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【MCQ準優勝】シミックネクサスデッキガイド

こんにちは。5月11日、福岡で行われたMCQ(ミシックチャンピオンシップ予選)にて、準優勝することができたTemです。幸運にも、練習の成果が実り一定の結果が出たため記事を書きます。

タイトルにもあるとおり、スタンダードで今一番熱いと言っても過言ではないデッキ、シミックネクサスのカード選択、マリガン、ゲームプラン、サイドボードについての記事になります。

(5/28 二週間経過し、メタも回っているため加筆しました。現在のメタゲームにあったデッキガイド、サイドプランを加えておきます。加筆部位は(日付~)で表示します。これからも更新予定です)

(5/28 昨日5/25日に開催されたMCQ大阪にて、シミックネクサスを使用した黒田正城氏が優勝しました。これによりより一層ネクサスの研究が進むことが予想されます。黒田氏のリストはとても完成されていて美しいものなので、私もチューンして使っていこうと考えています。リストは後述しますが、待ちきれない方は黒田氏のTwitterへ。おめでとうございます!)

これからのMCQやグランプリ台北に参加される方、アリーナミシック予選ウィークエンドに参加される方でまだデッキが決まっていない方は最後までご覧いただき、参考にしてもらえたら嬉しいです。

今回の記事をご購入、サポートを送ってくださった方はシミックネクサスの構築、ゲームプランなどなんでも相談を受け付けます。
いろんな方からの記事に対してのご意見や「ここはこうのほうがいいんじゃないか」、「このカードの方が安定している」などの指摘も大変有り難いです。お待ちしています。

1 シミックネクサスとは?

はじめに、シミックネクサスというデッキタイプについて紹介する。シミックネクサスとは、シミック、つまり青緑の二色で組まれたデッキで、ネクサスとは英語名の《運命のきずな》のことだ。

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このカードを使うことによって、自分のターンを複数回繰り返し、膨大なマナアドバンテージとハンドアドバンテージ、終わることのない自分のターンによって相手を圧殺するというデッキテーマはラヴニカのギルド発売当初から一部に人気があるコンボだった。
具体的には、序盤は《根の罠》や《残骸の漂着》等で相手のクリーチャーをさばき、中盤、《水没遺跡、アズカンタ》と《ドミナリアの英雄、テフェリー》のシナジーによって毎ターンデッキから8枚めくり、その中に《運命のきずな》があるとターンが続き、山札が20枚程度になるとほぼ無限ターンに入るというコンボだ。
土地を絡めたコンボは妨害されにくく、自分のターンを永遠に続けて勝つというコンセプトは他のデッキでは再現しようがなく唯一無二であり、かつロマンが詰まったデッキだったため私もラヴニカのギルド期から使用してきた。

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その当時まだファンデッキでしかなかったこのデッキを競技レベルに押し上げたのが、ラヴニカの献身で1,2を争う強カード、《荒野の再生》だ

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このカードによって各ターンマナは実質二倍、膨大なマナアドバンテージをえることができ、このデッキにはマナアドバンテージを一番強く使えるカード、《運命のきずな》がある。
相性は言わずもがな抜群で、ラヴニカの献身期、これまでのバントカラーを捨ててデッキを昇華し、これまでのデッキではほとんど入らなかった《選択》や《悪意ある妨害》等を採用したリストをくみ上げた原根プロはGPメンフィスでトップ8に輝いた。
その後もデッキの強力さに魅せられた多数のプレイヤーがMCやGPで結果を残している。驚くべきことに、ラヴニカの献身期、最初にくまれた原根プロのリストと環境終盤に組まれたリストではほとんどのパーツが変わっていなかった。
環境の移り変わりが速いスタンダードに於いて驚異的なことだ。
だがそれほどまでに原根プロのリストは洗練されていて美しかった。



ラヴニカの献身期、デッキ相性としては
赤単アグロ>不利。ゲイン手段がこちらになく、クリーチャーを処理する手段がない上に直接火力でコンボ始動前に押されてしまう。
青単アグロ>不利。打ち消しをきちんと使う相手にはコンボパーツを通せず、クロックもそこそこあるため押し切られてしまう。
白単アグロ>不利。タッチ青が多く、サイド後はコンボパーツや根の罠をカウンターで止められてしまう上、クロックが大きいので速いターンに押し切られてしまう。
スルタイミッドレンジ>メインボードは有利。サイドボードのカードが軒並み刺さる上、クロックもそこそこある。このころの《ビビアンリード》は環境で一番強いPWの一つだった。
グルールミッドレンジ>微有利。火力が少なく、根の罠で対応が間に合うことが多い上に、青も黒もないのでメインサイドどちらもこちらに干渉できる札がない。サイド後の《燃えがら蔦》だけ注意。
エスパーコントロール>有利。ロングゲームになればなるほどこちらのコンボパーツはそろう上に、メインボードでは相手の勝ち筋が細く、こちらのコンボパーツのどれか一つでも通るとたちまちアドバンテージがとれる。

とこのような感じだった。単色アグロ以外には有利がつく上、ミッドレンジより遅いデッキには無類の勝率を誇る。メインボードの圧倒的な勝率が実質時間短縮にもつながり、これまでの時間切れの問題も少なくなった。そしてラヴニカの献身期も終わりに近づく頃、凄まじい衝撃があった。それは灯争大戦の新カードの一つである。

2 灯争大戦という出会い

灯争大戦のスポイラーが発表されていくとき、シミックネクサスとマッチしているカードをひたすら探していた。《繁茂のきずな》、《ボーラスの占い師》、探し回った結果、一番マッチしているカードにたどりつくことができた。《伝承の収集家、タミヨウ》

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まさにシミックネクサスのためにつくられたといっても過言ではないカードで、+1能力で手札を増やせずとも墓地を肥やしてくれるため《アズカンタの探索》や《薬術師の眼識》とも相性がいい。これまでドローとアズカンタに頼っていたコンボパーツ探しをこのカードにもゆだねることができるようになった。

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初見では効果無しとほぼ同等だと考えていた常在型能力も使えば使うほどデッキにマッチしているとわかる。黒系ミッドレンジのサイドボード常連の《強迫》をはじめとする手札破壊はもちろん、新たにグリクシスコントロールにはいる《アングラスの暴力》、これまでコントロールデッキなどのサイドボードに入っていた《最古再誕》、《疫病造り師》等にも対応できる。
-3の忠誠度能力も万能で弱いはずがない。とくに《根の罠》とのシナジーは強烈で、6マナあるときに手札に根の罠がある状態でこれを出すと、つぎのターンコンバットからタミヨウを守れる上につぎとつぎのターンに墓地から《根の罠》を回収できる。つまり、たった二枚で3ターンも相手を止められるのだ。その間にコンボパーツを集めてしまえば、無限ターンに入るのはたやすい。


しかも、これまで二枚はメインボードに積まないとならなかったフィニッシャーも、このカードの墓地回収のおかげで一枚でも十分まわるようになった。このデッキで一番弱かったカードはフィニッシャーの《ハイドロイド混成体》だったので枚数を減らせるのはかなり嬉しい。
特にコンボデッキの致命的な弱点、手札への干渉も妨害しながらコンボパーツを探し、このカード自体がコンボパーツでもあるというタミヨウは大幅に以前のマッチアップを改善させた。
このカードによって、シミックネクサスが確実に競技上位レベルに達したと確信した私は、環境が始まる前からデッキを練っていた。

