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【ブンデスリーガ第34節】VfB 4-0 グラードバッハ

■ 2024年5月18日(土) 15:30キックオフ
■ MHP-Arena (Stuttgart)

今季最終戦。スカパーでリアタイ観戦した。前節の時点で残留は決まっており、アウェイでの最終戦でもあって気合いは入らないが、惨憺たる結果だった今季をなんとかポジティブに締めくくる意味でも勝ちたい。VfBはワンチャン2位がかかっている。

エルヴェディをベンチに置き、ネッツとライナーを左右に配した4バックに。前線はジーバチュを1トップに、プレアとエングムをウィングにした4-3-3となった。福田がベンチ入り。オノラとハックは負傷でベンチ外。


布陣

オムリン
ライナー フリードリヒ 板倉 ネッツ
ライツ ヴァイグル コネ
エングム ジーバチュ プレア

前半

どちらも立ち上がりから積極的にしかける。5分には敵のパスミスを引っかけたエングムがエリアまで持ちあがりシュートを放ったが敵DFがブロック。6分にはプレアが左サイドの角度のないところからねらうが敵GKがセーブ。

この局面でしかけられなかったあとは、徐々にVfBが主導権を握る流れになる。VfBがボールを握って攻撃する一方で、グラードバッハはカウンターをねらう形に。起点が低く決定機はなかなかつくれない。

23分、エリア内からゴール前に上げられた高いクロスに頭で合わされて失点。0-1と先制を許す。さらに31分、エリア内への持ちこみを許し流しこまれたボールがポストに当たってゴールへ。0-2とリードを広げられる。試合の流れが大きくVfBに傾く。

40分にはエングムが右サイドから切れこんでプレアにラストパスを出すが合わず。こぼれたボールをコネが拾いヴァイグルに落とすと、ヴァイグルがシュートを放ったが敵GKがセーブ、さらにこぼれ球にエングムが詰めるが敵GKにセーブされる。入っていればというシーンだったが決めきれず。0-2で前半を終えた。

後半

後半に入ってグラードバッハがたて続けにチャンスを迎える。47分、ヴァイグルのスルーパスを追ってプレアがエリア内に入るがシュートはGKに処理される。49分にはジーバチュの落としからヴァイグルがエリア外からねらったがGKがキャッチ。

67分、プレアとエングムに代えてウルリヒとチュヴァンチャラを投入。75分、左サイドから入れられたクロスをファーで合わされる。これが決まり0-3に。チャンスを生かしきれずにいるうちにダメ押しされた。

79分、コネ、ジーバチュ、ネッツに代えて福田、キアロディア、ヘアマンを投入。しかし83分にはハーフウェイからドリブルでの持ち上がりを許し、最後はそのまま角度のないところから決められ失点。0-4と試合を決められる。

その後もバーをたたかれるシュートを放たれるなどピンチもあったが、まあもうどちらでもいいかという感じで、シーズン最終戦も終ってみれば結局0-4の完敗となった。見てる方がお疲れさまという試合だった。

戦評

立ち上がりこそチャンスをつくったが、VfBに先制を許すとその後も着実に加点され、チャンスはあったものの決めきれずに失地が拡大、今季を象徴するような「なんかよくわからんけどうまく行かん」試合で勝ち点なしに終わった。

シュート数14-21、CK4-8、ポゼッション40-60ということで全体にVfBのゲームだったのはそのとおりだが、それ以上にもがいても沈んで行く感のある試合で、ため息をつきながら見る感じになってしまった。

今季はホフマン、シュティンドル、テュラムらひとつの時代を築いた選手がクラブを去り、心機一転で巻き直しを図ったが終わってみれば降格圏の16位と勝ち点1差の14位。完全な失敗シーズンだった。

シーズンを終了し7勝14敗13分、勝ち点34(1試合あたり1.00)で14位というのが今季の成績だが、1試合あたりの勝ち点1.00というのは降格していても全然おかしくない数字。実際残留を決めたのはギリ33節だった。

選手の顔ぶれはそこそこそろっており、戦術もハマったときにはいい形で点が取れるのだが、それがコンスタントに出せず試合のなかでも時間帯によってムラが大きく、また安い失点が多くていくらゴールを取っても追いつかない。

リードしながら追いつかれることが度重なり、結局は攻撃以外の部分の構築が甘いうえにゲームマネジメントができていないことのように思われ、監督の資質に疑問をもたざるを得ないがシーズン最後までセオアネ監督を引っ張り、残留争いに巻きこまれた。

この戦力でこの結果は明らかにマネジメントの責任だが、ボンホフが早くもセオアネ監督の留任についてコメントしているのが頭が痛い。この成績で留任なら、アディ・ヒュッターやダニエル・ファルケを1年で更迭したのはなんだったのか。

今季の迷走は長い低落局面の始まりではないかという悪い予感を拭い去れない。選手が足りないのではなく、試合をコントロールできず課題を解決できない指導者の力量不足だと思うがどうなのか。

ゲラルド・セオアネ監督談話

「我々が思っていたようなシーズンの締めくくりにはならなかったし、がっかりしている。今季なんどもそうであったように守備の一貫性があまりにもなかったし、ヨナス・オムリンのなんどかの好セーブに感謝しなければならない。攻撃の部分ではいくらか見せることができた。しかし効率が悪く、はっきりせず、決定力も足りなかった。1点か2点は取れていたはずだったが。我々は素晴しいシーズンになると最初に言っていた。我々は今、それを具体的に、批判的に分析し、正しい対策ができるよう試みなければならない。厳しく働くことで来季は改善できる」

まあ、お疲れさまだが、守備の戦術があいまいで約束ごとの落としこみができていなかったのがすべてではないか。

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