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【ブンデスリーガ第10節】ヴォルフスブルク 2-2 グラードバッハ

■2022年10月15日(土) 15:30キックオフ
■Volkswagen-Arena (Wolfsburg)

スカパー観戦。グラードバッハは前節ホームでケルンに5-2と大勝、今季まだ勝利のないアウェイで勝ち点3を狙う。前節負傷交代したクラマーがメンバー外となり、代わってプレアが左のウィングで先発、シュティンドルがトップ下となった。

ゾマー
スカリー フリードリヒ エルヴェディ ベンゼバイニ
ヴァイグル コネ
ホフマン シュティンドル プレア
テュラム

序盤はグラードバッハの方が出足がよくボールを支配する。ともに似たようなスタイルで前プレから奪ったボールをつないで展開する組み立てだが、中盤が極端にコンパクトなので狭いエリアでの競り合いとなり一進一退の攻防に。

13分、自陣でボールを奪取するとカウンターに。プレアがドリブルで持ち上がり、左サイドのテュラムに預けると、テュラムはエリア内に切れこんでコースを作り右足でシュート。これが決まって1-0と先制する。早い時間のリードでアドバンテージを得た。

しかし時間の経過とともに流れは徐々にヴォルフスブルクに。プレスがかからずボールを持たれ、セカンド・ボールも拾えなくなって自陣で守備に追われる時間が長くなる。特に30分を過ぎたあたりからはほぼ一方的に押しこまれ前に出られなくなる。

36分、カウンターからテュラムがドリブルで持ち上がり、右サイドからクロスを入れる。これが敵DFにクリアされたところにコネが後ろから走りこんでシュートするがバーを大きく越える。

43分、右サイドを破られ深いところから折り返したボールに中央で合わされ失点。1-1と追いつかれてしまう。人は揃っていたが敵のテンポのいい攻撃について行けず中央で敵FWをフリーにしてしまった。同点で前半を折り返す。

後半開始早々の47分、ホフマンの右CKにテュラムが頭で合わせると、これは目の前の敵DFにブロックされるが、戻ったボールを再びテュラムがダイレクト・ボレーでけりこんでゴール、2-1と勝ち越す。

しかしその後もグラードバッハは試合の主導権を握れず、ヴォルフスブルクの速い攻撃の前に後手を踏む展開となる。敵のシュート・ミスもありなんとかしのいでいたが、69分、DFラインを背負った敵FWにボールを収められ、反転からシュートを許し失点、2-2と再び同点に。これも人はそろっていたが、敵の素早いシュート・モーションをほめるべきか。

77分、プレアに代えてエングムを投入、そのまま左ウィングに入る。82分、エリア手前ほぼ正面の絶好の位置でFKを獲得、ベンゼバイニがこれをけると鋭いシュートが壁をすり抜けゴールに向かったが、敵GKのファイン・セーブに阻まれる。

さらにこのこぼれ球を追ったテュラムが敵DFにゴールライン際で倒されたように見えたが笛は鳴らず、VARの介入もなかった。リプレイを見たが微妙で、PKであってもおかしくはなかったように思う。

その後は大きなチャンスは作れず。89分にはシュティンドルに代えてヘアマンを投入、ヘアマンは右ウィングに入りホフマンがトップ下にスライド。残り時間をなんとかしのぎ結局2-2での引き分けとなった。

二度先行したものの都度追いつかれ、全体としてはヴォルフスブルクに押される時間帯の長かった試合で主導権を握れなかったことを考えれば、アウェイでの勝ち点1は受け入れるべき結果。どこが足りなかったかは考えなければならないが、アウェイでなかなか自分たちの戦いができないという課題は残った。

テュラムが少ないチャンスを決めきって勢いに乗っていることは好材料だが、入れ替わりでケガ人が出て苦しい人繰りを強いられている。この日もコネは明らかに本調子ではなかったし、スカリーもケガを抱えていることが伝えられている。シュティンドル、プレアは欠場から戻ったばかりだが、彼らに代わる有力な選択肢が乏しいのが厳しい。

ライナー、ヘアマン、ヤンチュケあたりはともかくとして、特に前めのポジションで昨季のエンボロに代わる「この時間帯に出てくるとヤだな~」と敵に思わせる選手がいない。エングムはどこまでやれるのかまだ全然わからないし、サンチェスも未知数。

テュラム、プレア、シュティンドル、ホフマンにノイハウスやクラマーを組み合わせて使うやり方でしのいできたが、ノイハウスとクラマーの離脱で代えがいない状態に。コネを前めで使うのはありかもしれないが彼とて今はフル・フィットではないだろう。

若手の台頭は見たいが今の使われ方では実戦で伸びる余地は少ない。結果を出しながら経験も積ませるのは確かに難しいが、まずはチームの土台作り優先なのかなぁ。板倉も早く帰ってきてほしいが現実的にはワールドカップ明け、来年からの復帰になりそうだ。

グラードバッハはこれで4勝2敗4分となり勝ち点16(1試合あたり1.60)で6位。勝っていれば3位だったがそれはまあ仕方ないし、まだ順位を見て一喜一憂するステージではないが、アウェイでしっかり勝ち点が稼げないとこれより上は望めない。このへんから差がついて行く時期だ。

ダニエル・ファルケ監督談話:
「今日は二つの強いチームによる本当にいいフットボールの試合を見ることができたと思っている。これはブンデスリーガのいいアピールになっただろう。二度もリードしたチームの監督としては試合にも勝つことができればもちろん完全に満足だったと思う。しかし私としては結果はまったく妥当なもので、そうあるべき引き分けだったと思っている。我々は非常にいい序盤の戦いをして、素晴らしいアクションからリードを奪った。その後も我々は試合をコントロールしほとんど好きにさせなかった。しかしその後はボールを持っていても少しばかり受け身になってしまった。この消極性はその後ボールを持っていないときにまで広がってしまった。ヴォルフスブルクはそこで前に出てきてしかるべく同点にした。ハーフタイムのあと、我々はこの日最も多くシュートを放ち、再びリードを奪うことができた。しかし最終的には我々はパスの正確さを欠いた。そこからマームシュがワールド・クラスのプレーで2-2にした。ヴォルフスブルクは本当にいいチームだし、高い強度でプレーしてきた。どちらのチームも最後まで勝利を目指していたし実際その可能性はあった。我々にとっては本当にいいチームからアウェイで本当に価値のある勝ち点を挙げることができたと思う」

今週はDFBポカールのダルムシュタット戦がある。板倉のおかげでDAZNで中継があるようだが板倉はさすがにムリだろう。

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