今回の勝利はそれを裏付ける物だったと思うし、この勝利によってこのデッキの大流行に備える必要があると思っている。

3 デッキリスト

5《島》
6《森》
4《繁殖池》
4《内陸の湾口》
2《爆発域》
4《天才の記念像》

土地25

1《ハイドロイド混成体》

クリーチャー1

4《選択》
4《成長のらせん》
2《悪意ある妨害》
2《一瞬》
3《アズカンタの探索》
4《根の罠》
4《薬術師の眼識》
4《荒野の再生》
3《伝承の収集者、タミヨウ》
4《運命のきずな》

呪文34

サイドボード

3《僧帽地帯のドルイド》
2《生体性軟泥》
3《否認》
2《ナーセットの逆転》
1《崇高な工匠、サヒーリ》
1《つぶやく神秘家》
1《永遠神ケフネト》
2《押しつぶす梢》



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(5/28更新 現在使用しているデッキリスト。ベースはMCQ優勝の黒田正城氏のリストです。

5《島》
6《森》
4《繁殖池》
4《内陸の湾口》
3《爆発域》
4《天才の記念像》

土地26

4《選択》
4《成長のらせん》
2《一瞬》
3《アズカンタの探索》
4《根の罠》
4《薬術師の眼識》
4《荒野の再生》
3《伝承の収集者、タミヨウ》
2《世界を揺るがすもの、ニッサ》
4《運命のきずな》

呪文34

サイドボード

3《樹上の草食獣》
2《生体性軟泥》
4《否認》
4《茨の副官》
1《つぶやく神秘家》
1《永遠神ケフネト》
黒田氏のリストとの違いはメインの《島》1→《天才の記念像》1とサイドの《永遠神ケフネト》1→《つぶやく神秘家》1のみです。メインの土地以外のパーツはこれ以外考えられないほど完成されているリストです。先手《時を解すもの、テフェリー》に間に合わない3マナカウンターである《悪意ある妨害》は今のメタゲームだとバリューが低く、抜けていきました。《ハイドロイド混生体》も同様に《覆いを割く者、ナーセット》の影響で抜けました。新たなフィニッシャー《世界を揺るがすもの、ニッサ》は現在メタゲームに多いジェスカイフレンズ、4cリアニメイト、赤単などに毎ターンプレッシャーを与えることができるうえ、上記の理由で環境全体から打消し呪文が減ったため大幅に通りやすくなりました。出した次のターンに残るとすさまじいマナアドバンテージを稼ぐことができます。マナフラッドの受けが十分なこのデッキにマッチしています。サイドボードガイドもこのリストのものを追記しているのでご覧いただけると幸いです。)


4 採用したカード、しなかったカード

採用したカード

ラヴニカの献身環境からの確定枠は
《選択》
《薬術師の眼識》
《成長のらせん》
《根の罠》
《運命のきずな》
《荒野の再生》
《アズカンタの探索》

上から順に説明していきましょう。

《選択》《薬術師の眼識》
どちらも環境屈指のドローカード。《選択》は《アズカンタの探索》との相性もいいため、積極的に積みたいカードだ。アズカンタの変身するターンが一ターン増えると、それだけ相手が勝つ可能性が高まる。序盤は特にマナを余らせずにドロソを使うために、使う順番を考えましょう。

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《成長のらせん》
手札を一枚しか減らさずにマナ加速ができる。DMをやったことがある人なら、フェアリーライフと言えば分かりやすいでしょうか。フェアリーライフと違ってドローがついているので終盤も腐らない。2ターン目《成長のらせん》→3ターン目《荒野の再生》→4ターン目《アズカンタの探索》《運命のきずな》5ターン目以降ドロソと《運命のきずな》連打で最速で無限ループに入ることができる。このデッキがこんなにも速いのはこのカードのせいでもある。

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《根の罠》
現環境に存在しているデッキはほとんどが戦闘ダメージで勝つビートダウンデッキだ。ビートダウンに対してはこのカードを使うと一ターン稼げるため、実質《運命のきずな》と同等の効果がある。先述したタミヨウで回収して三ターンのあいだ戦闘ダメージを軽減するコンボもスルタイミッドレンジなどの相手に有効なので覚えておいて損はない。中盤に出すタミヨウは半分くらいその使い方をする。
以下説明
手札に《伝承の収集家、タミヨウ》と《根の罠》がある。6枚土地をコントロールしている。相手は数体クリーチャーをコントロールしていて、ミッドレンジデッキに見える。タミヨウをキャスト。+1能力を使用(だいたいの場合は《荒野の再生》か《根の罠》、《運命のきずな》の三択)。相手のターンのアップキープに《根の罠》をキャスト(青系特にスルタイのサイド後は否認が入っていることが多いため)。つぎのターン、-3能力で《根の罠》を墓地から回収。もう一回つぎのターンにも回収できる。

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《運命のきずな》
このデッキのメインパーツであり主役。追加ターンという莫大なアドバンテージをえることができる。ただし、追加ターンを得るだけでも何の意味もなく、追加ターンの間に何かをするということが必要になる。特にコントロールとのマッチアップではカウンターを警戒しないといけないが、このカードだと《中略》以外のカードにカウンターされてもデッキに戻るため手札の1-1交換にしかならない。それがこのカードの強みであり、このカードを相手のターン終了時に打ってカウンターを誘うこともよくある。

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《荒野の再生》
同じくこのデッキの主役。一時は禁止カードになると危ぶまれたほどの強カード。出したターンにも終了ステップを迎えると実質フリースペル、つぎのターンからマナが二倍になるとんでもないカード。メイン2の終了時に破壊されそうになっても、《一瞬》でバウンスすればまだこちらに優先権があるためもう一度キャストできる。相手にバウンスされても同様。優先権の概念が曖昧な人がたまにミラーでメイン2終了時にバウンスしてくるので覚えておきましょう。基本的にカウンターはこれを守るために使う。

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《アズカンタの探索》
このデッキのコンボパーツ。裏返って荒野の再生を置くとだいたいゲームエンド。タミヨウと合わせて即変身が簡単になった。わかっている相手はこれを全力で割ってくるため、2ターン目におけず、ハンドに困っていないときは変身直前にカウンターで守れる状態で置くのが正解な時が多い。



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新カード

《伝承の収集者、タミヨウ》
アズカンタの代わりとなるカード。4枚採用のリストも多いが、《荒野の再生》との兼ね合いでソーサリータイミングのカードは多めに入れたくなく、元々初期忠誠度5と場持ちが良いため手札にたまってしまうことが多いため3枚採用。
このデッキの負けパターンは《根の罠》を引かずに押し負けるパターンと運命のきずなを引かずに押し負けるパターンの二種類存在したがドッチにも対応できる夢のようなカードだ。
また忠誠度能力でめくったカードは《水没遺跡、アズカンタ》と違い墓地に落ちるため《薬術師の眼識》とも相性が良く、デッキが削れていく一方で《運命のきずな》はデッキに戻るためデッキの中が濃くなり、無限ターンの可能性が高まる。エスパーミッドレンジやエスパーコントロールに採用されている《思考消去》にも中盤以降強くなる。

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《ナーセットの逆転》
ネクサスミラーはもちろん、コントロール相手のカウンター合戦になったときにカウンター3枚分になってくれるカード。強さを説明するために今回のMCQで実際あったシーンを紹介しよう。


