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【ブンデスリーガ第7節】グラードバッハ 2-2 マインツ

■ 2023年10月6日(金) 20:30キックオフ
■ Borussia-Park

前節今季初勝利を挙げて迎えるホーム・ゲーム。日本時間で土曜日明け方の試合であり早く起きて数時間遅れの追っかけで見た。相手は開幕から勝ち点1と我々以上の地獄を見ているマインツ。悪いがしっかり勝ち点を積み上げさせていただきたい。

試合前にはヴェバー、板倉らが別メニュー調整でDFが足りず4バックもあり得る的な情報もあったもののなんとか人は揃ったようで前節と同じ先発。勝っているときはメンバーをいじるなという格言どおりとなった。


布陣

ニコラス
エルヴェディ 板倉 ヴェバー
ヴァイグル
オノラ ライツ ノイハウス ネッツ
ヨーダン プレア

前半

序盤はグラードバッハが主導権を握る。出足よく奪ったボールを流動しながらワンタッチで動かし、前線に当てて敵のフォーメーションが整う前に攻めきる目論見で、前節の成功体験を生かそうとしているのがわかる。

9分、ヴェバーからの縦パスを受けたヨーダンがプレアに落とすと、GKとの一対一になったがシュートはわずかにファーにはずれた。20分にはCKからファーのプレアが角度のないところから頭で押しこもうとするがバーの上に。

22分、板倉が右サイドのオノラにパスを受けたオノラが中央にクロスを入れる。ここに飛びこんだノイハウスが頭で突き刺してゴールを決め、1-0とグラードバッハが先制する。ここまではいい流れだった。

しかし直後の24分、CKからサインプレーでボールを受けた敵FWにエリア外からミドル・シュートを決められ1-1と同点に。先制の直後に追いつかれたことで試合がふりだしに戻ったのみならず、スタジアムの空気も「おいおい、どうした」的な感じに。そういうゴールだった。

それでも34分、オノラからのクロスをプレアがスルー、ヨーダンが中央で合わせるが敵DFに触られバーを越える。タイミングは完全に合っていた。その後もなんとか流れをとり戻そうとするが決めきれず、1-1のまま前半を終えた。

ボールを握りながら先制したが直後に追いつかれナーバスな展開に。後半早い時間に突きはなしたい。

後半

後半は拮抗したゲームに。前半ほどボールを奪えなくなり、マインツの攻撃を受ける時間が長くなる。54分、オノラがエリア内で放ったシュートが敵DFに当たり、グラードバッハの選手がハンドをアピールするが認められず、VARも介入しなかった。リプレイでも不自然に身体を大きく見せているわけではなく判定は妥当だったと思う。

64分、プレア、ヨーダン、ノイハウスに代えてエングム、チュヴァンチャラ、コネを投入、エングムとチュヴァンチャラの2トップとなる。

75分、敵陣でボールを奪われ、ドリブルで持ちあがられる。後追いの守備となり、ライツが並走したがそのままエリアに入られ、放たれたシュートが決まり1-2と逆転を許す。最初にエルヴェディが置いて行かれ、そのあとはだれもチャレンジできなかった。

グラードバッハは77分にチュヴァンチャラがオノラからの速いクロスにゴール前至近で頭で合わせるが敵GKにセーブされる。直後の78分にもエングムもオノラのクロスからヘディング・シュートを放ったがこれも敵GKに阻まれた。

79分、ライツとネッツに代えてハックとスカリーを投入。スカリーが右SBに入り、ヴェバーを左SBに押し出しての4バックになったように見えた。前に重心をかけてゴールを狙いに行く。

88分、エングムからの横パスを受けたスカリーが右サイドエリア手前から右足を振りぬくと、これが決まり2-2の同点に。土壇場でチームを救う見事なミドル・シュートだった。

90+6分、エリア際でスカリーが敵DFに倒されたがエリアの外と判定されFKに。チュヴァンチャラがこれをけったが壁に阻まれ、こぼれ球にもう一度詰めたがボールは「夜空に消え」(とkickerは書いている)、試合は2-2で終了。ビハインドを追いついたことで満足するしかない試合となった。

戦評

試合の入りはよく、いい時間帯に先制したものの、あまりにその直後に、あまりに素晴らしいミドル・シュートを決められて雰囲気がおかしくなり、後半は敵も修正してきたことから主導権を手ばなして逆転を許した。終盤にスカリーのゴールで追いついたものの、最初に思っていたのとは違う試合になってしまった。

この試合ではシュート数21-14、CK10-3、ポゼッション60-40と数字的に上回りながら、試合運びのつたなさや甘さで一度はリードを許す苦しい展開になった。1失点めは敵のシュートがよすぎたが、逆転された2失点めは守備がズルズル下がりながら目の前でシュートを打たれてしまい、なにやってんだ感がハンパなかった。

内容的にそこまで悪かったわけではないし、最低限の勝ち点は確保したが、やはり試合運びや守備面で自信のなさというか不安定さが払拭できていない感を受ける。帳尻は合わせたもののスカリーの個人技であり、いつも決まるものではない。勢いに乗るチャンスを逃したもののギリ流れをつないだかたちで、この勝ち点1を生かすためには次節アウェイでのケルン戦でしっかり勝ち点3を積み上げなければならない。

インターナショナルで次の試合まで2週間あり、この間各国の代表に選手が呼ばれるものの、特に守備の約束ごとをあらためて落としこんでほしいところ(何週間か前にも同じようなことを書いたが)。今のスタイルは追求する価値はあると思うが、開幕から7試合で1勝3敗3分の勝ち点6では監督更迭の議論も出かねない。この2週間は最後のチャンスになるかもしれない。

ゲラルド・セオアネ監督談話

「我々はうまく試合を始められたし、全体に相手をしっかりつかんでいた。いいかたちでチャンスを多く作ったが、明らかに決めきるという点では足りないところがあった。マインツを相手にこれだけのことをやれば攻撃の面では多くを正しくやったということだが、それでも試合の流れをこちらに引き込むことをしっかりやらねばならない。後半、我々は主導権を手ばなし、競り合いでも譲りがちになって、その結果相手にチャンスを作らせた。最後の20分は我々はもう一度すべてを投入して再びいくつかの局面を作った。最終的には引き分けという結果はまったく妥当なものだと思う」

勝たなければならない試合だった。

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