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【ブンデスリーガ第32節】ブレーメン 2-2 グラードバッハ

■ 2024年5月4日(土) 15:30キックオフ
■ Wohninvest Weserstadion (Bremen)

日本ではゴールデンウィークのさなか、スカパーでリアタイ観戦。勝ち点を伸ばせず残留争いに巻きこまれている。ひとつ勝てばずいぶんラクになるになるはずだがズルズルと足場が悪くなっている。アウェイだが勝ち点3を積み上げて残留にメドをつけたい。

前節出場停止だったヴァイグルに加え、コネ、オノラが先発に復帰。オムリンもケガから復帰したがベンチスタートとなった。福田はベンチ外。


布陣

ニコラス
フリードリヒ 板倉 エルヴェディ
オノラ ライツ ヴァイグル コネ スカリー
プレア ハック

前半

序盤はグラードバッハが主導権を握る。8分、ライツから左サイドで長いパスを受けたハックが角度の難しいところからシュートを放つとこれがファーに決まり1-0とグラードバッハが先制する。オフサイドかとも思われたがゴールが認められた。

その後も11分、プレアからのスルーパスを追って裏に抜けたコネが左サイドからゴールライン際に切れこんでシュートを放つが角度がなくGKにセーブされる。12分にはオノラのCKに板倉が頭で合わせるがこれもGKに防がれる。グラードバッハが積極的に攻撃をしかけた。

しかしそこからはブレーメンがボールを持つ時間に。グラードバッハはほぼ自陣で守備に追われる展開となる。奪っても起点が低く、しっかりマイボールにできないで自陣から出られない時間が長い。

中央をしっかり締めて守備を固めるがブレーメンに再三チャンスをつくられる。43分、ヴァイグルがハックとのワンツーでシュートコースをつくるがフィニッシュは枠におさまらず。44分にはコネがしかけるがシュートはゴール左へ。

すると45分、左サイドでボールをまわされ、最後はゴール至近からニアを抜く形でシュートを決められ失点、1-1の同点となって前半を終えた。先制したまではよかったが、そこから押しこまれ、同点に追いつかれてしまった。

後半

後半からプレアに代えてチュヴァンチャラを投入、立ち上がりはふたたび流動的にポジションを交換しながら攻撃的に流れを引きよせようとする。47分、チュヴァンチャラがコネに合わせようとするがパスの精度が足りず。

50分、ライツが自分で敵を抜いてドリブルで持ちあがり、最後はゴールライン際からゴールをねらったが、角度がないところからのシュートはそのままファーに抜けてしまう。

65分、CKからの流れで中央に放りこまれたボールに敵FWが中央で合わせゴール。1-2と逆転を許す。打点の高いヘディングを許してしまった。このCKになったプレーは、敵が触ったボールをライツがカバーしてそのままゴールラインを割ったものと見えたが、CKの判定となったもの。納得できない失点になった。

70分にはスカリーからのクロスボールにライツが合わせるが敵GKのセーブに阻まれる。その後はまたブレーメンがボールを保持する流れとなり、グラードバッハは自分たちの思うようなフットボールができない。

70分、フリードリヒ、オノラ、コネに代えてエングム、ノイハウス、ライナーを投入。最終ラインを3バックから4バックに変更し、リスクを取って前に出ようとする。さらに79分にはライツに代えてジーバチュを投入しゴールをねらいに行く。

懸命に攻撃をしかけるがブレーメンの守備も固く、なかなかこじ開けることができない。87分、敵陣で敵のミスから奪ったボールをハックがシュートするが枠に飛ばず。このまま試合終了かと思われた89分、チュヴァンチャラがけったボールがエリア内で相手DFの腕に当たる。

当初は腕を折りたたんでいたとの判断であったが、VARが介入、OFRの結果ハンドが認められPKに。90+1分、ノイハウスがこれを決め、土壇場で2-2の同点となり、試合はそのスコアのまま終了。最悪の結果はまぬがれ、勝ち点1を持ち帰る結果となった。

戦評

試合開始早々にハックのゴールで先制したものの、その後はブレーメンに押しこまれる展開となり前半に同点、後半には逆転を許した。最後は敵DFのハンドに救われPKでなんとか追いついたが、最初と最後以外はほぼ見るべきもののない試合だった。

シュート数17-18、CK2-7、ポゼッション44-56とブレーメンに主導権を握られ、自陣で守備に追われる時間が長すぎた。立ち上がりは動きながらボールを受けて攻撃を組み立てたが、最初の10分ほどでその局面は終わり、後半も入りはよかったが続かなかった。

時間帯によってパフォーマンスに極端にムラがあり、プレーの質が一定しないのはどういうことなのか。先制したのにリードを保てなかったのはもう数えきれないほどだし、最後にPKを得たのはラッキーだったが実質的には負け試合だった。

終盤投入したノイハウスが動きを持ちこみ、そこからやや持ち直したようにも見えたが、ノイハウスを最初から使わないのはコンディションの問題なのか。必要なところでボールを受け、緩急をつけつつ前に出せる存在は貴重だが冷遇されているのはなぜ。

いまから戦術を云々してもむなしいが、部分的に面白い攻撃ができるのにそれを90分間続けることができず、ここということで踏ん張ることができず失点を重ねるのは、やはりチーム作りやゲームマネジメントなどがつたないからではないか。

今日の試合を見れば、残り2試合、セオアネ監督を解任してコーチが暫定で指揮をとってもいいのではないかという気がした。

32試合を終えて7勝13敗12分で勝ち点33(1試合あたり1.03)で暫定順位は13位。16位のマインツとの勝ち点差は5だが、マインツは今季未消化で、このあとの試合でマインツが勝てば降格圏との勝ち点差は2に縮まる。

ボッフム、ウニオンが勝ち点30で今節直接対決することになっており、4クラブでがっつり残留争いになっている。まだなんともいえないが降格の現実的な可能性は結構あり、ちょっと予断を許さない状況だ。

次節最後のホームゲームであるフランクフルト戦で勝ち点3を積み上げなければ最終節まで胃の痛い思いをすることになるし最悪の事態もあり得る。なんでこんなシーズンになってしまったのか。この勝ち点1が最後に大きな意味をもつのだと信じたい。

ゲラルド・セオアネ監督談話

「PKでアディショナルタイムに勝ち点1を手にすることができれば、もちろんラッキーな気持ちで家に帰ることができる。とはいえまたしてもリードを手ばなしてしまった。序盤は試合は我々にうまく行っていて、前に向かってプレーすることができていたし、自陣も守ることができていた。しかし我々はあまりにたくさんのボールロストを喫し、また個人的なミスもあって同点にされてしまった。後半は少し集中とグリップを失ってしまい、そのせいでプレーを前に向かって組み立てることができなくなった。2-1になってようやく我々はポゼッションを取り戻し、前を向いてすべてを投じようとした。それを最後に2-2にしてくれたチームにはよろこんでいる」

ブレーメンが緑ユニ・白パンツだったので、グラードバッハは白ユニ・黒パンツという変則の組み合わせになった。

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