MCQ準決勝 ネクサスミラー 三戦目
中盤、相手のターン中。
こちらのハンドは、《否認》《ナーセットの逆転》《伝承の収集者、タミヨウ》《運命のきずな》
相手のハンド公開情報は《否認》と二枚
相手のマナは7、こちらは青4マナ立っている
相手は《伝承の収集者、タミヨウ》をキャスト
こちら《否認》キャスト 対象タミヨウ
相手《否認》キャスト 対象否認
こちら《ナーセットの逆転》キャスト 対象自分の《否認》
《ナーセットの逆転》解決
《否認》コピー 対象タミヨウ
これで相手のタミヨウは打ち消され、相手の《否認》は対象不適正となってしまい、こちらの手札には《否認》が戻ってくる。
この場面でもこのカードアドバンテージ差でつぎのターンのタミヨウにつなげてから押し切れた。

このように、クリティカルな場面も多く、今後もネクサスが増えることが予想されるため、《ナーセットの逆転》を採用することをおすすめする。

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《爆発域》
新カードでタミヨウのつぎに熱いカード。ネクサスが苦手としていた単色アグロとのマッチアップを大幅に改善し、さらにあいての《覆いを割く者、ナーセット》や《時を解す者、テフェリー》にも有効。
裏返った《アズカンタの探索》は土地になるため、この効果の対象にはならない。《アズカンタの探索》の誘発解決中には割り込めないため、注意が必要。アズカンタの解決前か自分のエンドステップに起動しよう。初手にこのカードがある場合、三枚目の土地として戦場に置くことが裏目になりにくい。初手や二枚目に置くと無色が邪魔をして《選択》や《成長のらせん》が使えなくなるので注意。三枚目に置くとそのターンに軌道型能力を起動してカウンターをチャージできる。1で起爆することはアグロを除けばほぼないためチャージできるときにしておこう。荒野の再生が複数枚あると置いたターンでもカウンター2や3で起爆できる。

(5/28 追記 3マナのパーマネントである《時を解すもの、テフェリー》や《覆いを割く者、ナーセット》が環境で増えたため、バリューが上がった一枚。
ほとんどの場合この二つを打ち落とすために使うので相手が出すタイミングで3までカウンターをチャージしておき、牽制しておきたい。
優先権の都合上、相手がプレインズウォーカーを唱えたのち、即座に忠誠度能力を使うときはこのカードや《一瞬》で割り込んで忠誠度能力を使わせないということはできない。
ただし、その挙動をよく知らない相手だと、プレインズウォーカーを唱えてからすぐに忠誠度能力を使わずにほかのカードの能力を使ったりほかのカードの唱えたりすることがあるので、その場合だとその上にこのカードの起動型能力や《一瞬》をスタックに積み、ソーサリータイミングでしか起動できない忠誠度能力の起動を阻止することができる。
競技レベルではそのようなプレイヤーはほとんどいないが一応覚えておくとそういう場面で得をするかもしれない。)

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メインボードの調整枠

《一瞬》《悪意ある妨害》
メインボードから相手に干渉できるカードを入れておくのはかなり重要度が高い。特にスルタイミッドレンジの《ビビアンリード》エスパーコントロールの《ドミナリアの英雄、テフェリー》はこちらの《荒野の再生》を対処できるため、こちらはカウンターを構えておく必要がある。サイド後も、スルタイの《打ち壊すプロントドン》等打ち消したいカードがあり、後述の打ち消しリストを参照してほしい。
メインボードではフィニッシャーが一枚しかないため油断してループ中に出すと《ヴラスカの侮辱》を打たれて勝てる試合が勝てなくなったということもある。無限ループ中でも黒黒立ってるときは油断しないように。カウンターを墓地から回収してからフィニッシャーを出そう。
《一瞬》は《時を解す者、テフェリー》や《覆いを割く者、ナーセット》をメインボードから触れる数少ない対抗手段だ。手札にもよるが相手の盤面に両方立っているときはナーセットから除去した方が良い。アズカンタが変身していたり、タミヨウが定着しているときはテフェリーから除去しよう。その際は慎重に行動するように。相手からインスタントタイミングで《思考消去》を打たれて《運命のきずな》が落とされたりしたらシャレにならない。

サイドボード

《生体性軟泥》
ミッドレンジにすこぶる強く、空を飛んでいない相手ならほぼ殴り負けることはない。サイド後の相手は除去をほぼ抜いているため盤面に残りやすい。
序盤に複数手札に持ちたくないため、2枚採用。
《荒野の再生》との相性は抜群だが、起動コストは緑緑緑1なので複数出すには緑が足りないことが多い。
終了ステップの開始時には《荒野の再生》と同時に誘発するので、《荒野の再生》が《生体性軟泥》の誘発の上にスタックに積むことを相手に言うのを忘れずに。浮かせるためにマナを出すときも、きちんと緑か青のどちらかを出すと宣言しないと、トラブルの原因となる。

(5/28 追記 メタゲームの移り変わりによってバリューが上がった一枚。これまでこのカードを入れないマッチアップだったエスパーコントロールがほとんど環境からいなくなり、このカードをサイドインしやすいミッドレンジやアグロが増えた。ただし、プレインズウォーカーの隆盛によって対策カードである《ショック》や《稲妻の一撃》が増えたため、赤マナを立てている相手には出す前に一考しなければ一瞬で退場することになる。)

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《つぶやく神秘家》《崇高な工匠、サヒーリ》
よほどじゃないと発生しないが、《つぶやく神秘家》二枚採用だった頃に《漂流自我》で抜かれてフィニッシャーがおらず負けたことがある。それをケアして散らして採用。役割はほぼ一緒だが、《つぶやく神秘家》には《否認》に引っかからないという利点と、《崇高な工匠、サヒーリ》には《屈辱》、《軽蔑的な一撃》が当たらないという利点がある。サヒーリのトークンは飛行ではない点も注意。
1/5という優秀なスペックでアグロへの壁にも有効だ。
サイド後、コントロールやコンボ相手には《ハイドロイド混成体》があまり有効でないため、入れ替える。サイド一本目で《漂流自我》を使われ、フィニッシャーが《つぶやく神秘家》一枚しかないことがバレた時にも、入れ替えるので覚えておいた方が良い。心配なら二枚ともサイドインしよう。

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《永遠神ケフネト》
対ミッドレンジ、グリクシスコントロール、さらに現在増加の傾向にある《孤光のフェニックス》対策のカード。
4コスト4/5飛行は単にスペックが高く、誘発能力も手札を減らさずににアドが稼げるため採用。2→4の動きが強いので雑に出せる上に追放されてフィニッシャーが切れることがない。
トップでネクサスがめくれると2ターン確定追加、8点パンチをお見舞いしてあと二回追加ターンを得るだけで殴り勝ったりする。
唯一の対策カードとされていた《強制着陸》も採用される気配がないので無敵。

(5/28 追記 5/25 大阪MCQ優勝の黒田氏が推していた一枚。なんでも二ターン連続で《運命のきずな》が誘発能力でめくれて勝てたとか。
赤系デッキにはかなり強く使える。)

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《否認》
コントロールやミラーでサイドインするカード。4枚採用と迷ったが、メインにこれ以上抜くカードがないため3枚採用。ちなみにこの絵柄が一番好き。

