3月2日(水) 19:00キックオフ
■ベスト電器スタジアム

仕事が終わらず、帰宅して22時前からスカパーの録画を見た。結果情報を遮断するのはひと苦労だった。

ルヴァンカップの今季初戦となるが、COVID-19のクラスタを出してしまい1週間の活動休止(2試合が延期)を経ての再開直後。まだ罹患中の選手も多いようで先発は何とか確保したものの人繰りはカツカツの状態。厳しい条件での試合となる。

小川をCB起用し左SBには大卒新人の岡庭。この他U18からの二種登録選手に加え、来季加入内定で今季は特別指定の荒井(昌平高2年生)がベンチ入りした。

スウォビィク
中村 森重 小川 岡庭
安部 青木 渡邊
紺野 山下 アダイウトン

前半

ボールを支配しパスをつけながら前進しようとする東京に対し、奪ったボールを手数をかけずに前線に展開してカウンターを狙う福岡という流れになる。序盤は東京のボールの動かし方を福岡が見極められず東京が優位に試合を進め、決定機も作るが得点できず。

22分、右サイドからクロスを入れられる。ファーに流れたボールに、後ろから走りこんだ敵FWがワントラップからシュート。これが決まり0-1と先制を許す。DFの間にきれいに入りこまれ対応できなかった。

東京はその後もボールを握り前進しようとするが、リードを得て守備に安定感の出た福岡に対してボールの出しどころに困るシーンが散見される。さまざまな仕掛けを試みるが打開が難しい。

35分、右寄りで得たFKを小川が直接狙うがボールは惜しくもバーをヒット、こぼれ球に反応した中村が頭で枠に飛ばすがGK正面。可能性は感じたがゴールにはならず、結局0-1とビハインドを背負ったまま前半を終了した。

後半

アルベル監督は後半から岡庭に代えて荒井を投入。渡邊が左SBに落ち、アダイウトンがインサイド・ハーフにスライドして、荒井は左サイドの前のポジションに。アダイウトンのインサイド・ハーフがなんともいえない不安定感を醸し出すがやむを得まい。

引き続き東京がボールを握って攻撃をしかけるが福岡の守備も固く打開は難しい。途中から荒井が右に移り、紺野がインサイド・ハーフに落ちてアダイウトンを左の前目に戻す布陣の変更があったようだ。

68分、紺野に代わり平川を投入、平川はそのままインサイド・ハーフに。東京はボールを保持するものの丁寧にパスをつなぐよりは森重からのフィードで前線にボールを入れようとするシーンが増える。

74分、アダイウトンのクロスに山下が飛びこみシュートを放つがボールは惜しくもポストをヒット、こぼれをGKに確保される。惜しいシーンだった。

77分、敵のチャージを受け傷んだ青木に代えて梶浦を投入。イラだったアルベル監督がベンチをけり上げて警告を受ける。よそのスタジアムのベンチをけっちゃいかんが、苦しい人繰りのなかで大事な選手をつぶされて怒るのは分かる。青木は担架で退場。平川がアンカーに落ち、梶浦がインサイド・ハーフに。

その後も東京がボールを握りながら攻撃を試み、荒井や梶浦もフレッシュなプレーを見せるが決定機を決めきれない。アディショナル・タイムのFKにはスウォビィクも前線に上がる奏功せず、結局0-1で福岡に惜敗した。

戦評

もともとメンバーがギリギリだったうえに、交代するたびに本来のポジションとは違うところでプレーする選手が増える厳しい状況で、後半は本来やりたいことができる状況ではなかった。

正しい位置に選手が立ち、そこにボールをつないで行くことで前進するという考え方からすれば、結局は森重のフィードや紺野のドリブルでのしかけ、アダイウトンの単騎突破などに頼らざるを得ない、本来の目論見とは違う苦しい試合だった。

それでもシュート数10-7、CK4-1と優勢に試合を進め、バーやポストをヒットしたものも含め得点機は作れた。カツカツの編成でここまで戦えたのはむしろ評価すべきだと思うが、ここでゴールを割ることができなかったのが今の時点の限界値か。

紺野が先発で強みを見せる動きをした一方で、アダイウトンはソロはともかくとしてコンビネーションに課題を残すなど、アルベル監督のスタイルへの適応という意味ではいろいろなものが見えた試合ではなかっただろうか。

活動休止で出遅れたうえ、今もCOVID-19から復帰できていない選手も多そうで、週末のリーグ戦が心配だ。若い選手はこの機会にしっかりアピールして欲しいが、しばらくは我慢の時が続きそうだ。

評点(評点はドイツ式 [1が最高、5が最低]):

スウォビィク(3.5) シュート・ストップは固いが足許にやや不安。
中村(4.5) 愚直に上下動を繰り返したが見せ場は少なかった。
森重(4) 正確なフィードでさすがとうならされた。
小川(4) 不慣れなポジションだったが手堅く無難に務めた。
岡庭(4.5) 攻撃参加もあったがまだまだこれからの感。
安部(3.5) 積極的にボールを引き出し供給した。伸びしろに期待。
青木(4) ボールを触ってリズムを作った。負傷交代は残念。
渡邊(4.5) よくボールに触ったが決定機作れず。
紺野(3.5) このスタイルには合うかも。はやくゴールを。
山下(3.5) 再三の惜しいシーンあり。精度上げて行こう。
アダイウトン(4) 単騎突破ならなかったが確実に脅威に。
===
荒井(4) 果敢なチャレンジで試合にアクセントをつけた。
平川(4.5) 軽いプレーでムダにリスクを取るシーンあった。
梶浦(-) 時間短し。

罹患した選手も徐々に戻ってくるだろう。出遅れは痛いがやり続けるしかない。あと青木のケガが本当に心配だ。


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