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【Jリーグ第23節】FC東京 2-0 新潟

■ 2024年7月13日(土) 19:00キックオフ
■ 国立競技場

ときおり雨の降る不順な天候。新宿のゴーゴーカレーで景気づけして千駄ヶ谷駅から国立に向かった。公式戦3連敗中と苦しいなかでのホームゲーム。ゲンのいい国立で勝ち点3をしっかり勝ちとりたい。松木が海外移籍準備のため最後の試合になることが試合前に発表された。

水曜日の天皇杯からは荒木、俵積田、中村らがメンバー外に。逆に天皇杯はメンバー外だった安斎、オリヴェイラが先発。また遠藤がひさしぶりにリーグ戦での先発となり、野澤零、シルバらがベンチ入りした。松木はベンチスタートとなった。


布陣

野澤大
白井 木本 岡 徳元
小泉 高
安斎 仲川 遠藤
オリヴェイラ

前半

試合はいきなり動いた。6分、小泉が左サイドの裏にパスを出すと、オフサイドポジションにいた仲川はさわらずに逃げ、後ろから駆け上がった遠藤がこれを拾ってエリア内に切れこみシュート。これがファーに決まり東京が立ちあがりに1-0と先制する。

しかしその後は互いにしっかりとブロックを構築し、フィニッシュまでもちこめない固い展開となる。ボールは新潟が保持する時間が長いが、東京はやや低めに構え、決定機はつくらせない。

一方で東京の攻撃も決め手を欠きチャンスは散発。40分、仲川からのスルーパスを左よりで受けたオリヴェイラがエリア内からシュートを放つがDFがブロック。41分には徳元の左CKからのこぼれ球を岡が頭で合わせるが枠をとらえられない。

大きな見せ場はないが気を抜けばヤられるという緊張感のなかで、東京が先制点を大事に守り1点のリードで前半を終えた。互いにバイタルが遠いが、ボールをワンタッチで動かすことでハーフチャンスはつくれている。リスクを取りにくい流れだがやり続けたい。

後半

後半に入ると新潟がギアを上げてきて、東京は自陣で守備に追われる流れとなる。しかしさいわい新潟の攻撃も精度は高くなく、最後のところでゴールを外してくれるのでなんとかしのいでいる。

61分、オリヴェイラに代えてこの日が東京でのラストマッチとなる松木を投入。トップ下に入り仲川が一列上がったと思う。直後の63文、エリア手前でFKを得て松木がけるが枠におさまらない。

その後も新潟がボールを保持して攻撃をしかけてくるのを受ける時間帯が続く。71分、遠藤に代えて野澤零を投入。そのまま左ウィングに。73分、松木からのパスを受けて左サイドを縦に抜けた野澤零が切れこんで松木にパスを送るが、松木のシュートは敵DFにブロックされる。

78分、安斎が右サイドで縦パスを裏へフリックすると、これを受けた小泉が一気にバイタルへ。GKとDFの間に流しこむと形容されるパスのお手本をファーに送ると、猛然と突っこんできた野澤零がダイレクトでニアを抜きゴール。2-0とリードを広げる。

86分、木本、安斎、仲川に代えて森重、長友、原川を投入。長友は右SBに入り白井が一列上がった。原川はトップ下に入ったか。最後には野澤大が縦に付けようとしたパスをカットされあわや失点というシーンもあったが守りきり、2-0で6月26日以来の勝利となった。

戦評

立ち上がりに先制したあとは固い試合となり、やりたいことが似ているだけにガチで組み合う展開になった。後半に入っても新潟にボールを動かされ苦しい守備の時間が続いたが、最後に野澤零が決めきって突き放した。

シュート数7-14、CK3-1、ポゼッション37-63と内容的には新潟が上だったが、先制したことで試合全体はコントロールできていた。最後までブロックを維持し、身体を張ってゴールを守ることができていて、結果としてダメ押しのゴールを呼びこんだ。

今日の試合ではワンタッチでボールを動かし、敵のプレスをはがしながら最終的に裏をとる組み立てが何度かできていて、高と小泉が広い範囲をカバーしながらつなぎの中心となった。押しこまれて苦しい時間帯もあったが、けってしまうことなくチャレンジを続けられた。

一方で自陣で新潟の攻撃を受ける時間も長く、敵のシュート精度の低さに助けられたシーンも少なくなかった。相手が相手なら見逃してもらえない絶好機を与えた局面もあり、引き続き課題は残るが、それでもクリーンシートを達成できたのは自信になる。

これまでカップ戦などでチャンスをもらいながらも絶好機に決めることのできなかった野澤零が、貴重な追加点となるゴールを挙げて、同期の松木の壮行試合を勝利に導いたのがひとつのハイライトだった。ポジション争いも激しくなるだろう。使い続けたクラモフスキー監督もエラかった。

リスク管理を優先した結果、見せ場の少ない試合になったが、そのなかで攻撃の形を模索する動きは感じられ、最後まで緊張感のあるナイスゲームだったといっていい。このところ試合をこちらに引きこみきれず勝ち点を手ばなす試合が続いたが、複数得点+クリーンシートで連敗を脱出できた。

23試合を終えて10勝7敗6分となり、勝ち点36(1試合あたり1.57)で暫定6位。なんとか上位の末席に加えてもらっている感じで、他のクラブの試合がほぼ日曜日にあるため結果待ちだが、先に試合を終え、勝って他の試合を眺めるのは気分がいい。

次節アウェイでの鹿島戦でリーグ戦は小休止となる。むずかしい相手との試合になるが、勝ち点を上積みしてブレイクに入りたい。9月以降の詳細日程も来週発表になる。

評点

[評点はドイツ式(最高1~最低5)]:
野澤大(3.5) 好セーブあり、クリーンシートを達成。
白井(4) 速さと思いきりのよさでチームを助けた。
木本(4) パフォーマンスを上げてきている。
岡(4.5) バタつくこともあったがやり続けたい。
徳元(4) 動きになじんで判断速度上がってきた。
高(3) 常に中心でボールを動かし続けた。
小泉(3.5) 野澤零への愛あるラストパスが完璧。
安斎(4) もはやなくてはならない男になった。
仲川(4) なんかずっと怒ってた。
遠藤(3.5) 大事な試合で仕事のできる男。
オリヴェイラ(4) 質の高いキープでチームを支え続けた。
===
松木(4) この存在は代えがきかない。
野澤零(3.5) 泣けた。
森重(-) 時間短し。
長友(-) 時間短し。
原川(-) 時間短し。

毎回書いてるけど、国立は席の前後が狭くて観戦環境が悪すぎ。だれかが通るたびにその列全員が総立ちにならないといけないのは本当にあり得ない。花火の演出も煙がひどいし、ふつうに味スタ開催でお願いしたい。木村カエラは歌がうまかった。

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