見出し画像

【Jリーグ第5節】京都 0-1 FC東京

■2022年3月19日(土) 14:00キックオフ
■サンガスタジアム By KYOCERA

三連休の初日でもあり日帰りで京都まで行くことにした。昼ごろ京都駅に着き、先に阿闍梨餅を確保してから山陰線に乗って亀岡に向かった。3月だが曇り空で冷える。新しいスタジアムはコンパクトでいい感じだが、席が狭く前を人が通れない。

リーグ戦はここまで2勝1敗と開幕戦の負けを取り返している。火曜日にはルヴァンカップで磐田とスコアレス・ドローに終わっているが、ターン・オーバーでベスメンのこの試合はアウェイとはいえ勝ち点をしっかり持ち帰りたい。

右SBに長友が先発、アンカーに青木が復帰した他はリーグ戦前節の広島戦と同じ布陣。ルヴァンカップで動きのよかった髙萩、平川がベンチ入りし、東、三田がメンバー外となった。この辺の人選は本当に難しい。だれか入れるとだれか落ちる…。

フォーメーション

スウォビィク
長友 木本 森重 小川
安部 青木 松木
紺野 オリヴェイラ アダイウトン

前半

序盤は京都のハイプレスに苦しみ、最終ラインでのパス回しが破綻してピンチになるシーンが散見される厳しい立ち上がりに。SBにつけてもそこから前に出せず、中央も消されてドン詰まり、そこで駆られるパターンが多いのはゴールに近い位置だけにほんと心臓に悪い。ここでボールを動かし敵をはがして前に運ばなければならないのだがリスクが高い。
自陣でのプレゼント・パスから敵FWがスウォビィクと一対一になってしまうなどヤバいシーンもあったが、必死の戻りとスウォビィクの落ち着いた処理、京都のシュート精度の低さにも助けられなんとかこの時間帯を無失点でしのぐ。いつもながらこの立ち上がりの精神修養は避けて通れないのか。

だが、20分を過ぎたあたりから京都のハイプレスの圧力がやや弱まり、東京がボールを持てるようになる。森重、木本、青木でボールを動かし、て紺野やアダイウトンにパスをつけることができるようになる。オリヴェイラも懸命にボールを収め、徐々に敵陣でプレーをする時間が長くなる。

アディショナル・タイムにはオリヴェイラが深い位置まで持ちこみ、ラスト・パスを中央に入れたが飛びこんだ松木には合わず。前半途中から主導権を奪い、何度かチャンスは作ったものの、京都の守備も固くほぼフィニッシュには至らず、スコアレスで前半を終えた。後半もやり続けたい。

後半

後半の立ち上がりは京都が再び圧力を強め押しこまれる流れになり、鋭いシュートを枠に飛ばされるがここはスウォビィクのセーブでしのぐ。65分、右CKを小川がけると、中央のアダイウトンが頭で合わせる。しかし敵DFに当たったボールはGKに確保されゴールに至らず。

68分、自陣の深いところから木本が一気に前線にロング・フィードを送る。縦に走った紺野が敵DFに競り勝ってボールを収め、味方の上がりを見て深いところから戻しのラスト・パスを送ると、中央に走りこんだオリヴェイラに合う。オリヴェイラがダイレクトでシュートを放つと敵DFに当たって勢いは弱まったもののコースが変わりそのままゴールに。東京がオリヴェイラの今季初ゴールで1-0と先制する。

その後のキックオフではアダイウトンのユニが破れていたようで交換。71分、紺野に代えて永井を投入。永井はそのまま右ウィングに入った。

その後は東京がボールを保持し、敵陣でパスをつなぎながら時間を使う展開になる。奪われたボールを前線に展開されるシーンもあるが、最終ラインが落ち着いており今季何度か見られたカウンターを受けてのバタつきはない。

82分、青木とアダイウトンに代えて渡邊と髙萩を投入。安部と松木のダブル・ボランチ、右に永井、左に髙萩を配し、渡邊はトップ下に入ったか。松木が下がり気味でアンカーに見えるタイミングもありここの布陣は今イチわからなかったが4-4-2ぽいかなと思った。

5分のアディショナル・タイムの最後にはクロスに飛びこんだ敵FWにゴール前で合わされるヤバいシーンもあったが、自主的に枠をはずしてくれて胸をなでおろす。そこで試合終了、1-0でリーグ戦3連勝、アウェイで勝ち点3を手にした。

戦評

前半途中からは東京が主導権を握ったように見えたが、シュート数は3-8、CK11-7、ポゼッション50-50と数字的には必ずしも東京が優位だったとはいえない試合。特にシュート数3はヤバく、そういえばボールを保持していた時間帯もフィニッシュまではなかなかもちこめてなかったなという感じ。

ワンチャンを決めきったのは大きかったが、決してやりたいことをやってその結果再現性のある勝利を挙げたわけではなかった。特にハイプレスに遭ってビルドアップが機能しないどころかボール・ロストから決定機を作られたり、縦にボールが入らなかったり、あせる必要はないと思うがまだまだ先は長いという内容。

それでも結果を出し続けているのは重要で、トライしてみてうまく行かないところは試合のなかでは柔軟に修正し結果にもしっかりコミットするというアルベル監督の現実主義者としての顔も垣間見えるようで興味深い。

こうして結果と内容をいわば「近づけて」行くのが基本的な考え方なのかと思うし、負けがこんで本来取り組みたい課題に取り組むどころではない状況になるのを避ける意味でも単なる理論や理想だけでやってるわけではないのがわかってきた。

とはいえ、この試合でもヤバいシーンはいくつかあり、ラッキーで救われている部分があるのも間違いない。今後、こうしたシーンが裏目に出て結果がついてこない時期もあるだろう。その時にがまんできるようにするためにも、勝ち点は取れるときに取っておきたいしこだわりたい。

これでリーグ戦4試合を終え、3勝1敗で勝ち点を9(1試合あたり2.25)に伸ばした。順位は5位だが消化試合数が異なるので比較は難しい。負け、引き分けで落とした勝ち点でのランキングを見れば、ドロップ3は鹿島、柏と並んで1位(ただし鹿島は消化試合がひとつ多い)。まだまだこれからだが、シーズンのスタートとしては悪くない。

評点

[評点はドイツ式(最高1~最低5)]:
スウォビィク(3.5) 枠に来たボールはしっかりセーブ、無失点。
長友(3) クレバーさが際立った。リスク管理もできていた。
木本(3) 得点を演出するロング・フィードで期待に応えた。
森重(3) 守備での落ち着いた対応が光った。配球もナイス。
小川(4) 最後のシーンでは入ってくる敵を捕まえられず。
安部(3.5) 奪ったボールを確保しきれないシーンがあった。
青木(3.5) 青木が機能し始めて主導権を握ることができた。
松木(3.5) ちゃんと奪う気でボールホルダーに行けている。
紺野(2.5) 何度もいいボールをゴール前に入れた。
オリヴェイラ(2.5) 価値ある決勝ゴール。尊い働きだった。
アダイウトン(3) この人の存在は敵は絶対イヤだと思う。
===
永井(4) 渋い働きはしたが永井のゴールも見たい。
高萩(-) 時間短し。
渡邊(-) 時間短し。

京都でのアウェイは二部降格が決まった2010年最終節以来。新しいスタジアムであのときのような悲壮感なく試合を見ることができ、結果的に雪辱を果たすこともできた。ただ亀岡は遠かったし寒かった…。

あと阿闍梨餅は帰りの京都駅でも死ぬほど売ってたので買い急ぐ必要はまったくなかった。あんなメジャーな京都土産になってるとは知らなかった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?