お免状のお話
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資格とお免状
資格、検定、お免状といろいろな呼び方があります。
今回はそれらについてお話したいと思います。
資格については公的資格と民間資格とあります。
公的資格はその資格を持たずに営業行為をすると罪になるものが多いです。
民間資格は持たずに営業行為をしても問題ないものも多いです。
ただしフランチャイズ形式の営業については、その資格を持つことで価値があるものもあります。
資格を持つことで、その内容に関して一定の知識や経験があることを示すものと私は認識しています。
手工芸ジャンルでいえば、資格などは無くても様々な活動を行うことが出来ます。
私が初めて検定を受けたとき
私が行った高校は商業高校でした。
その為、簿記をはじめとするいくつかの検定を在学中に取りました。
当然ながら、ペーパーテストを所定の時間内に回答しなければいけませんから、合格すると言う事はそれなりの知識が必要です。
つまり検定に合格すれば、所定の知識を持っていると認められたことになります。
検定やお免状とはそういう物だと思っていました。
お茶のお稽古をして
高校時代から母の命令でお茶のお稽古に通わされました。
途中で諸事情で先生が変わりました。
2人目の先生はお免状に熱心な先生でした。
母は先生に勧められるままにお免状をとり、かなり上のランクまでとったようです。
私も初めのうちは母がお金を出してくれました。
しかしアルバイトをするようになり、自分でお月謝を出すように言われました。
元々好きでなかったのと、その他いろいろあり私はお茶のお稽古をやめました。
茶道は一番最初にお稽古するいくつかの物しか、出来ません。
しかしお免状はそれなりに頂いたように思います。
ある時先生に次のお免除を勧められ、私は先生にお聞きしました。
私は何もできませんが、そんなにお免状を頂いてよろしいのでしょうか?
その時先生は、お免状はそれを学んでも良いという許可証なのだと言うのです。
所定の集まりに参加するためには、お免状が無いと参加できないからと言うのです。
そして別の機会にまた聞いてみました。
よその先生についたときに、このお免状を持っているのだからこのくらいできて当然でしょ?
などと言われませんか?
私は何もできないのですが。
このように聞いてみました。
そうしましたら、一緒に勉強している年配の方が言うのです。
その時は昔習って忘れてしまいましたと答えればよいのだと。
要領よく生きればよいのかもしれませんが、私には納得が出来なかったのです。
それなりにレッスンをしていれば仮に長期間やっていないために忘れたとしても、ほんの少し教えてもらえばすぐに出来るようになります。
しかし全くやってない物は本当にどうすることもできません。
やってなくても誰かがやっていたものを見ていれば、多少は出来る場合もあります。
私の場合はほとんどやってなく、見る機会も非常に少ないので経験が全く無いに等しいのです。
それをお免状を持っていますなどと正直恥ずかしくて言えません。
一応とるのにもそれなりの金額が必要な物ですから、母がお金を出してくれたから持っていますが今後使う機会があるかどうかは完全に不明です。
和裁の検定
高校卒業後行った学校は4年間全寮制という学校でした。
この学校では3年生になると和裁技能士2級、4年生は1級を目指します。
合格率90%以上という学校でした。
1級の実技試験は袷(あわせ、裏付き)の着物の裁断、ヘラ付けが終わったものを朝から縫い始め、夕方5時には完成させなければいけません。
それなりのスピードが無いと仕上げることが出来ません。
私は入学後半年で脱落した落ちこぼれです。
その後、もっとゆったりした家庭的な学校へ行きなおしますが
全寮制の学校をやめた段階で、和裁士の道は遠ざかりました。
手芸の資格
今調べてみたらかなり多くの資格がありました。
通信教育でとれる資格も数多くあります。
手芸関係は最初に書いた通り、資格が無くても販売や教えることが出来ます。
だから講座の受講が不要か?と言いますと、私はそのような事は無いと断言します。
資格をとるかどうかは置いておいて
所定のジャンルを系統だてて学ぶことにより、好き勝手に作っていたのでは学ぶことのない技法もレッスンすることが出来ます。
また日々新しい技法が開発されていて、それらを学ぶことはレベルアップのために必要と感じます。
もしあなたがフランチャイズのお教室を開きたいと思うのであれば、所定のグループに所属してそこの認定試験をとる必要があるでしょう。
あなたが手工芸が好きでそういう物を作ることで収入を得たいと考えていたとします。
でも漠然としていて何が自分に合っているのかわからない。
このように感じているのであれば、とりあえず気になったものからレッスンをしてみるのも良い事と思います。
作家と職人
手芸作家さんを見ていて2通りの人がいると感じます。
新しいアイデア溢れる作品を次から次へと作れる人と、コピーを淡々と作るタイプの人です。
新しいものを作るタイプの人は本当の意味で、作家だと思います。
私はコピーを作るタイプなので職人を名乗っています。
職人タイプの人が気を付けなければいけないのは、著作権です。
作る物の性質によっては著作権侵害などと言われないように、十分に注意する必要があります。
職人が職人に徹するためには制作スピードも重要と考えます。
早いことも重要ですが、クオリティーを確保しつつスピードが必要になります。
丁寧な仕事とスピードは相反するもののように思われることもありますが、丁寧な仕事に重心を置きながらスピードを意識すると、少しずつ良いものを早く作ることが出来るようになります。
速さを重視してしまうと、雑で早い仕事になりがちなので注意が必要です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。