(5/28 追記 新リストではミラーを意識していた《ナーセットの逆転》が抜け、範囲の広いこちらを四枚に。先手《時を解すもの、テフェリー》にも対応できる。)

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《押しつぶす梢》
ミラーの《荒野の再生》、もしくはエスパーコントロールやオメガスルタイの《正気泥棒》対策カード。ミラーではかなり重要なカードで、相手の上振れに対応できる。エスパーコントロールのサイド後は負けパターンがほぼ《正気泥棒》がらみのためこれを使ってつぶしておきたい。このデッキに於いて序盤中盤に負けないことは終盤に勝ちきるのと同義だ。3枚だと多く、メインに抜くカードもないので2枚。

(5/28 追記 メタが回った結果、オメガスルタイもエスパーコントロールもほぼ消滅したため抜き。ミラーも相対的に少なくなった。)

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《僧帽地帯のドルイド》
アグロ対策のマナクリ。手札が一枚しか減らず、パワーが1あるため赤単の《ヴィーアシーノの紅蓮術師》、白単の《不屈の護衛》等を止めることができる。
1ターン目にタップインまたは《選択》を使って2ターン目にだしてから3ターン目に4マナの強カードをたたきつけるのが理想なのでこのカードを採用。
私のリストでは土地が25枚なため、《樹上の草食獣》だとマナスクリューに陥る可能性がある。
パワー1あるというのは大事で、何かしらの事故(たとえばアズカンタでフィニッシャーを墓地に、タミヨウ二枚がタミヨウの+1によって墓地に置かれてしまった場合に場のタミヨウが処理されるなど)によってフィニッシャーが回収不可能になってしまった場合、相手のクリーチャーがタップ状態であればこのカードで殴りきって勝てるケースもある。

(赤単、グルールアグロが増えたため出たときに仕事ができる《樹上の草食獣》と入れ替え。メタ次第ではどちらも強みがあると思っている。ただし、《樹上の草食獣》が入っているリストだと土地を26枚か27枚にしないと回らないので注意。プレインズウォーカーの隆盛によって攻撃が通りやすい飛行クリーチャーのバリューが上がり、相対的に到達のバリューも上がった。)

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採用しなかったカード

《樹上の草食獣》
手札の枚数がシビアなこのデッキでは、手札を二枚使うカードは信用できない。しかも、前述の通り土地の枚数が足りなくなり恐れがあり、0/3はフィニッシャーにもなり得ないため不採用。今後、リストの研究が進むか、環境が速くなる場合があれば、採用の余地はある。

(5/28 追記 上記の通り環境が赤単、グルールによっているため入れ替え。土地は25枚だと足りないと思う。)

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《繁茂の絆》
ソーサリータイミングで使う2マナは最序盤しか割きにくく、三点ライフゲインも有効に使う場面は少ない。入れるとしたらサイドだがこれがほしいマッチはほぼ赤単白単のみ。これを使うのであれば他のカードに比べてかなりよわいため、不採用。
コンボ直前の終盤はパーマネントのバリューが下がり、これを挟むとドロソからのドロソにチェインしにくくなる。

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《無神経な放逐》
ソーサリータイミングでバウンスしたい状況がインスタントタイミングに比べて少ない。序盤に使うと手札が減るのが痛い。バウンスとして使った結果、つぎのターン出てきた《オルゾフの簒奪者、ケイヤ》で追放されてしまいフィニッシャーなくなって事故死という悲しい出来事から完全に信用できなくなり解雇。かいてあることはものすごく強いし、このデッキのコンセプトに向いていると思う。

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《覆いを割く者、ナーセット》
灯争大戦で追加された非常に強力な常在型能力を持つPW。
-2の忠誠度能力も強力で二回使うと手札が増え、コンボパーツを探せるため、デッキのコンセプトとマッチしている。このカードで妨害される相手が多く、逆に強すぎてメタられると思い不採用。対策カードはあまりいなかったので次に出るとしたら入れるかもしれない枠。かいてあることがバグ。

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《終局の始まり》
重たいが一考の余地はあると思う。《ハイドロイド混成体》の方が強い場面が多い。今後の研究に期待。

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5 ゲームプラン

メインボードではよほど変わったデッキに当たらない限り、ゲームプランは変わらない。メインプラン、つまり、《荒野の再生》を出して、《アズカンタの探索》を変身させ、毎ターン《運命のきずな》を使って無限ターンに入ったところでフィニッシャーを出して投了してもらう。これだけ。シンプルが故に非常に強力なコンボで、一回止めてもまたすぐにつぎのコンボが待っているという他のコンボデッキにはない継続性がデッキの強みだと思っている。
使ってみるとすぐにわかるが、《荒野の再生》に依存している分、《荒野の再生》が定着すれば驚くような速さでデッキがまわる。相手の二倍マナを使っているので当然と言えば当然だが、《荒野の再生》が戦場に出ているターンが長ければ長いほど、アドバンテージを稼いでいると言い換えてもいい。できるだけ速く《荒野の再生》出すことを意識しよう。
先手2ターン目《成長のらせん》3ターン目《荒野の再生》《薬術師の眼識》はこのデッキの一番強い序盤の動きであり、ほとんどの相手は対応できない。バッグギャモンでたとえるならオープニングに出目が64で 24/18 13/9とアクションプレーをするくらいの動きだ。


カードの序盤の優先度

多くの場合、序盤でアドバンテージを稼ぐ方法は、
●《荒野の再生》を速く置いてその分のマナアドバンテージを得ること
●《成長のらせん》をキャストするか、《アズカンタの探索》を変身させてマナアドバンテージを得ること
●マナ効率よく行動すること
の三つのどれかになる。
この三つが序盤の鍵となる


 一つ目は前項にかいたとおり、最速のルートで《荒野の再生》を置くということだ。つまり、手札にもっていないときは最速のルートで探すということだ。探す枚数が多ければ多いほど見つかる可能性が高まる。《水没遺跡、アズカンタ》と《伝承の収集者、タミヨウ》は毎ターン4枚デッキを掘れるエンジンなので《荒野の再生》のつぎに設置優先度が高い。《選択》と《薬術師の眼識》は掘れる枚数は二枚と変わらないが、マナが軽い方が通常、優先度は高い。引いてきたカードや他のカードをキャストできた方がマナ効率が高い。特に土地が戦場に五枚以上あるときは、《伝承の収集者、タミヨウ》や《荒野の再生》をひいてそのままキャストできるため《選択》から使う。


 二つ目も大事なポイントで、アズカンタは特に裏返ると土地というパーマネントタイプが除去耐性として機能する上に、マナが多く出る。《荒野の再生》が一枚出ているときはトップの《荒野の再生》を落としてでも変身させた方が良い時の方が多い。

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 三つ目はどのデッキでも同じだが、このデッキでは顕著に表れる。《荒野の再生》の仕様上、エンドステップの誘発解決前にマナの色を決めないとならない。そのマナで打ち消し構えていた方が良い。面倒臭がってマナを浮かさずに解決前に《運命のきずな》を使ったら《暗殺者の戦利品》で《荒野の再生》が割られて、誘発解決前なので打ち消しに必要なマナが出なくて打ち消せないような間抜けことになる。マナを浮かして誘発解決すると打ち消しを構えながら他の呪文を使える。
基本的にメインに《運命のきずな》を使うメリットはなく、ドロースペルもパーマネントを探す時にしかメインフェイズに使う意味はないので、考えながら呪文を使おう。逆にパーマネントを探した方が正解の場面もある。今土地が必要なのか、タミヨウが必要なのか、必要なカードを考えてドロースペルを使うように心がけよう。
基本的に青が出る土地からは青を出すようにすると困らなくてすむが、サイド後《生体性軟泥》が戦場にいるときは緑を優先して出すようにしよう。


