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ゼロから始める東大式作文上達術:理論編

こんにちは!東京大学文学部三年の布施川天馬です。

突然ですが、皆さんは「作文」は得意でしょうか?
というか、そもそも「作文」とはなんでしょうか?
説明できますか?

後述しますが、作文は単に文章を作って集めるだけでは成立しません。
また、「作文がうまい」ということは「読解がうまい」ということにも繋がってきます。

これからは記述式入試制度が導入され、ますます記述力が求められていきます。
まず今日は、「作文のやり方」についてお話したいと思います。
かなり初歩的な話から入りますが、「作文が苦手……」という人はぜひ読んでみてくださいね。

〜「作文」とは?〜

そもそも「作文」とはなんでしょうか?
何をすれば「作文した」ことになるのでしょうか。

「作文」という文字から分析してみましょう。
この二字熟語は、「動詞―目的語」の順で並び、「文を作る」という意味を成立させているタイプの熟語です。
この字面だけ見ると、「文章を作れば作文」というように見えます。

それでは「文章」とはなんでしょうか?
適当に日本語を書いて、最後に丸を付ければ「(日本語の)文章」でしょうか?
実際にやってみましょう。次に適当にひらがなを並べてみます。

あじがよみでてはにばちよ。

これは文章と言えるでしょうか。
言えないと思います。そもそも、単語の切れ目がわかりませんし、各部位でも意味が取れず、文構造も取れず、何を言っているのか分からないと思います。

それでは、単語単位で意味が成立していれば文章なのでしょうか。
試してみましょう。

今日は海へ行けば君が山へ行った。

これは文章と言えるでしょうか?
文章とは言えるかどうかはかなり微妙ですが、一応そうであるとしましょう。
しかし、間違いなくこれが何を言っているのか分からない方が大半だと思います(実際、この「文章」を考えるのには、逆に苦労しました)。

なぜこの「文章」からは意味が取れないのでしょうか?
僕の考える理由は主に次の3つです。

1.主語がない。
2.助詞の使い方が不適切。
3.接続が不適切。

言ってしまえば、「文法的に問題がある」ということです。
それでは、これらを改善できれば、もっと言えば、1つ1つの文章が文法的に問題なく作れるようになれば、100%確実に作文が上手くなれるのでしょうか?

先ほどの文章は色々改善する余地がありますが、一例として次のように直せると思います。

今日は海へ行けば君が山へ行った。
→今日は「僕が」海へ「行って」、君「は」山へ行った。

なるほど、この文章自体には何も問題がなさそうです。
しかし、この文章の次にこう続いたらどうでしょう。

今日は僕が海へ行って、君は山へ行った。
だから彼はドライブではなく読書をして過ごした。

全く脈絡のないつなぎ方です。
いったい何が「だから」なのか、「彼」とは誰を指すのかなどわからないことがありすぎます。これだけでは何を言っているのか全くわからない文章です。

しかし、残念ながら、これらの文章には文法的な問題がありません。
となると、文法的に問題のない文章を集めただけでは、「作文」とは言えなさそうです。

ここまでの話をまとめましょう。
上手く「作文」するには何が必要か、というところから始まった話でしたが、そのためにはどうやら次の条件が必要そうです。

1.文法的に問題のない文章を作る。
2.文章と文章の繋がりを意識して、必要があれば適切な接続詞を使う。
3.指示語の指す内容を意識する。

言い換えてしまえば、「作文が下手」ということは「文法的に問題ない文章を作れていない」もしくは「文章と文章のつなぎ方が下手」または「指示語の指す内容が分かりにくい」ということです。
一つ一つについて考えていきましょう。

〜作文の上達テクニック〜

まずは1番の「文法的に問題のない文章を作る」について考えてみましょう。
ここでのキーワードは「主語を意識しよう」「主語と述語を対応させよう」「助詞を上手く使おう」です。

この中でも、特に1つめの「主語を意識しよう」を特に注意してほしいと思います。
なぜなら、「文法的に問題のない文章をかけても、意味が通じにくい文章」を書く人は案外多いのですが、その原因は大体「主語が抜けていること」にあるからです。

