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【Jリーグ第29節】G大阪 0-0 FC東京

■2022年9月10日(土) 19:00キックオフ
■パナソニックスタジアム吹田

遅めの夏休みを取り、アウェイ観戦を兼ねて里帰りすることにした。この日は新大阪に宿を取って夕方チェックイン、JR千里丘駅からパナスタに向かった。夕立のような雨が降ったが6時ごろにはやんだ。

松木がケガで欠場、オリヴェイラ、バングーナガンデもベンチ外となった。一方で謹慎が解けたと見られるレアンドロがメンバーに復帰。フェリッピが初めて先発した。

フォーメーション

スウォビィク
中村 木本 森重 長友
安部 東 塚川
渡邊 フェリッピ アダイウトン

前半

試合は序盤から固い展開に。ともに最終ラインからパスをつないで組み立てようとする基本的な戦術は変わらないが、大阪の方が長いボールも使いながら刺しにくるイメージ。東京はつなぎからの押し上げを試みるが、敵のプレスも厳しく、自陣でのパスミスが頻発してリズムに乗ることができない。

特に右サイドから前に進むことができず、アダイウトンにボールを預けて打開を試みるケースが増えるが、さすがに警戒されており打ちきれない。互いにチャンスを作るものの決定力を欠き、一進一退の時間が続く。

28分、アダイウトンが左サイドでパスを受け、裏のスペースにドリブルで持ち出すが芝がすべって転倒。フォローがなくアダイウトン一辺倒では厳しい。アダイウトンもフィニッシュに力が入ってふかすシーンが多い。

44分には右サイドから中村が上げたクロスにフェリッピが頭で合わせるがヒットしきれず、ファーのアダイウトンも詰めきれなかった。拮抗した戦いで主導権を握れないまま前半を終えた。

ボールを支配して前に進もうという意志は感じられるものの、身体が重いかパスのつながりが悪く、ボールロストからピンチを招くシーンも多かった。やっていること自体はおかしくないのでやり続けたい。ベンチにはレアンドロもいるので交代で流れを引きよせたい。

後半

しかし後半に入っても流れは変わらず。互いにチャンスを作るが守備も固く攻めきれない。

63分、フェリッピに代えてレアンドロを投入。レアンドロがトップの位置に入るが実際はゼロトップか。レアンドロがボールを触ると前への推進力が生まれるが、サポートとの息が合わず、また球ばなれもよくなく決定機には一歩足りない。

73分、塚川に代えて紺野を投入、渡邊がインサイド・ハーフに落ちる。77分、右サイドから渡邊が入れたクロスにファーの安部がダイレクトで合わせたが枠に飛ばず。

84分、アダイウトンに代えて山下を投入。互いに勝ち点3を求めて攻撃をしかけるが決めきれず。アディショナル・タイムには紺野が右サイドから切れこんでシュート、ブロックされたこぼれ球に渡邊が詰めるがGK正面となり決定機を逃す。結局スコアレス・ドローとなった。

戦評

最後まで主導権を握れず、敵の粘り強いプレス、固い守備に手を焼き、崩すための工夫が足りなかった。勝ち点3を持ち帰るべく最後まで攻め続けたが、大事なピースがまだいくつか足りない印象があった。いくつか課題を残し、旅はまだまだ続くということだなと思った。

数字で見ればシュート数10-8、CK1-1、ポゼッション54-46とやや優位だが実感としては大阪の方が決定機は多かった印象。順位の差を感じない拮抗した試合だった。

この試合では全体として判断が遅く、その分タッチ数が多かったためにはがすことも崩すこともできず、スピードを上げればパスが出る。まだまだだなあと感じた。

今日は森重のキレが悪く、特に序盤はイージーなパスミスを繰り返した。さすがにその後は帳尻を合わせたが、いささか強引なプレーも多く、疲労の蓄積を感じさせた。水曜日の神戸戦では森重を休ませて木村の先発を試してもいいのではないか。まあ、木本も疲れてるが。

また中村の判断が遅く、ボールを持って考えるうちに出しどころがなくなるシーンが多かった。彼のところでワンタッチで出せれば大きなチャンスになったケースもあったと思うが、右サイドからのチャンス・メイクができずアダイウトンを多用する原因にもなった。

フェリッピはうまさを感じさせるプレーもあったものの、ここにハマれば強いという「ツボ」が狭く、まだまだチームとの連係もこれから。使い方、使われ方がまだ互いにわかってなく、彼にとっていちばんやりやすい形でボールを渡せてないと思う。

松木、オリヴェイラの不在も感じたが、少々メンバーが入れ替わってもチーム・コンセプトがブレないようにならないと上は目指せない。2試合続けての引き分けで足踏み感あるが焦る必要はなく、前を向いてやり続けるしかない。

勝機もあったが危ういピンチもあり、前節同様結果としての引き分けは妥当だったというべきだろう。残念だし悔しいが、アウェイでの勝ち点1を持ち帰ることでよしとするほかない。

これで27試合を終了、11勝9敗7分で勝ち点40(1試合あたり1.48)に到達したが順位は暫定8位に後退した。水曜日に未消化の26節神戸戦がアウェイで予定されており、週末の京都戦と合わせての3連戦で今季の帰趨がある程度見えてくるだろう。今日の引き分けの意味は水曜日に明らかになるだろう。

評点

[評点はドイツ式(最高1~最低5)]:
スウィビィク(3) 決定的なセーブあり。勝ち点1を守った。
中村(5) 攻撃の判断遅くタッチ数も余計だった。
木本(4.5) 敵FWと対峙し苦しい対応も少なくなかった。
森重(4.5) 序盤集中を欠き、らしくないミスも多かった。
長友(4) 締まった試合に貢献大きかった。
安部(3.5) チームを前に進めるダイナモになった。
東(3) チームを鼓舞しボールを運んだ。
塚川(3.5) 敵のプレスに手を焼いたが落ち着いていた。
渡邊(3.5) チームの核になりつつある。
フェリッピ(5) 強みがまだわからない。山下でよかった。
アダイウトン(4) しかけ続けたが結果出ず。
===
レアンドロ(4) 可能性は見えたが連係が悪かった。
紺野(3.5) 得意の形は警戒されているか。
山下(-) 先発で見たかった。

JR千里丘駅まで歩いて帰った。相変わらずいいスタジアムだった。

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