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【ルヴァンカップ3回戦】鳥栖 1-1(PK 4-5) FC東京

■ 2024年5月22日(水) 19:00キックオフ
■ 駅前不動産スタジアム

平日夜の試合、ルヴァンカップのレギュレーションで昨季下位だったクラブに主催権がありアウェイゲームとなった。自宅でスカパー観戦。在宅勤務だったのでメシフロ済ませて待機。

中二日でのカップ戦ということで大きくターンオーバーを実施。岡が最終ラインで初先発となったほか、原川、徳元、シルバらが先発。ケガで離脱していた遠藤がベンチ入りした。オリヴェイラ、バングーナガンデ、長友らは帯同せず。


布陣

野澤大
白井 森重 岡 徳元
小泉 原川
シルバ 松木 俵積田
仲川

前半

序盤は東京がボールをもち優位に試合に入ったように見えたが、徐々に拮抗した競り合いに。フィニッシュまで行けているのは鳥栖のほうで、東京は前向きにボールを動かすが決定的な形を作れない。

19分、俵積田が縦にもちこみ深いところから戻しのクロスを入れると、中央に入りこんだ仲川がダイレクトで合わせたがバーの上に。22分にはシルバが右サイドから中央へ持ち出し落としたボールに松木が合わせたが敵GKがセーブ。

その後も互いに攻撃をしかけるが、トーナメントとあって失点は避けたい意識が強いのか、慎重な試合運びになる。37分、白井のクロスに逆サイドから入りこんだ俵積田がシュートを放つがサイドネットに。

42分には森重からフィードを受けた白井がシュートを放つがバーの上に。決め手を欠くままスコアレスで前半を終了した。後半、どこかでリスクを取ってしかけ先制したい。ベンチにカードはあり勝ち筋は十分見込める。

後半

後半から仲川に代えて荒木を投入。51分、左CKを原川がけると、シルバが頭で合わせたが枠外に。56分、今度は原川の右CKに、森重がニアでスラしてゴール。東京が後半の早い時間帯に1-0と先制する。

60分、俵積田、シルバに代えて遠藤、安斎を投入。リーグ戦出場の少ないシルバはもう少し引っ張ってもいいように思ったが、守備を優先して勝ちに行くというサインか。遠藤は4月21日の町田戦以来1カ月ぶりの実戦復帰。

62分、原川の左CKに再び森重が頭で合わせたがこれは右にはずれる。75分、白井のシュートが敵GKにセーブされ、このこぼれ球に松木が詰めたが左にはずれる。このあたりを確実に決めておきたかった。

終盤、リスクを取って前に出てくる鳥栖に対し受けにまわる時間が長くなる。87分、松木に代えて東を投入。東は3月16日の福岡戦以来2カ月ぶりの実践復帰。遠藤、

東も試し、このままクローズできるかと思ったが、90+1分、裏に放りこまれたボールを敵FWに収められ、野澤大が飛びだしてかわされ、そのままゴールに流しこまれて失点、土壇場で1-1と追いつかれてしまう。野澤大のポジショニングがつたなかった。

この失点は後方から来たボールを敵FWが収めるときに広げた右手でコントロールしているように見え、本来ならハンドになるべきところだと思うが、この試合ではVARがなくそのままゴールが認められた。試合は延長戦に。

延長・PK

延長に入ると東京は疲れもあってか精彩を欠き、鳥栖にボールをもたれ押しこまれる展開に。97分、敵MFがこの試合二度目の警告で退場となり、数的に優位となったがなかなか押しこむだけの力がしぼりだせない。

102分、白井に代えて野澤零を投入、安斎を右SBに下げ、遠藤を右ウィングに配して野澤零は左ウィングに。105+2分、敵FWが中盤でボールをもち前を向いたところを原川がホールド、これが警告対象となり、原川は二度目の警告で退場に。10人対10人となる。

延長後半は同数になった鳥栖が再び押しこむ展開に。東京は自陣で守備に追われるが、中央を固め最後のところは身体を張ってクリア、鳥栖にゴールを許さない。120+2分、傷んだ安斎に代えて高を投入したところで試合終了、PK戦となった。

PKは東京が先攻となり、森重、荒木、遠藤、徳元、小泉の順でけって全員が成功。一方の鳥栖も4人めまでは成功したが、最後の一人を野澤大が右に飛んでセーブ、5-4で東京が競り勝ち、なんとかプレーオフラウンドへの進出を決めた。

戦評

パッとしない試合だったが後半開始早々に森重のゴールでリードを奪い、なんとか逃げきれる流れだった。ところが敵のゴール時のハンドを見逃されて残業となり、延長は押しこまれて青息吐息、PKまでなだれこんでようやく次のステップへのチケットを手にした。

シュート数10-27、CK8-12、ポゼッション48-52と、特に終盤から延長にかけて鳥栖に押しこまれたのが数字にも表れたか。内容的には中盤での組み立てに工夫が足りず、主導権を握れなかった。高が特別な選手だということを思い知らされた試合。

中二日で選手も入れかえつつ戦ったが、フルセットをこなしてしまったうえにまた中三日で次のリーグ戦が控えている。オリヴェイラ、バングーナガンデ、長友、高、トレヴィザンらを休ませられたのはよかったが、小泉、松木、白井らは酷使してしまった。安斎の状態も心配だ。

初先発で120分戦いきった岡は見込みが立った。土肥がおそらくケガで欠場が続いており、岡が計算できると人繰りが大きく変わってくる。東、遠藤が戻ってきており、あとは中村、小柏、寺山あたりが復帰できればグッと層が厚くなる。

あと、敵のゴールの前のハンドはさすがにしっかり見てほしかった。VARがないので見逃がされたら終わり。主審は後ろから追う形で難しかったかもしれないが、副審が見ることはできなかったか。VARの価値をあらためて感じた。

ルヴァンカップはホーム&アウェイのプレーオフラウンドとなり、対戦相手はすでに広島に決まっている。6月上旬に試合が組まれており、ここを勝ち抜ければ8クラブによるプライムラウンド。苦労して勝ち抜けたのだから上をめざしたい。

評点

[評点はドイツ式(最高1~最低5)]:
野澤大(5) 失点シーン以外にも危ういプレーあり。
白井(4) 長い時間使ってしまったが次は大丈夫か。
森重(3.5) 汚名を雪ぐゴール。PKも決めた。
岡(4) 十分合格点。リーグ戦で使ってみていい。
徳元(4.5) 前への意識がもう少しあればよかった。
原川(4.5) 中盤を支えたがムラがあった。退場は残念。
小泉(4) ちょっと酷使しすぎでは。
シルバ(4.5) もう少し長い時間見たかった。
松木(4) 矢印を前に向け続けた。
俵積田(4.5) 縦にしかけたのが効いた。
仲川(4.5) 予定の交代か。決めたいシュートあった。
===
荒木(4.5) 結果的に長く使ってしまった。
遠藤(4.5) 復帰はうれしいが右サイドは窮屈そう。
安斎(4) ケガが心配。
東(4.5) 彼の復帰は大きい。
野澤零(4.5) 求められる役割は果たしたか。
高(-) 時間短し。

鳥栖とは9日後に同じスタジアムでまた対戦する。

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