《選択》か《アズカンタの探索》か

2ターン目、2マナ、手札に土地なし。そういう状況だったなら私は《アズカンタの探索》をキャストする。
つぎのターン土地を引けたら良いし、引けなくてもそのターンに《選択》を使えば良いからだ。

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《アズカンタの探索》か《成長のらせん》か

2ターン目、2マナ、手札に土地なし。そういう状況だったなら、他の手札が良い情報になる。もし、《荒野の再生》や《伝承の収集者、タミヨウ》があったなら、《成長のらせん》をキャストするだろう。なかったなら、《アズカンタの探索》で土地を探しに行く。ただし、もし相手がネクサスミラーだったら《アズカンタの探索》をキャストして土地を探しに行くだろう。もし《成長のらせん》をキャストして土地が引けなかった場合、相手はこちらの土地ストップをチャンスと見て3-5ターン目の《荒野の再生》のキャストを目指すだろう。隙を見せず相手に情報を渡さないこともゲームメイクの重要なポイントの一つだ。こちらが先手で、相手がエスパーコントロールだとわかっていたら、どういう場合にも《アズカンタの探索》からキャストしよう。つぎのターンの《思考消去》から守れる上に、後手2ターン目にエンチャントを割るすべはない。カウンターをこちらが握っていれば3ターン目の《屈辱》や《時を解す者。テフェリー》からも守ることができる。

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《荒野の再生》か《伝承の収集者、タミヨウ》か

この場合は相手によって変わる。相手がエスパーコントロールだった場合、こちらの手札にカウンターがないときならタミヨウからキャストする。カウンター以外でPWを処理する札は少なく、ドローエンジンとして機能するし、つぎのターン荒野の再生がカウンターされたり《思考消去》されそうになったりして守りことができる。こちらが先手でカウンターがある場合は何も出さずに終了する。《覆いを割く者、ナーセット》や《時を解す者、テフェリー》などの出されると相当痛手なカードに対応できるようにした方が良い。それ以外のデッキなら、《荒野の再生》をだした方が裏目は少ない。カウンターされても次のターンのタミヨウで回収できる可能性は高い。

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マナフラの受けについて

このデッキをつかっていて一番辛いのはドロソもコンボパーツも引かず、土地しか引けないことだ。その問題はラヴニカのギルド期、バントネクサスでもよく発生した。だが、原根プロの最初のリストでは、革命をもたらす土地が採用されていた。《天才の記念像》

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この土地の採用により、マナフラの受けとなり大幅に安定性が上がった。
荒野の再生が場にあるときにこの土地の効果を起動するときは、何か特別な理由がない限り、《荒野の再生》の誘発を解決する前にマナを出して、誘発解決後に起動すると1マナ得をする。2枚以上《荒野の再生》を出している時は割と使うため覚えておこう。
逆に《成長のらせん》と《天才の記念像》を手札に持っているときは《荒野の再生》の誘発解決前に《成長のらせん》を使うことでタップインというデメリットを無視して即起動できるようになる。
この土地の他、《薬術師の眼識》というマナフラに強いドロソや、マナフラ時のトップで一番嬉しい《ハイドロイド混成体》というカードも採用しているため、マナフラには強い。

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6 勝利条件を考えてプレイする

このデッキの勝利条件とは何だろうか。無限ターンなのは間違いない。だがもっと細かな勝利条件が存在する。

必須条件

ライブラリーか手札にフィニッシャーが存在すること(もしくは墓地にフィニッシャー、手札かライブラリーにタミヨウが存在する)

負けずに自分のターンになること

ほぼ必須条件

ライブラリーが残り15枚程度以下、戦場に《荒野の再生》が1枚以上と《伝承の収集者タミヨウ》、《水没遺跡、アズカンタ》どちらかもしくはどちらもそんざいすること

もしくはライブラリーが25枚程度以下、戦場に《荒野の再生》が二枚以上と《水没遺跡、アズカンタ》が存在すること

手札に一枚以上の《運命のきずな》が存在すること



おおまかにこの条件で無限ループに入り、勝利できる。つまり、目指すのはこの盤面です。できる限り最速で、マナ効率よくこの盤面を造るゲームともいえます。これを意識してゲームを進めると、体感2割程度頭が整理されます。特にライブラリの枚数を意識すると、タミヨウの重要性がよくわかると思います。ソーサリータイミングで4マナと重いですがタミヨウが+1をする回数が多ければ多いほど勝利条件に近づいていく。

7 マリガン基準

メインボード、対戦相手のデッキ不明という前提でマリガンするかどうかの基準をかきます。1マリガンまでは基準はほぼ同じですが後手の1ランドキープが若干緩くなります。このデッキはカードの種類が少ないのでかなり基準を定めやすいと思います。


土地1ハンド
先手後手 キープ 《選択》+《選択》+《アズカンタの探索》+《繁殖池》のセット

後手 キープ 《選択》+《アズカンタの探索》+《成長のらせん》+《繁殖池》のセット

先手後手 マリガン その他の土地1ハンド


土地2ハンド
先手後手 キープ 青土地 緑土地 (《選択》《アズカンタの探索》《成長のらせん》)三種のうち二種、もしくは一種と《荒野の再生》のセット

※ただしタップインランド2種の組み合わせは除く(《天才の記念像》+《内陸の湾口》)

