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WebデザイナーがDTPデザイン勉強会に参加してみた話。

未経験からWebデザイナーになって4ヶ月。
デザインをもっともっと勉強したいと思っていたところにこのDTPデザイン勉強会のイベントを見つけ、紙媒体のデザインは全くわからないけどとりあえず吸収!最近の課題であるパーツの装飾を学ぼう(盗もう)!という意気込みで参加しました。
(先週、先輩デザイナーにフッターの装飾ダサいね必要ないと言われたばかり…。)

ちなみに・・・
Webデザイナー:PCやスマートフォンで閲覧するWebサイトのデザインをする。
DTPデザイナー:雑誌やパンフレットなどの紙媒体の原稿作成、編集、デザイン、レイアウトなどを行う。
(参考:DTPとWebの違いとは?今からデザインを学ぶならオススメはどちら?


◆勉強会の課題

会場で手渡された材料がこちら。

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貂明朝をテーマに、文字やテン(イラストにもなっているフェレットみたいな動物)のシールやグラシンペーパー(半透明の紙)、色鉛筆、マーカーなどを台紙に貼ったり描いたりして作品を完成させるのが今回の課題。作品は2つ作成し掲示、最終的に素敵と思った作品にいいねシールを貼り評価しあうという流れです。

ちなみに・・・
『貂明朝(てんみんちょう)』は2017年11月にAdobeが発表したフォント。

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"ほのかに可愛らしくも妖しい、見出し用書体『貂明朝』です。"

だそうです。
鳥獣戯画や妖怪戯画などの小動物の姿にインスパイアされているそう。
イラスト文字も表示できるみたいです。かわいい。これだけで雰囲気を作ることができそうですね。


◆1作品目

制限時間は1作品1時間。
時間がないのでどんどん進めなければいけないのですが、何をどう使っていいか全くわからず。人の作品を横目で盗み見ながらとにかく手を動かす。入室時に選んだ4色のグラシンペーパーとにらめっこ。カッターでカリカリ、色鉛筆でぬりぬり。文字やテンのシルエットはシールになっているので自由に色を付けて貼り付けることができます。
作品の下にタイトルを付けて提出。できあがりがこちら。

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冬らしさどこだろう???
上部が寂しいし木も伐採されているみたい。
できた作品は運営さんにスキャンしていただくのですが、誉め言葉を何とか探し出しているようでした…。悔しい…。
壁に掲示された他の参加者さんの作品を見てデザインの引き出しの差を実感させられました。
個人的には「棲」の色は好きなんですがね…。それ以上に他が…。


◆2作品目

他参加者さんの様々な表現方法を盗んで臨む2作品目。
材料の一つ、グラシンペーパー版作文用紙が気になっていたので背景に使用。文字も多用して空間を埋めることを意識しました。複雑な作りの文字を貼ろうとすると"へん"と"つくり"とで歪んでしまって難しかった。
もっと貼りたかったけどタイムアップ。そしてできあがりがこちら。

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「貂」の文字中心に配置したつもりなのにズレている!他の文字もバランスよくバラけていない!やっぱり上部が寂しいですね。
文字を回転させて貼ってみたのは動きがでるかなと思っただけで特に意味はありません。良いか悪いか自分ではまだ判断ができないのでよければ、「これは必要ない装飾!」とか「動きがあって映える」とか教えていただけると勉強になります…。

しかしながら1作品目よりかは手抜き感が薄れたかな(手抜きしたという意味ではなく、装飾が足りなくて残念ながら手抜きに見えてしまうという意味)。他の参加者さんの作品を見ても1作品目よりクオリティの高い作品が多かったです。


◆作品評価

全作品が出揃ったところで評価をしていきます。いいねシールを1人2枚もらい、1作品目と2作品目それぞれ1枚ずつ貼っていきます。このいいねシールがとてもかわいい!

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貂明朝のイラスト文字が使われています。細かいところまで運営さんの力が入っていていいですね。こういうのって参加者のモチベーションに繋がります。
最もいいねをもらっていたのは「名古屋」というタイトルで天むすを作っていた男性でした。テンを海老天に見立てていました。なんという発想…。

(許可がないため掲載できませんが、Twitterで#saitamadtp08というハッシュタグで検索するとTwtterに挙げている分の作品は見れると思います。残念ながら「名古屋」は執筆時点では確認できませんでした。)


◆勉強会の感想

いいねシールを貼る作品を選んでいた時、直感で素敵なデザイン!と感じる作品とどこか腑に落ちない作品の2種類が存在していました。
その違いは何だろうと考えたときに、色使いやキャッチコピー、装飾など沢山の歯車が全て噛み合った状態で、デザインが主張していることを見ている人が一瞬で理解できるかどうか、という答えが自分の中でしっくりきたのです。

今回、WebデザイナーがDTPデザイン勉強会に参加してみたわけですが、DTPデザイナーの方々が作るフライヤーや本の表紙は、Webデザインでいうメインビジュアルに当たるのだと気づきました。
(メインビジュアル・・・サイトを開いて初めに目に入る大きな画像。サイトのイメージを大きく左右する重要な場所。)

書店で思わず手に取りたくなる表紙のデザイン、街角でふと立ち止まってしまうフライヤーのデザイン。もっと詳しく知りたいと思うようなメインビジュアルのデザイン。全て同じ役割なのでは?

ということは素敵なデザイン!と直感(=2秒以内)で感じさせられるデザインはそれらの役割を果たせているわけです。
逆にハッとさせられない、どこか腑に落ちないデザインは2秒で捨てられます。つまりそのコンテンツが捨てられるわけです。

気付いた時ゾッとしてしまいました。デザインがそのコンテンツの売れ行きや評価を左右する一因となっているんです。しかもたった2秒で。

しかしながら勉強会で素敵なデザイン!と感じた作品は半分を占めていたので、早く私もそのレベルに達したいと思った勉強会となりました。
同じ課題を同じ条件の下で完成させるという経験、なかなかないですよね。実力が素直に表れるのが面白かったです。

またアナログなデザインも学生ぶりのことで楽しかったです。脳内で何度Ctrl+z押したことか。何度移動ツールを選択したことか。何度ヒストリーパネルを開いたことか。

勉強会運営様、参加者の皆様、ありがとうございました。
デザイン、奥深い。

【2018年4月25日追記】
今回題材にした「さいたまデザインDTP勉強会」に参加された皆さんの作品が公開されました!素敵なデザイン沢山ありますので是非ご覧ください。ちなみにわたしは松本サテライト会場での参加でした。
第8回作品 | さいたまデザインDTP勉強会

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