公平くん

 

公平くん。
 
登場人物
公平くん オダゴン
2年のやつ 北田
3年のヤンキー 中野
 
 
→照明 走っている中でスポットが当たる。
 
公平『はっはっはっ(走って息が荒くなっている)やばいっ!このままじゃ学校に間に合わない!どうしよう!学校の先生にダメって言われてるけどなぁ、このままじゃ遅刻しちゃうし~、この考えてる時間がもったいない!もう近道するしかない!』
 
→照明変わる。狭い路地のような感じ
 
公平『狭いなぁ、なんでこんな薄暗いだよ、もっと光入っていいはずなのに。』
 
公平、狭い道に入る。
「うわ、きついな。よく見えないし。などブツブツ言いながら進む」
 
すると、向かいから人がやって来てぶつかる
 
公平『うぎぁーーー!!びっくりした!』
 
2年『ああ、びっくりさせて、ごめんなさい。ってか、この道を知ってるってことは付属中の方ですか?』
 
公平『は、はい、ごめんなさい!!』
 
2年『ああ、全然です。何年生ですか?』
 
公平「1年生です。」
 
2年「1年?1年でこの道通るってなかなか度胸あるねー」
 
公平「すいません。急いでて」
 
2年「そうなんだ。俺、家に忘れ物しちゃってさ。』
 
公平『なにやってんの?』
 
2年『あ?』
 
公平『いえいえ、すいません。』
 
2年『なんとなくだけど、君、体大きいよね?』
 
公平『小さいと言えば嘘になります。』
 
2年『なんだそれ。一回、通れるか試してみる?』
 
公平「はい、わかりました」
 
やってみるが、プロレス技のコブラツイストみたいになる。
 
2年「痛い、痛い、やめろ、やめろ!コブラツイストみたいになってる!」
 
公平「ごめんなさい」
 
2年『僕も縦に長いんだけど、君は横に長いよね』
 
公平『あんまり長いって言わないでしょ』
 
2年『どうしようか。うーん。悪いんだけどさ、戻ってくれない?』
 
公平『ええぇぇ、ぼ、ぼ、僕も急いでるんすよ!』
 
2年『お願い!俺。先輩やん!?どうしても、行かなくちゃ行けないんだ!』
 
公平『えー。まあ、わ、わかりましたよ』
 
しぶしぶ戻る公平くん。
 
すると、また人が逆側からやってくる。
 
やんきー『ん?誰?お前r?付属中?』
 
2人『うぇぅぇぇえ!』(びっくりする)
 
やんきー『うるせなあ、、付属中かて?』
 
公平『はい!!!』
 
やんきー『何年?』
 
公平『え?』
 
やんきー『何年かて!!!』
 
公平『1年です。』
 
2年『2年です』
 
公平・2年『あわせて3年です』
 
やんきー『おお!3年タメやん!担任誰?ってか、城太郎しらん?って、おいいいい!!なめてんのか?いってまうぞ!ん?』
 
公平・2年「すいませーん」
 
やんきー「おお?奥にもおるんか?』
 
2年「いねーよ、バカ!」
 
やんきー「おい!おるやないか」
 
公平「ちょっと、やめてくださいよ!すいません。てかなんで僕が謝ってるの。』
 
やんきー『んなことより、早く向こう行けや。それかどけや。学校遅れるだろうがよ』
 
2年『意外と真面目だな』
 
やんきー「うるせーよ。ちょっと通れるか試してみるか。」
 
公平君「はいー」
 
 
試みようとするけど無理とわかる。公平君は2回目だから少し要領がいい。
 
やんきー「痛い、痛い、やめろ、やめろ!コブラツイストみたいになってる!」
 
公平「すいません」
 
やんきー『おい!でかいやないか!』
 
公平『すいません。自分割と体が大きいみたいで。』
 
やんきー『そうか。それはしゃーないよな。人それぞれやからな。』
 
公平『すいません。ってことで、向こうに行ってもらっても。』
 
2年『え?無理だよ!今の時間何やったん、俺も流石に行けんよ。』
 
公平『お願いします。』
 
2年『お願いされても、、』
 
公平『頼むから行ってください!確実にこっちヤンキーでしょ!』
 
2年『え?そーなん?』
 
公平『そうですよ。人の多様性を重んじるタイプのヤンキーです。』
2年「しらんけど」
 
公平「(ヤンキーに向かって)すぐ行きます。』
 
やんきー『おう。早くしてくれ』
 
公平『(強めの、)先輩!お願いします!!!』
 
2年『ん、わかったよぅ。』
 
やんきー「いくぞー!」
 
公平・2年「はーい」
 
またカニ歩きで歩いてていく3人。 
 
↓M in 猫の鳴き声。
 
突然2年が叫び出した。
 
2年『うわ!!!!猫や!猫がおる!』
 
公平『え?え?え?え?』
 
2年『俺、猫アレルギーなんよ!早く戻って!!!』
 
公平・やんきー『ちょちょ』
 
押し合いになる
 
やんきー「おい、お前いい加減にしろよ」
 
公平「これ以上、前に進めないみたいで、、」
 
やんきー「おいー。おれもこれ以上遅れられんぞ。これ以上遅れたら、いろんな人に迷惑がかかるから」
 
公平「あんまり、ヤンキーが言わなそうな言葉っすね」
 
やんきー「お前、さっきから舐めてるやろ」
 
ナイフを突き出す、ヤンキー
 
2年「ちょ!迫ってきてる!あぶない!!!」
 
やんきー「おりゃ!」
 
SEナイフが刺さる音。
 
公平「いたっ」
 
一瞬沈黙。
 
公平「あ、あの、大変恐縮なのですが、ささってます。」
 
やんきー「だからなんや」
 
公平「あー。多様性とかじゃなく、ガチモンの人やった。」
 
2年「なにしてんの!!!猫こっち来ちゃうよ!!!」
 
公平「わかってますよ!こっちの方がやばいんです!」
 
さらに迫ってくるヤンキー
 
やんきー気がくるって
 
やんきー「おらっ!
SE(刺さるおと)早くいけ!」
 
公平「早く!!!」
 
2年「さっきからうるさいんだよ!」
 
2年公平を刺す。
SE (刺す音。)
 
公平「痛い!なんで!!!ナイフってそんな簡単に使っていいものじゃないよ」
 
ヤンキー・2年「おりゃー!」
 
公平「なんで!しかも何回も刺さないでーーー!!」
 
ゆっくり暗転していく。
 
そして、明転していくと、公平君だだけ立っていて、ヤンキーと2年は死んで横になっている。
 
公平『誰か、、、近道をおしえてください』
 
 
ゆっくり暗転

以上です。

この作品は僕が大阪に住んでいた頃。小学生の通学路を思い出しながら描いた作品です。小学生の頃はビビりだったのであまり通ることはありませんでしたが、なんとなく記憶の中に残っていて今回思い出して書きました。

いかかでしたか?

台本と実際に芝居しているところの違いを楽しんでいただければいいなと思います。

この記事が参加している募集

休日のすごし方

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?