先手後手 キープ 青土地 青土地 《選択》+《アズカンタの探索》のセット

先手後手 キープ 青土地 緑土地 《成長のらせん》+《成長のらせん》のセット

後手 キープ 青土地 緑土地 《成長のらせん》+《伝承の収集者、タミヨウ》のセット

後手 キープ 青土地 青土地 《選択》+《荒野の再生》+《薬術師の眼識》のセット

先手後手 マリガン その他の土地2ハンド


土地3ハンド
先手後手 キープ 青土地 緑土地 土地《成長のらせん》+《荒野の再生》または《伝承の収集者、タミヨウ》のセット

先手後手 キープ 青土地 緑土地 土地 《選択》または《アズカンタの探索》+4コストのカードのセット

先手後手 キープ 青土地 緑土地 土地 (《成長のらせん》《選択》《アズカンタの探索》)二種以上のセット

先手後手 キープ 青土地 緑土地 土地 《アズカンタの探索》+《伝承の収集者、タミヨウ》+《根の罠》のセット

後手 キープ 青土地 青土地 土地 《アズカンタの探索》+4コストのカード2枚以上もしくは《悪意ある妨害》のセット

先手後手 マリガン その他の土地3ハンド


土地4ハンド

先手後手 キープ 青土地 緑土地 土地 土地 (《選択》《アズカンタの探索》《成長のらせん》)一種以上+《荒野の再生》のセット

先手後手 キープ 青土地 青土地 土地 土地 (《選択》《アズカンタの探索》)合計二枚以上 +《荒野の再生》のセット

先手 キープ 青土地 緑土地 土地 土地 《成長のらせん》+《荒野の再生》または《伝承の収集者、タミヨウ》 のセット

先手 キープ 青土地 青土地 土地 土地《アズカンタの探索》+《悪意ある妨害》のセット

先手後手 マリガン その他の土地4ハンド


土地5ハンド

先手後手 キープ 青土地 緑土地 土地 土地 土地 《成長のらせん》+(《成長のらせん》《選択》《アズカンタの探索》)のうち一種

先手 キープ 青土地 緑土地 土地 土地 土地 《成長のらせん》+《荒野の再生》

先手後手 マリガン その他の土地5ハンド

土地6、7ハンド

先手後手 全てマリガン


土地1~4ランドハンドに限り、《運命のきずな》が二枚以上かぶるとマリガンする組み合わせあり。

以上がメインボードにおけるマリガン表です。皆さんの参考になれば有り難いです。詳しい組み合わせについて質問があればツイッターかコンタクトでお待ちしています。

(5/28 追記 《爆発域》を増やしたリストでは、マリガンの時ランド3-4ハンドの際の《爆発域》2ハンドが一番怖い。ほとんどはマリガンするが、緑青̟+《成長のらせん》もしくは緑青+《アズカンタの探索》のペアだとキープするようにしている。マリガンハンドがほかのデッキに比べてわかりやすいのがこのデッキのいいところだと思っている。)

8 サイドボーディングとサイド戦のゲームメイク

サイドボードはマジックにおいて何より大切だ。2本先取のルールがマジックをより複雑に、おもしろくしているのは皆さんもご存じの通りだが、正解が非常に見つけにくいのもまたサイドボーディングのおもしろいところでもある。このサンプルはあくまで一つの例として、参考にして頂けたらと思う。

対スルタイミッドレンジ
In
2 《生体性軟泥》
1 《否認》
1 《つぶやく神秘家》

Out
1 《ハイドロイド混成体》
1《根の罠》
1《選択》
1《アズカンタの探索》

メインボードでは相手の除去と《殺戮の暴君》のような重いパーマネントを腐らせることができ、キルターンもそこまで速くないため、余裕を持ってプレイできる。
50マッチ以上したがメインの勝率は7割を超えているため、ほとんどのケースでは二戦目に後手になる。
後手を意識したマリガンになり、サイドボードも意識している。というのも、こちらが後手、相手が先手で1ターン目《ラノワールのエルフ》、2ターン目《翡翠光のレインジャー》という動きをされると5点クロックが並ぶ可能性があるため、序盤に対応できず押し切られてしまう可能性がある。この場合は《一瞬》等で対応して相手のテンポをそぐプレイを挟む。逆にこちらが先手の場合ではこの動きでもこちらが間に合うことが多いため、《根の罠》を集めてコンボの準備を進めよう。



サイドのカードが強力なため、メインで負けるとサイドで2勝するのは厳しい。戦闘以外でのダメージソースはほとんどないため、《根の罠》さえ持っていればひとまず安心できる。
競技レベルではあまり見ないが、《ボーラスの城塞》を採用したコンボも内蔵していることがあるため、《発見の道》や《むら気な長剣歯》を見たら警戒しておこう。《野茂み歩き》がいる状態で《ボーラスの城塞》が着地すると相手のトップ次第でそのまま即死することがある。

前環境では《ビビアンリード》で《荒野の再生》が割られないプレイが大切だったが、《伝説の収集者、タミヨウ》がハンドにいれば雑に切るプレイもできるようになった。


相手がサイドから《漂流自我》を入れるようなプレイヤーだったとしても、《荒野の再生》と《生体性軟泥》、《つぶやく神秘家》でクリーチャーを並べて勝てることが多い。負けるときは相手のスピードが速く、かつ相手がこちらを妨害してくるときだけなので、テンポ阻害を意識してプレイする。ゲームが長ければ長いほどこちらの有利になりやすい。
相手のハンドを推測することも大事。相手がマナを構えているときは《否認》、《軽蔑的な一撃》、《暗殺者の戦利品》のどれかなので的確に推測し、引っかからないように行動する。
サイド後の要注意カード
《打ち壊すプロントドン》《暗殺者の戦利品》《否認》《軽蔑的な一撃》《強迫》

カウンター推奨カード
《暗殺者の戦利品》《打ち壊すプロントドン》《ビビアンリード》
どれも《荒野の再生》を割るカードであり、《荒野の再生》のバリューが高いこのマッチでは絶対に守りたい。

(5/28 追記 スルタイミッドレンジは少なくなりながらもまだまだ環境に存在しているが《ビビアンリード》がリストから抜け、メインボードで《荒野の再生》を除去できるカードは《暗殺者の戦利品》のみとなった。サイドボードの《強迫》、《否認》、《軽蔑的な一撃》も少なくなった傾向にあるので《荒野の再生》を押し付けていこう。これまでは更地から打点が飛んでくることはなかったが、《世界を揺るがすもの、ニッサ》の3点があるためこちらのライフは3以下にならないように注意。

新リスト
In
2 《生体性軟泥》
1 《つぶやく神秘家》

Out
1《選択》
1《運命のきずな》
1《薬術師の眼識》)



対赤単アグロ
In
1 《つぶやく神秘家》
3《僧帽地帯のドルイド》

Out
1《選択》
1《運命のきずな》
1《一瞬》
1《伝説の収集者、タミヨウ》

最近の赤単アグロの傾向として、《炎の職工、チャンドラ》の採用が見られる。これはシミックネクサスにとって追い風だ。これまで苦手としていた《実験の狂乱》が減り、安定度が増した代わりに速度が落ちたからだ。相手からコンボに干渉することがないため、早めのフィニッシュが大切だ。直接火力が多いため、早めに《根の罠》を使ってライフを守る。具体的には相手のハンドが二枚以下の時は7点、3枚以上の時は10点を守るようにしたい。
2マナで強力なクリーチャーが多いため、マナが余ったときは爆発域を2までチャージしておこう。



このマッチでは相手がこちらのライフを削りきるより先にコンボを完成させたい。
《一瞬》は戻したいカードが《遁走する蒸気族》のみでほとんどないので抜く。
ソーサリータイミングで出したいカードが少なくなるため、《アズカンタの探索》と《伝承の収集者、タミヨウ》はいちまいずつ抜く。
サイド後、相手が《危険因子》を使ってきた時は、先述の守りたいライフを参考にして選ぶが、意識してペイ4はできるだけ避けるようにしている。
一見、《つぶやく神秘家》は《ゴブリンの鎖回し》と相性が悪いように見えるが、サイドでは遅めのクリーチャーは減らしていることの方が多いため問題ない。
サイド戦で後手を取ったときは3ターン目以降に打ち消したいクリーチャーが少なくなるため、《悪意ある妨害》を《否認》に変えることがある。

(5/28 追記 《炎の職工、チャンドラ》の数が減り、《実験の狂乱》の数は増えている傾向にある。キルターンが早くなったためネクサスには向かい風だ。《実験の狂乱》はほとんどの場合出したターンには何もしないため、次のターンまでに《一瞬》を使ってバウンスするのがよい。サイド後は新リストの《茨の副官》が赤単相手にすこぶる強い。
In
4《茨の副官》
3《樹上の草食獣》

Out
2《選択》
1《運命のきずな》
1《荒野の再生》
1《伝説の収集者、タミヨウ》
2《薬術師の眼識》)


