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【ブンデスリーガ第17節】アウクスブルク 1-0 グラードバッハ

■2022年1月25日(水) 20:30キックオフ
■WWK-Arena (Augsburg)

中断明けからいきなりイングリッシュ・ウィークってどういうことと思いながら、さすがに週に2日も5時前に起きて試合見てから出勤というのもキツく、木曜日仕事から帰ってからスカパーの録画を見た。

ホームでの再会初戦に負けてアウェイ連戦に臨むことになったのはアレだがここは踏ん張りどころ。ホフマンが病欠、シュティンドルの姿もなく、代わりにテュラムが先発。ユースから昇格したFWのテラロヴィッチがベンチ入りした。

オムラン
ライナー 板倉 エルヴェディ ベンゼバイニ
エングム ヴァイグル コネ プレア
クラマー テュラム

ほぼほぼ予想された通り、ボールを握って最終ラインから前につないで行きたいグラードバッハに対し、高い位置から強度の高いプレッシングでそれを抑えこみ、ボールを奪えば素早く裏を狙ってゴールに迫るアウグスブルクという展開になる。

グラードバッハは序盤こそ少ないタッチで前へ前へとパスをつなぐ攻撃のかたちが見られたが、徐々にアウグスブルクの包囲網に絡め取られてボールを運べなくなる。オムラン、板倉、エルヴェディにヴァイグルを加えた最終ラインでボールを回すものの、出しどころ、当てどころが見当たらず、リスクを取ったパスを狙われて冷や汗をかくシーンが増える。打ち手がなかなか見いだせない。

36分、敵のCKにニアで触られ、ボールがゴール前に高く上がる。オムランがジャンプしてこれをキャッチしようとしたが手につかず、こぼれたところを押しこまれる。一度はゴールとなったが、VARによるゴール・チェックの結果、押しこんだ敵がわずかにオフサイド・ポジションにいたとの判断でノー・ゴールに。胸をなでおろす。

このシーンではオムランがジャンプしたときに敵FWに後ろから押されているようにも見え、むしろこちらが問題ではないのかと思ったし選手たちもそれを抗議したように見えたが、意外にもオフサイドに救われた。再生映像を見たがおそろしく微妙なオフサイドだった。スコアレスで前半を終了。

グラードバッハは後半からクラマーに代えてノイハウスを投入。攻撃を活性化しようとするが状況はあまり変わらない。だいたいテュラム、プレアあたりに全然ボールが入らないし、コネが持ち上がるシーンすらわずか。アウグスブルクのプレスが効いていて、時間がたっても強度が落ちない。

一方でアウグスブルクはシンプルにボールをつなぎ裏で勝負をかけてくるので何度かチャンスを作られる。オムランのセーブもありなんとかしのぐが分の悪い戦いが続く。

75分、エングムに代えてヘアマンを投入するがそもそもそこまでボールが届かない。試合自体はアウグスブルクの散発的なチャンスの他には見るべきもののない平板な展開が続いていたが、82分、右サイドの裏に長いパスを通され、ここから中央に放りこまれたボールに合わされてついに失点、0-1と先制を許す。

87分にはライナーとコネに代えてヴォルフとテラロヴィッチを投入。ヘアマンが右SBに落ち、テラロヴィッチが右SHに、またノイハウスがボランチに落ち、プレアが中央にスライドしてヴォルフが左SHに入ったように見えた。

さらにアディショナル・タイムにはヴァイグルに代えてフリードリヒを投入、どこに置いたのかよくわからないうちに試合は終了し、ウィンター・ブレイク明け2連敗となった。

前節のレバークーゼン戦と同様、ボールは握るものの持ち上がれず、敵のハイプレスと自陣でのブロックの使い分けの前にアタッキング・サードをまったくといっていいほど攻略できないまま、終盤の失点であっさり敗戦。精彩を欠いたというほかない試合だった。

こういうかたちで対策されたときになすすべなく負けるというのは昨季もあったし、今季も相手のタイプによっていかにもハマらない試合が繰り返されている。アウェイで極端に成績が悪いのも、自分たちのパターンに持ちこめたときとそうでないときの振幅が大きいからのような気がする。

数字を見てもシュート数7-14、CK2-3、ポゼッション56-44と、ボールを持つだけで有効な攻め手のなかった試合であったことが示唆されている。主体的に試合を運ぼうとするし、ハマれば楽しく強いが、そうでないときに打開する工夫もムリやりこじ開ける強引な力もまだないということか。

これで17試合を終了、シーズンの半分を戦ったわけだが、戦績は6勝7敗4分と負けが先行し勝ち点22(1試合あたり1.29)で9位と振るわない。今季まだアウェイで勝利がなく、17試合やって6つしか勝てないのは少なすぎ。降格圏の16位との勝ち点差は6あるが、上を見ればヨーロッパに出られる6位とは9差あり、ちょっと期待外れの中間決算となっている。

ファルケ監督のやろうとしているフットボールが間違っているとは思わないが、実力に見合わないバランスの悪さで取れる勝ち点を落としている感じがしてならない。ゾマーが去り、テュラムやベンゼバイニの契約問題もあるなかで、せめてヨーロッパ・リーグには出ないと来季以降戦力もジリ貧になるリスクがある。

シーズン後半の巻き返しに期待したいが、もう長いブレイクはなく走りながら修正して行くしかない。

ダニエル・ファルケ監督談話:
「結果にがっかりしていることは明らかだ。前半と後半は非常に異なっていた。前半は守備面においては敵に自由にさせなかったし、多くの局面で試合をコントロールしていた。しかし我々は攻撃面においてあまりに正確さを欠き、そのためわずかな脅威しかつくりだせなかった。後半は明らかに失速した。アウグスブルクは次々にチャンスをつくるという状況ではなかったが、我々はボールを持たれたときに安定しておらず、相手を我々のゴールから遠ざけておくことができなかった。そのうえ前半よりもさらに正確さを欠くことになった。そうなるとワンチャンスで試合を決められるようなことも起こり得る。いいフィニッシュで我々は一瞬注意を欠いた。このゴールが最後に違いをもたらした」

そろそろ勝たないとヤバい。板倉のパフォーマンスがいいのだけが救い。

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