ヴァンガードDスタンダードの主人公デッキをまとめてみる(ヴァンガードミリ知ら勢向け)
Dスタンダードのメディアミックスを見るとアニメ以外でも「主人公」が多いのでもうこれだけで記事書けちゃうよな、とふと思いまして。
なおタイトル通りヴァンガードミリ知ら勢向けに書いた記事です。
【近導ユウユ=ヴェルリーナ(トリクスタ)/ニルヴァーナ】
いきなりややこしい。
ヴァンガード再始動によるDスタンダード開始の主人公、近導ユウユ君ですが、たぶんこの子が全主人公デッキの中で一番ややこしい。
まず本来このヴァンガードというTCGはその名の通り、ヴァンガード=自分の分身を常に盤面に置き続けて成長させ、ヴァンガードを中心に立ち回るというゲームなわけですが。
……がヴァンガードであるのは間違いないのですが、主力カードはむしろこちらのグレード0の数値が弱いカード。
もちろんこのまま戦うわけがなく、このトリクスタが設定上色々な姿に変身して戦うデッキとなっています。
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この「ヴァンガードが主人公の主力カードではなく、横に置くリアガードのカードの方こそが主力で分身」というのは、ヴァンガード最初の主人公である先導アイチ=ブラスター・ブレードのセルフオマージュだと思われます。
もっと遡れば遊戯王のブラック・マジシャンのリスペクトかと。
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トリクスタを山札から探したり、墓場からの復活などサポートをするカードが多く、アニメ第一シリーズ「オーバードレス」ではまだ主人公らしさがありました。
しかしアニメ第二シリーズ「ウィルドレス」が始まってからの「クロスオーバードレス」能力に移行してからは「プレアドラゴン」という特定種族のカードと「トリクスタ」を両方纏うことによって真の力を発揮する、コンセプトに変更。
……これもサポートカードがちゃんとあるので回ることは回るのですが「サポートカード」「プレアドラゴン」「ヴェルリーナ」の中から、配分と種類との採用枚数を決めてデッキ構築する完全に初心者向けのデッキとは言い難いものに。
それだけユウユ君がファイターとして成長した証でもあるのですが……。
第一話はずっと男の娘の姿でいるし、本当に異色だったなユウユ君は……。
【明導アキナ=レザエル】
主人公変更に伴い、もちろん主力カードも所属国家も変わることに。
ヴァンガードでは六ヶ国の区枠から一つの国家を選んで、その国家で統一したデッキを組むことがルール上定められています。
先述したユウユ君の使うトリクスタは「ドラゴンエンパイア」所属。
こちらのアキナ君の使うレザエルは「ケテルサンクチュアリ」所属。
ヴァンガードの歴史的に、この二国家はライバル的立ち位置にあります(設定上大体櫂くんとオバロのせい)。
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レザエルは癒しと救命の天使のため、それを反映して墓場から仲間を復活させる能力を保有しています。
このレザエルの復活スキルによる安定した盤面形成に連続攻撃、復活させられるカードのコンボを繋いで行くのが基本コンセプト。
ただし「ディヴァインスキル」というファイト中一回しか使えないスキルを「運命者」のため保有しており、これによって本来敗北を迎えるはずの六点目のダメージを帳消しにできる可能性を上げる効果を持っています。
あくまで確率を上げるだけ。可能性を上げるだけです。確実ではない。
しかしトリガーを捲ることで一喜一憂するこのゲームで、トリガーを捲る可能性を上げるレザエルはある意味最高にヴァンガードしているカードと言えます。
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……なお現環境(2024年/6月)のレザエルは
(値段以外は)罪の無いわんこに過労死を越えた過労死を強要し
聖歌で盤面にいるカードを盾に連れ込み
死んだ恋人に守護られてさっきの聖堂でバインドしたカードをなんでも山札に戻すというループでものすごい耐久能力を得た不死身の天使と化しています。
設定上問題はないんだけど絵面とプレイ時間が酷いんだよなぁ……。
【先達メグル=シルエット】
こちらは漫画YoutnQuakeのカード。
所属国家は科学技術と怪獣とエイリアンと外来性帰化種族たちによる国家「ブラントゲート」。
公式でのユニット設定小説も公開されていますね(相変わらず社長が好き勝手やっている)。
この国家は「セットオーダー」というカードを設置して、そこからギミックを発動させるのが基本コンセプトです。
セットオーダーは様々な種類が存在し、デッキによってはどのセットオーダーをどれだけ積むか悩むちょっと中級者以降向けの国家ですが、さすがにそこは主人公、実際回すとシンプルです。
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この腕でパンチして