白系アグロ
In 
3《僧帽地帯のドルイド》
1《つぶやく神秘家》
1《否認》

Out 
1《アズカンタの探索》
2《悪意ある妨害》
1《ハイドロイド混成体》

白単色、もしくはタッチ青、白赤アグロ系統。このマッチでは相手のクロックに対応できるかが鍵となる。火力はほとんどなく、速攻もいないため、予想外の即死はほとんどないが、赤が入っている相手はほとんどの場合《英雄的援軍》が入っているためそれをケアしてプレイする。

《伝承の収集家、タミヨウ》+《根の罠》で3ターン相手を無力化できればほとんどの場合コンボが完成して勝てるため、それを積極的に狙っていく。墓地に《根の罠》が落ちた状態でタミヨウを出すと相手の攻撃を吸ってくれるため、おとりに使うこともよくある。

こちらのパーマネントには《議事会の裁き》で対応されることがあるため、どうしてもやりたい動きがないときはパーマネントを出してから相手にターンを返すのはやめた方が良い。

タッチ青の場合、サイド後からは《時を解す者、テフェリー》や《否認》等が入ってくるため、それらをケアしたプレイが必要。特に《時を解す者、テフェリー》は定着するとゲームが終わるため、余ったマナで《爆発域》をチャージしておいた方が良い。とはいえ、早めに《荒野の再生》だけは出した方が良いので、ためらう必要はない。
一マナのクリーチャーが多いため、そのまま起爆することもあるが、《不敗の陣形》には注意。



このマッチアップでは3マナの打ち消しは何の役にも立たないことが多く、以前よりクリーチャーが減ったため一度は《否認》を打つチャンスがある。

(5/28 追記 パーツはほとんどかわらず。
In 
3《樹上の草食獣》
1《つぶやく神秘家》
1《否認》

Out 
1《アズカンタの探索》
2《選択》
1《世界を揺るがすもの、ニッサ》)

対エスパーコントロール
In
3《否認》
1《つぶやく神秘家》
2《生体性軟泥》
1《押しつぶす梢》

Out 
4《根の罠》
1《運命のきずな》
1《一瞬》
1《選択》

前述の通り、前環境ではエスパーコントロールはネクサスデッキにとって美味しいカモだった。メインの勝率はほぼ全てであり、負けルートは非常に少ない。サイドからは《正気泥棒》で殴られて負けるルートや、《漂流自我》が突き刺さることもあるため勝率は6割ほどとなる。だが有利マッチであることは変わらない。ただし、メインから《屈辱》でインスタントタイミングでエンチャントに対応できる数少ないアーキタイプであるため、メインのキレ《荒野の再生》は注意が必要

灯争大戦より、《覆いを割くもの、ナーセット》や《時を解す者、テフェリー》が採用され、ネクサスへのガードはこれまでより上がっている。特に《時を解す者、テフェリー》に対応できないと勝利条件が満たせずに勝てない。《覆いを割くもの、ナーセット》は中盤以降のコンボパーツ探しを妨害し、極端に遅くなってしまう。だがこちらも新たに《爆発域》という対応札を手に入れたので有利は変わらない。《爆発域》は土地も失うため、できるだけコンボ直前に起爆するように準備しておこう。加えて、カウンターは前環境より少なくなり、一回こちらのコンボが回り始めると止められることは少なくなった。

これまでの《屈辱》の他、新カード《灯の儘滅》も採用されているため、インスタントタイミングで割られることが多くなった。しかも追放されるため、タミヨウで回収することができない。枚数自体は少ないので厚くケアすることはないがハンドが厳しいときに《荒野の再生》や《伝承の収集者、タミヨウ》を安易に出して対応されないように頭の片隅にとどめておこう。

このマッチアップではコンボの成立を急ぐ必要はほぼなく、ネクサスが重なるとゲームメイクが難しくなるため一枚アウト。《一瞬》も的が少なく、ほとんどの場合自分のパーマネントを守るために使うため一枚アウト。
相手に《漂流自我》を使われたとしても、クリーチャープランで殴り勝てるので投了する必要はない。
サイド後は《ドビンの拒否権》が入ってくるため、《否認》を構えてても安心して呪文をキャストできないことにも注意。

(5/28 追記 ほとんど消滅。派生したエスパーミッドレンジについては後述)

対グルールミッドレンジ
In 
2《生体性軟泥》

Out 
1《ハイドロイド混成体》
1《悪意ある妨害》

このマッチは少し余裕があり、相手のクロックも遅いことが多いため《根の罠》で十分対応できる。速攻も《グルールの呪文砕き》位しかいないため、大きく計算を狂わされることは少ない。
メインで一番注意すべきカードはたまにはいっている《野生の律動》であり、1ターン目《ラノワールのエルフ》2ターン目《野生の律動》3ターン目《無効皮のフェロックス》速攻という鬼のような攻めに遭遇したことがあるがそうなるとこっちが何をしても間に合わない。

サイド後では《燃えがら蔦》が一番の対策札であり、《荒野の再生》が止められながらライフを削られる。相手に割らせるために《アズカンタの探索》を早めに出すだけでなく、《成長質の守護者》、《ザルターのゴブリン》等強力な2マナクリーチャーも多いので《爆発域》を2までチャージしておこう。
そのほか、新PWを多数採用しているタイプも見られるので、そのタイプでは《主無き者、サルカン》に注意しよう。場のPWが4点クロックになり、予想していなかったダメージで計算が狂うことがある。

サイド後ではコンバットトリックで突然死のパターンもあるため、ライフには余裕を持ってプレイするほか、きちんとブロック指定後の優先権放棄を(ブロック指定がなくても)相手に確認しよう。相手がコンバットトリックを使うのはブロック指定ステップ中、アクティブプレイヤーに優先権があるときのため、その確認を行ってからダメージの総量が確定し、《根の罠》を使う価値があるか考えることができる(使わない場合は優先権をパスし、ダメージステップに移る)


基本的にそのままのゲームプランで勝てるため、サブプランの《生体性軟泥》を入れるだけで良い。環境のデッキでは相性がよく、相手がブンまわらなければほとんど勝てる。

(5/28 追記 プレインズウォーカーを多く採用したグルールミッドレンジが派生して誕生。そちらが現在の主流となった。また、《ショック》や《稲妻の一撃》の採用が増えたため、これまでより余裕をもってプレイする必要がある。メインに《荒野の再生》を除去できるカードとして、《人知を超えるもの、ウギン》が入っているリストもあるので注意。
新たな速攻アタッカーとして、《スカルガンのヘルカイト》もたまに採用しているリストがある。《ボーラスの壊乱者、ドムリ》と合わせると5点飛行速攻なのでライフ管理に注意。
In 
2《生体性軟泥》
1《永遠神ケフネト》

Out 
1《選択》
1《アズカンタの探索》
1《薬術師の眼識》)


ミラーマッチ
In
3《否認》
2《ナーセットの逆転》
1《永遠神ケフネト》
2《押しつぶす梢》

Out
4《根の罠》
2《一瞬》
1《ハイドロイド混成体》
1《悪意ある妨害》

一番経験と知識の差が出るのはミラーマッチだろう。釣りのテクニックや押し引きのタイミング、暇ネクサス、ネクサス返しと数々のポイントがある。

釣り
メイン戦はほとんどカウンターがないのに対して、サイド後はお互いカウンターだらけになる。そこで、釣りで相手にカウンターを使わせてから本当に大切なカードの着地を狙う。
最重要《荒野の再生》
重要《アズカンタの探索》《伝説の収集者、タミヨウ》
特にアズカンタが二枚以上きているときは積極的に着地を狙っていく。

