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【ブンデスリーガ第3節】グラードバッハ 1-3 VfB

■ 2024年9月14日(土) 15:30キックオフ
■ Borussia-Park

FC東京の試合を国立で見ていて帰りが間に合わなかったのでスカパーの録画を30分ほどの遅れで追いかけ視聴した。前節アウェイでボッフムに快勝したが、今節は昨季2位でフィニッシュしたVfBとのホームゲーム。今季ホーム初勝利を挙げたい。前節と同じ布陣でのキックオフとなった。福田はベンチ外。


布陣

オムリン
スカリー 板倉 エルヴェディ ネッツ
ザンダー ヴァイグル
オノラ プレア シュテーガー
クラインディーンスト

前半

立ち上がりはグラードバッハのペース。敵陣でアグレッシブにプレスをかけ、奪ったボールを少ないタッチで動かして素早くゴールに迫る。6分、敵のパスをカットしたエルヴェディからボールを受けたプレアが左サイドのクラインディーンストに落とし、クラインディーンストがシュートを放ったが敵GKにセーブされる。

その後もVfBに息をつく暇を与えず前線からボールを追いパスミスを誘発、ショートカウンターからゴールをねらうが決めきれず。この時間帯に先制しておきたかったが徐々にVfBが目をさまし始める、

21分、敵のシュートをオムリンがセーブしたがボールが正面に転がり、これを詰められて失点、0-1と先制を許す。序盤から押しこんでいただけにこの失点はメンタルにも効いた。意識が前に行っていた分、守備の反応が遅れたようにも見えた。

しかしグラードバッハは攻撃の手を緩めず、26分、左サイドを持ちあがったクラインディーンストが切れこんで放ったシュートは敵GKがセーブ、さらにこのボールにプレアが詰めたがこれもGKにセーブされる。

直後の27分、敵陣で奪ったボールからシュテーガーが頭でファーにボールを送ると、ここに走りこんだプレアがこれを頭で押しこんでゴール、1-1の同点に追いつく。しかしプレアはこのプレーで敵GKと交錯、そのまま29分、エングムと交代で退いた。

30分にはクラインディーンストからのサイドチェンジを受けたエングムがシュートを放つが敵DFにブロックされる。32分にはスローインからのクロスを受けたエングムが頭で合わせたがミートしきれず敵GK正面に。

その後は一進一退の攻防となるが互いにゴールはなく、1-1で前半を終えた。押しこんだ時間帯に決めきれず先制を許したが前半のうちに追いついた。このままでは終わらなさそうな試合だ。

後半

後半に入っても拮抗した展開が続く。48分、シュテーガーからのパスをクラインディーンストが胸で落とすとオノラがこれを受けてシュートを放ったがバーの上に。チャンスはあるものの決めきれない。

58分、左サイドの深いところでネッツが敵FWに置いて行かれゴール前にクロスを入れられる。これをニアに走りこんだ敵FWに押しこまれて失点、1-2と勝ち越しを許してしまう。一度は追いついただけに突きはなされるとショックが大きい。

さらに61分、CKを頭で競ったボールを押しこまれて失点、1-3とリードを広げられる。たて続けにゴール前でしつこく詰められての失点にかなりガックリくる。この追加点は効いた。これを決めきるところが強さか。

65分、ザンダーとオノラに代えてライツとハックを投入、エングムが右ウィングにまわりハックは左に入った。68分、ハックが左サイドから切れこんでシュートを放ったが力なく敵GKがキャッチ。2点のビハインドが重い。

76分、ヴァイグルとシュテーガーに代えてノイハウスとチュヴァンチャラを投入。交代枠を使いきる。ここから懸命に挽回を図り、90+1分にはハックがこぼれ球をダイレクトで狙ったが枠外に。追う立場になって焦りは否めず、結局1-3で痛い敗戦を喫した。

戦評

序盤に押しこんだもののゴールを決められず、逆に先制を許した。前半のうちに追いついたが、後半たて続けに競り負けたゴールを許し流れを持って行かれると、それを再びこちらにとり戻すことはできなかった。

シュート数15-12、CK6-2、ポゼッション44-56と、内容的に劣っていたわけではないが、押しこんだ時間帯にしっかり先制できなかったことで主導権を手ばなした。先にアドバンテージを得てこちらのペースで戦わなければならなかった。

やるべきことは昨季から継続できており、うまく行く時間帯もあるが、敵がそれに対応してきたときにそれを上まわることができず、またひとたびビハインドを背負ったときの試合運びが引き続き課題に見える。前に重心をかけ、守備はとりあえず板倉とエルヴェディで踏ん張るというスタイルにも危うさはあったがそれで結構止められたのもそれはそれで怖い。失点はどちらかといえば揃っている局面でやられた。

むずかしい相手ではあったが、実力的にそこまで遜色があるとは思えず、チャンスまではつくっていたのだから試合をこちらに引っ張りこめる可能性は十分あった。プレアを前半に失ったスクランブルはあったが、交代で入ったエングムも悪くなく、個々の問題よりは全体としてのゲームマネジメントで後手にまわった。

シュテーガー、クラインディーンストが機能しているのはいいが、ザンダーはノイハウスやライツに優先してまで使う価値があるのか今ひとつわからない。プレアの状態が心配だが、ハック、エングム、チュヴァンチャラの奮起に期待したい。開幕から3試合、ゴールは取れており、戦い方の整理が必要だ。

開幕から1勝2敗、特にホームでは昨季の1位、2位との連戦になりむずかしい日程だが、ズルズルと後退するわけには行かず、次節アウェイでのフランクフルト戦で踏ん張る必要がある。セオアネ監督も2年目でお試し期間はもうない。特にゴール前での守備は整理が必要ではないか。すでに試されていると思った方がいい。

ゲラルド・セオアネ監督談話

「前半はとても集中していた。我々は競り合いを恐れず、しっかりと身体を当てた。少しばかり残念だったのは、敵陣で明白にボールを支配していたにもかかわらず、そこから結果を生み出せなかったことだ。最初の二つの失点はどちらも防ぐことができたはずのものだった。それでも我々のやりたいことは見てとれたと思う。我々はあらためて集中力と情熱、戦術を見せた。チャンピオンズリーグに参加するクラブ相手の二つのホームゲームを、いいパフォーマンスにもかかわらず勝ち点なしで終えてしまったことにはもちろんがっかりしている。我々はもっと細部を詰めなければならないし、最後のゾーンで効果的にプレーしなければならない」

負け先行でアウェイ戦を迎えるローテーションはキツい。どこかでひっくり返さなければならない。

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