SEO業務に転職半年で月15万PVにした40代女のメモ【12】

ちょうど自社オウンドメディア運用スタッフの採用担当に私も関わることになったので、「どんな人材が欲しいか」「どうやって採用テストするか」の私案をまとめてみます。

私の状況をお伝えしておきますと、前職の紙媒体編集プロダクションでは鳴かず飛ばずだったのに、今の会社に転職して初めてコンテンツマーケティングなるものをやってみたらなかなか好調です。

今年に入ってから入社し、初めてSEOを独学で学びだしました。
B to C商材のECサイトのリリース時から運営を任され、9ヶ月目に入った現在は月間20万PVまで上がってきています。

以前「どの会社もまともに勤まらなかった発達障害者がWeb解析の仕事に転職したら成功した」という、本人インタビュー記事を読んだことがあります。
ひょっとしたら私もその口かもしれません。

それで、うちの会社は今回の順調なサイト立ち上げに味をしめまして、さらにコンテンツマーケティングの規模を拡大すると同時に、新たに私と同じ運営スタッフを採用することになったわけです。

コロナ禍で仕事を失う人がいる中、オウンドメディアのために正社員を増員する余裕があるとはありがたい環境です。
コンテンツマーケティングの威力すげー。

そんなこんなの話の流れで「採用の一次面接を担当するように」との指示を受けました。入社して一年にも満たないのに。


「どーするかなー、今のコロナ禍じゃ、正社員の仕事にありつきたい一心でSEOや編集になんの興味もない人がわんさか応募してきそうだし、どうやってふるいにかけるかなー」
と今から考えてる最中です。

「生活がかかってるから未経験の仕事でもチャレンジして習得する」って前向きな気概ならいいが、「なんの仕事でもいいからとりあえずもぐり込めれば」という考えが先に立っている人を入れてしまうと厄介。あとあと後悔する。

それに、文章を書いたり編集したりする能力って、まったくの未経験者が大人になってから始めてもなかなか伸びないと思うんです、率直なところ。

SEOの知識は入社してからでも本人次第で身に付くが、文章力を入社してから身に付けようなんて至難の技。

あと、前職の色が付き過ぎて凝り固まっているライターも使いにくい。
「経験者なら安心」なんて絶対に言えない。
すでにそれで失敗している同僚がいるからね、前にも書いたけど。

個人ブログなら話し言葉そのままで書くほうがいいので文章力はあんまり必要ないかもしれません。

でも、うちはいちおう企業が運営するオウンドメディアなんで、きちんとお客様にお見せできるレベルの文章力は備えていてもらわないと、企業イメージに関わるのです。

そこを安易に考えて「ブログ書いてます、文章書けます!」「クラウドソーシングでライターやったことあります」みたいな、「書けてるつもり」で応募してくる人をどうはじくか。

過去の仕事のポートフォリオを見せてもらっても、独力で仕上げたのか編集者の手が入ったのかでぜんぜんちがいますから、鵜呑みにできない。

そうなると、やっぱり抜き打ち筆記テストで数百文字のコラムをその場で書いてもらうしかないのかなと。

で、どんなかんじのコラム課題を出すと「この人はSEOもやれそうか」がわかるだろうかと考えたんですね。


私が試験官なら、例えば
「BtoB向け商材に付ける商品説明文とタイトルを200文字前後で書いてください。商材の特徴は●●と□□で、こんなターゲットを想定しています。」
という問題を出すかなと。

そして書いてもらったものをチェックするポイントは、


・難しい単語や流麗な言い回し、不要な修飾語をこれ見よがしに使う(自分に酔っている)
・倒置表現が多い
・ターゲット層に合わないトーンの語りかけ
・結論を先に述べない
・タイトルの付け方が下手

このあたりになるだろうなと。

文章が「上手い」にも、タイプがあって、作家タイプと記者タイプに分かれると思うのです。
コンテンツマーケティングに向いているのは当然記者タイプです。


新聞記者や雑誌記者のように、伝えるべきことを過不足なく伝える文章が基本。
そこに、商材のターゲットに合わせて色を付けていけるのが理想かな。

それから、企業のオウンドメディアは個人ブログじゃないので、個性が前に出すぎる文体だとコーナーのトーンにバラつきが出てしまう。それは困る。

さらには、書いて書きっぱなしじゃなく「自分が書いた記事の読者が増える」「検索順位を上げる」「商品が売れる」というところに面白味を感じられる人。

(書いただけで満足して、その後に興味のないライターがすごく多いんですよね……)

文章を書くことを「自己表現」と思ってる人は、間違ってもSEOの仕事には応募しないほうがいいですよ。
あなたも企業側も不幸になります。

ライターというよりは、商品を売るためのコピーライターに近いと思ってもらえればよいかと。
だって実際に商品売れなきゃコンテンツマーケティングの意味ないし。

Zoom面接で筆記テストがどこまで可能かという問題がありますが……

私だったら一緒に「1位を取る」という目標にむけて、SEO情報を交換しながら一緒に成長できる人がいいですね。

日々状況が変わるSEOは「先輩に教えてもらうのを待ってます」なんて人に向いていないのは確かです。

先輩だって正解なんて知らないよ。
気まぐれなGoogle様のご意向を察知しながらより良いものを提供する仕事なので。

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