合体してこのちょっと貧弱そうなロボットでブン殴った後、腕は再び分離し再度攻撃するというコンセプトです。
つまるところ飛ばせ鉄拳
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セットオーダーはこの鉄拳を探したり、盤面に復活させる能力を保有しています。
めっちゃくちゃロボットしているコンセプトデッキなのですが、今年に入るまではサポートカードが貧弱で、次元超躍でやっと現環境に対抗できるくらいになったくらいの立ち位置ですね。
ヴァンガードでは
山札からサーチすることで安定と同時にデッキ圧縮してトリガー率を上げる
連続攻撃をして相手の守り札を削っていく
高いパワーやガード制限をかけてぶん殴る(ことで守り札を大幅に削っていく)
相手の盤面を崩す(ことで相手の思い通りにプレイさせない)
が大体強いデッキの条件であり、シルエットはある程度これらを満たしているものの堅実すぎて上振れがさほど大きくなく、専用カードでなければデッキが回らない拡張性の低さが難点ですね。
【天導ゼロ=ヴァージルア】
コロコロコミックで連載中の漫画「スカイライド」で「天導ゼロ」が使うのは「ヴァージルア」です。
所属国家はユウユ君と同じドラゴンエンパイア。
本作はファイト風景が派手で、ヴァージルアがこの見た目なので所属国家がよくわかんねぇって所がありましたが、ドラエン所属らしいです。
どうなってんだろうなユニット設定。
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ドラゴンエンパイアは基本的に「相手のペースを崩す」「ヴァンガードを再攻撃させる」見た目も効果も攻撃的な動きを得意とするデッキが多いのですが、ヴァージルアはそんな中でコミックスの内容を反映してかドラエンなのにものすごく展開能力が高い。
先攻2ターン目(先攻ファイターにとっては初めての攻撃ターン)で既に盤面が完成されていることも珍しくなく、展開能力に長けたケテサンやストイケイアですら顔面蒼白性能。
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ただガチデッキを組まずにカジュアルに遊ぶのならコロコロコミック2024年7月号の付録に構築済デッキがありもうこの時点で十分強い。
運命大戦を優勝したアキナ君と互角に戦えるくらい強い。
この付録で初収録の専用サポートカードが、本当に堅実無難に強い。
間違いなくDスタンダードのデッキで一番主人公しています。
使用者のゼロ君自身も。さすが天下のコロコロやで……。
【ロロワ(クレイ群雄譚)】
ロロワは使用者が存在しない、公式サイトの長編小説の主人公キャラクターです。
と言っても本作はその名の通り群像劇なので、ロロワがめっちゃ主人公しているわけではないんですが、あくまで代表ということで(実際にこの長編小説からのカードで成績を残しているのはエバ)。
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ロロワはこの貧弱極まりないプラント・トークンユニットを早期に生成しまくって序盤からガン攻めする超速攻型デッキです。
そして過剰生成したトークンを相方のラディリナ、モモッケのコストにして高い火力の連続攻撃を決め続けるものすごくわかりやすいコンセプト。
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先攻を取って上手く決まると相手がまだ格下で手札もロクに揃っていない間に、フルボッコにしてそのまま相手が動き出す前に勝ってしまうのが理想的な勝ち筋のデッキです。
……決まれば気持ち良いんですが、もちろんこんなデッキが安定して成績を残し続けるような環境が健全なわけないので……。
なおこのクレイ群雄譚は二つの国家に所属しているユニットカードが用意されているため、どちらかの国家に属するデッキで採用しても相方専用スキルでない方は使えます。
【まとめに国家分布】
ドラゴンエンパイア(2人)
ケテルサンクチュアリ(1人)
ブラントゲート(1人)
ストイケイア(1人)
Dスタンダード開始して三年ですがメディアミックス主人公の国家は、意識してなのか分散していますね。
ダークステイツ、リリカルモナステリオは現状無いですが。
ダクステは闇と魔と力が基本の国家なので敵やライバル役に扱いやすく、また新導クロノが使った「ギアクロニクル」が所属する国家でもあるので、色々と美味しすぎるからかえって主人公が使用する国家になりにくいのかな、と。
一方でリリカルモナステリオは色々と独自、今年のディヴァインズが始まるまではメインストーリーから隔絶された国家だったので……。
他メディアミックスとは違う路線でカッ飛んだ百合漫画や、リリステ内部で基本完結する惑星クレイ側視点の物語で主人公させる方がええんやろな的なモノを感じます。
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