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【ブンデスリーガ第3節】グラードバッハ 1-2 バイエルン

■ 2023年9月2日(土) 18:30キックオフ
■ Borussia-Park

日曜日午前中に時差視聴。今回はTwitter(現X)を見ることもなく結果情報遮断はうまく行った。開幕から1敗1分と結果が出ていない状況でのバイエルン戦。ホームでもあり今季初勝利がほしいがいくら相性が悪くないとはいえむずかしい試合になるのは間違いない。

オムリンが肩の負傷ということでニコラスが先発。またオノラがベンチ・スタートとなりライツが中盤に入った。


布陣

ニコラス
スカリー フリードリヒ 板倉 ヴェバー
ライツ ヴァイグル ノイハウス
エングム チュヴァンチャラ プレア

前半

立ち上がりからバイエルンがボールを支配、グラードバッハ陣内で波状攻撃をしかける展開となり防戦一方に。しかし中央を固め最後のところは身体を張っておりゴールは死守する。

奪ったボールはスペースに逃がしつつカウンターを狙うが、起点が低く前線はプレア、エングム、チュヴァンチャラにまかせる形となり組織的な押し上げができない。互いに決めきれないまま時間が過ぎる。

9分にはポゼッションから押し上げ最後はヴェバーがミドル・シュートを放つが枠を外れる。15分過ぎくらいからはグラードバッハも徐々にボールを持てるようになるが攻撃は散発。26分にはプレアのFKからフリードリヒがヘディング・シュートを放つがバーに嫌われる。

30分、右CKをプレアがけると、ニアのヴェバーがこれを頭で伸ばし、ファーにいた板倉がやはり頭でこれをゴールに流しこみ先制。1-0とリードを奪う。板倉は開幕戦に続くゴールで今季すでに2得点め。

さらに直後の32分にはプレアがFKをサイン・プレーでヴァイグルに戻し、ダイレクトで狙うが敵GKがセーブ。ポゼッションはバイエルンだが攻撃の精度が今ひとつで、グラードバッハが守りきる形で1-0のまま前半を終えた。

このまま終わる試合ではなく、後半の試合運びがむずかしいが、できることなら守りに入ることなくカウンターでもセットプレーでも誤審でもなんでもいいから追加点を取りに行きたい。

後半

後半もバイエルンがボールを支配、グラードバッハは奪ったボールをスペースに逃がして前線に供給する戦いとなるが劣勢は否めず。決定機も作られるが板倉の線上でのクリアなどもありなんとしのぐ。

しかし58分、DFラインの裏に放りこまれたボールをワン・トラップから押しこまれ失点、1-1と試合は振りだしに戻る。できるところまでリードを保ちたかったが追いつかれるのが早かった。

60分、チュヴァンチャラに代えてウニオンから移籍加入したばかりのアメリカ代表FWジョルダンを投入。62分には左サイドで得たFKをプレアがけりフリードリヒが頭で合わせるがボールに勢いなくGKにキャッチされる。

その後もほぼチャンスを作れず、攻勢を強めるバイエルンの前に防戦一方となる。73分、エングムとヴェバーに代えてウルリヒとヤンチュケを投入。ヤンチュケを最終ラインに入れ、ウルリヒを左のウィング・バックに置いて3バックにしたように見えた。

バイエルンの攻撃にどこまで持ちこたえられるかという耐久戦になったがニコラスの好セーブなどもありギリ踏みとどまる展開に。83分、スカリーとプレアに代えてエルヴェディとオノラを投入。エルヴェディを右SBの位置に入れ、よりはっきりと5バックにしたか。

しかし87分、ついにCKから頭で合わされて失点、1-2と逆転を許す。試合はそのまま終了し、グラードバッハが序盤のリードを守りきれず力負けした。

戦評

圧倒的に押しこまれながらも敵の隙を突いてセット・プレーから先制、その後も守りを固めながらワンチャンでの追加点を狙ったが、ガチの力勝負になるとさすがにキツく、後半要所で決められての逆転負けとなった。

数字を見ればシュート数7-25、CK1-15、ポゼッション35-65と、まあ結果は妥当としかいいようがないが、これで終盤まで同点で推移していたことを考えるとよく戦ったということかもしれない。

この試合ではオノラを先発から落とし、ライツを中盤で起用したがその意図が今イチよくわからなかった。今日はヴァイグルをアンカーにしてライツとノイハウスをインサイド・ハーフにする4-3-3にしたところで中盤を固めたイメージだったのか。

初出場となるジョルダンは未知数。そもそもボールが来ないのでよくわからなかった。チュヴァンチャラも今日は仕事のしようのない試合だった。

移籍期間も終ってしまったのでエルヴェディはとりあえず残留ということか。そうであれば最終ラインの構成もまた変わってくるのだろうか。板倉、ヴェバー、フリードリヒに加えエルヴェディという豪華な顔ぶれとなるが、冬の移籍を見越せば使い方もむずかしい。

開幕から2敗1分とまだ勝ちがないが、ここでインターナショナルとなり2週間のブレイクに入り、コネ、クラマーらケガ人の復帰も期待できるなかで、ここまでの戦いをどう整理し、なにを修正するのか、セオアネ監督の腕が問われる。

ここで調整ができないと状況がむずかしくなり、早期の監督更迭なども視野に入ってくるのであまり時間の余裕もない。板倉らが代表でいなくなるなかでチームを作るのはしんどい部分もあるが、ここ数年、意図は見えるものの実戦で結果が出せない状況が続き、毎年監督を替えているので、ここはしっかりチーム作り、戦略の落としこみに取り組みたい。

ゲラルド・セオアネ監督談話

「我々にとっては苦い夕べになってしまった。試合が終わった後の感じ方は複雑だ。一面では勝ち点を積み上げることができずがっかりしている。しかし他方ではバイエルンを苦戦させ、しっかり戦う姿勢を見せて全力で守った。失点はDFラインの裏に放りこまれたのとセット・プレーで取られたもので、両方ともレバークーゼン戦ですでに経験したものだ。これは起こってはいけないことだ。それでもチームを称賛したい。今日は落胆の方が大きいが、明日になればこのパフォーマンスへの誇りが上まわると思う」

ヴェバー(オーストリア)、エルヴェディ(スイス)、ボルゲス・サンチェス(ルクセンブルク)、チュヴァンチャラ(チェコ)、ラノス(アルメニア)、スカリー(アメリカ)、板倉(日本)が代表で不在となる。

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