押し引きのタイミング
このマッチアップにおいて、大切なのはどこで《荒野の再生》の着地を成功させるかである。相手が着地成功し、こちらが失敗するとそれだけでゲームエンドレベルのアドバンテージを取られるため、なんとして防がなければならないが、重要なのは匂わせ、ブラフであることは言うまでもない。
相手は自分と同じように失敗する恐怖を抱えており、こちらがマナをたてている時に容易に荒野の再生を通そうとすることはない。後手ならどっしりと、こちらからタップアウトさせることなく、先手ならそのアドバンテージを生かすためになんとしても早めの《荒野の再生》着地を狙う。先手ならこちらから攻めなければハンドアドバンテージで不利になっていくため、3,4ターン目に着地させるチャンスがあれば置いていく。
中盤以降は《ナーセットの逆転》に注意。一枚でカウンター2,3枚分の仕事をするため、アドバンテージ差で負けることにならないように。


暇ネクサスとネクサス返し
このマッチでは無限コンボが決まらなくても、数ターンつなげれば十分なアドバンテージを得られるため、タップアウトで相手にターンを迎えさせない工夫が必要だ。他のコントロール系でのマッチではよくある暇ネクサス(相手のエンドステップに《運命のきずな》を使うこと)も、このマッチアップでは致命傷のミスにつながりかねない。相手がマナを7マナたててターンを終了しようとする際、ついつい暇ネクサスを打ってしまうと、相手がネクサスを打ち返し(ネクサス返し)、相手は追加ターンをこちらがタップアウトの状態でむかえ、悠々と《荒野の再生》から《運命のきずな》をキャストし、こちらは負けてしまうことになる。十分注意してプレイすべし。

上記のネクサス返しにも関連するが、このマッチでは土地6と7では圧倒的な壁がある。こちらがもし土地7以上で相手が6の場合はこっちにアドバンテージがあるのでがんがん攻めていこう。もし逆の場合でも、土地を間に合わせるプレイをしよう。


《ナーセットの逆転》は使い方次第でゲームの流れを大きくかえるカードなので、できれば《運命のきずな》や《否認》に対して打ちたい。
ナーセットの逆転で対象に取った呪文はそのコピーがスタックに乗るさい、まだスタックにあるらしい。つまり、対象の呪文が《否認》の時、コピーの対象を《ナーセットの逆転》の対象の《否認》することで、実質《差し戻し》のような《否認》として使える。もちろん相手が使えるマナがまだあると手札に戻してもまたキャストし直せるため注意。

(5/28 追記ネクサスミラーはほとんどなくなったが、サイドボードのミラー以外への警戒を挙げた分、ミラーへはガードが下がってしまった。
In
4《否認》


Out
4《根の罠》)



(5/28 追記 メタゲームに浮上したデッキ
下記のデッキはこの二週間で流行しているデッキです。5/28時点の新リストのみ対応しています。

対イゼットフェニックス


In
3《否認》
1《永遠神ケフネト》

Out 
2《世界を揺るがすもの、ニッサ》
1《選択》
1《薬術師の眼識》

このデッキには《約束の終焉》というマストカウンターが入っているので、そこを止める《否認》、《孤高のフェニックス》を止める《永遠神、ケフネト》をサイドイン。

リストを変えて一番相性が悪くなったのがイゼットフェニックス。
カウンター合戦に強い《ナーセットの逆転》が抜けたことで、《呪文貫き》をとれる相手が相対的に有利になった。
しかし、基本はタップアウト系のデッキなのでこちらの有利は変わらず。
択が多いデッキなので相手の錬度が高いと苦戦することもある。
サイドから《覆いを割く者、ナーセット》をとっているリストもある。着地するとこちらは止まってしまうため、除去を急ごう。

サイド後はたいてい《弾けるドレイク》を減らしているので、ケアしすぎて動きすぎることがないように。しかし、《最大速度》が墓地にある時は一撃頓死があり得るので《根の罠》の使いどころに注意。
否認の使いどころは先述の《約束の終焉》と《崇高な工匠、サヒーリ》のみ。

対4Cリアニメイト

In
3《否認》

Out
1《選択》
1《薬術師の眼識》
1《アズカンタの探索》

ベースはスルタイミッドレンジ。
キーカードである《戦慄衆の指揮》を打たれたとしてもほとんど問題はない。《根の罠》でいなして勝てる。
サイド後は《覆いを割く者、ナーセット》が入るため、このカードはマストカウンターとなる。釣り上げてくる《伝承の収集者、タミヨウ》も同様。
有利マッチなため、余裕をもってコンボパーツを探しに行ける。

対ジェスカイPW

In
4《否認》
1《永遠神ケフネト》

Out
1《根の罠》
2《選択》
1《薬術師の眼識》
1《運命のきずな》

新たに出現したアーキタイプで、《主無き者、サルカン》によるクロックの高さがウリ。《根の罠》も探せないと余裕をもって行動できない。
《呪文貫き》がメインから入っているのも特徴で、数少ないメインから打消しを打たれる可能性があるアーキタイプである。
《覆いを割く者、ナーセット》、《時を解すもの、テフェリー》もメインに4枚ずつ入っているため、《爆発域》をうまく使えないと負けてしまう。

最近は《中略》をとったレシピも出現しているため、呪文の打ち方に注意。サイドからは《ドビンの拒否権》、《軍勢の戦親分》などが入り、もっと戦いづらくなる。

対エスパーミッドレンジ

In
3《否認》
1《永遠神、ケフネト》

Out
2《選択》
1《薬術師の眼識》
1《運命のきずな》

5月はじめのMCQを立て続けに優勝したアーキタイプ。しかし、急激にメタられたため最近では減少傾向にある。

《第一管区の勇者》や《正気泥棒》、《復讐に燃えた血王、ソリン》などどのカードもスペックが高く、放置すると負ける。
メインはカウンターがないため、《根の罠》《伝承の収集者、タミヨウ》ループが決まると負けることはない。

サイド後のハンデスをケアするため、早めに《伝承の収集者、タミヨウ》を着地させたい。先述のエスパーコントロールと同じく、エンチャントをメインから除去できるアーキタイプなので相手が白黒1を立てているときの押し《荒野の再生》はよく考えて。
サイド後、《ドビンの拒否権》を構えているか、わかるような癖が出ているプレイヤーもいるので、テルも把握しながらゲームを進めよう。
エスパーコントロールと同じく、《時を解すもの、テフェリー》とサイド後の《覆いを割く者、ナーセット》が一番きついので《爆発域》でけん制していくプレイを心がける )

9 おわりに

いかがでしたか。皆さんの今後の参考になれば嬉しいです。新環境では強力かカードがいくつも追加され、大きく環境が変わりました。
スタンダードはこれまでに無いほど盛り上がっています。

楽しい話題だけではないですが、MTGは最高におもしろいゲームなので勝って楽しみましょう。カードゲームは勝ってこそおもしろい者だと僕は思っています。この環境でも研究が進み、メタがまわってこのデッキがもっと強くなることを願っています。

そして原根プロをはじめとするこのデッキを磨きあげてきた方々にも、感謝します。
読んでくださりありがとうございました。
ツイッターやコンタクトで質問やご意見もお待ちしています。

福岡から帰れない僕の大阪に帰る旅費になります。感謝します