日本語は英語などと比べると比較的主語の役割が薄いという研究論文も出ており、実際に会話などでは主語を入れずに話す人も多いと思います。
古文なんかでは文章中でもよく主語が省略されますよね。

でも、文章というのは基本的にだれかに何かを伝えるために書くものです。
例えば、答案だと「自分はこの問題が解けるよ」ということを表すために書きますし、この文章は「作文能力は大事だからしっかり育んだほうがいいですよ」ということを伝えるために書かれています。

作文するときには、必ず「読み手」の存在を意識して、その人が読みやすいように書くことを意識してみてください。
そして、そのためには、主語の存在は不可欠です。
「誰が」「いつ」「どこで」「何をした」くらいの情報は、省略せずに書いてあげると親切かと思います。

そして、本題のなるべく「文法的に正しい文章を書くコツ」ですが、3つあります。

まず文章を書くときに「主語をしっかりと入れる」こと。
そして、文を結ぶときに「結び方と主語との対応を考える」こと。
最後に、「1文があまり長くなりすぎない」ことです。

これらを意識するだけでも、自然とわかりやすい文章がかけるようになると思います。

また、適切な助詞を使えているかを常に意識してください。
「てにをは」について、しっかり考えるだけでもかなり変わってきます。
国文法について勉強してみるのも良いと思います。

次に「文章と文章のつなぎ方が下手」について考えてみましょう。
これの原因は、ズバリ「自分で何を書いているのかを全く考えられていないこと」にあります。

長い文章になればなるほど、自分が一番伝えたいことについてしっかり意識しながら書くようにしましょう。
そして、文章と文章の間に論理の飛躍が起きないようにしましょう。

例えば、

僕は今日1日走り回った。帰宅して、シャワーを浴びて寝た。

という文章があるとします。

問題はありません。十分に分かる範囲にあるとは思いますが、例えば、こういう文言を挟んであげるともっと分かりやすくなります。

僕は今日1日走り回った。大変疲れたので帰宅して、シャワーを浴びて寝た。

また、論理の方向にも注意です。
これは、上の文章で言うなれば「疲れた」→「帰って寝た」にあたるもので、例えば、これを逆にすると全く当てはまらなくなるでしょう。

文章を書くときはなるべく時系列順に、特に何か事件について書くときには、「原因→結果」の順番になるように書くことを意識してみてください。
「勉強をサボった→成績が落ちた」とか、「徹夜した→次の日眠かった」のように、大抵の物事には「理由」があります。

何を書く時にも、まずは「理由」をしっかりと意識して、明示してあげることが大事です。

最後に「指示語の指す内容が分かりにくい」について考えましょう。
これの原因は、安易に「こそあど言葉」に頼っていることにあると思います。

いわゆる「こそあど言葉」、指示語というのは大変便利です。
しかしながら、何も考えずに使いまくってしまうと、大変なことになります。
何度も「それ」という言葉を使って、しかもそれぞれの「それ」という言葉に別の指示対象が対応していたらどうでしょうか。

もちろん話し言葉では連発しても良いと思います!
というのも、ジェスチャーなどによって何と無くわかるからです。
しかし、話し言葉と書き言葉は全く扱いが異なりますから、話し言葉をそのまま写し取って書き言葉とすることのないように気をつけてください

指示語は便利ですが、何が何を指しているのかをしっかりと意識しながら、なるべく読み手にも分かりやすいようにしてあげながら、使うようにしましょう!

〜まとめ〜

今回は作文を作る前の文章の組み立て方についてお話しました。
具体的な練習については、次回の「実践編」でお伝えしようと思います!

実践編が公開されるまでの間に、一度これまで自分が書いた作文を読んでみて、上記した理論がしっかり守られているかどうかを確かめてみてください。

もし守れていなくても、上達を志すのに遅いことは無いので、心配する必要はありません。
これから上手くなっていきましょう!

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カルぺ・ディエムというサークルで現役東大生のライター活動をしています!これから受験生になる人、受験を意識し始める人たちの役に立つような、受験に関するお役立ち情報を色々と発信していきます。毎週水曜19時更新。よろしくお願いします!連絡先 linklike0500@gmail.com

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