ブボーン

第2回ゲーム感想「Bloodborne」

ブボーン!

 第2回ゲーム感想、書いていきたいと思います。今回のお題はこちら、ゲーム史に残る名作アクションRPG「Bloodborne」です。読み方は「ブラッドボーン」。一般的には「ブボーン」と呼ばれることが多いですね。「ブラボ」なんて呼び方をする啓蒙の足りない人もいるみたいですが、イケてる狩人はやっぱりブボーン! ドボーンでもいいよ!
 このゲームが出て何年も経っていますが、今もなお色褪せぬ魅力を持った作品ですね。このゲームの魅力といえば、コンセプトである「死闘感」に他ならないでしょう。プレイヤーがどのようにして狩りに溺れていくのか、書きながら振り返ってみたいと思います。

目次
1.彷徨える狩人
2.狩人になっていくプレイヤー

1.彷徨える狩人
 ゲームを始めると、プレイヤーは医者と思われる老人に治療を受けます。ここでキャラクタークリエイトを済ませるとムービーがちょろっと流れ、それから操作ができるようになります。
 「操作」はできるようになりましたが、目的が分からないので辺りを「捜査」します。すると近くに書き置きがありました。内容は主人公の筆跡で「青ざめた血を求めよ」、と。……なんのことだかさっぱり分かりません。
 作中の大目標と思われるこの「青ざめた血」ですが、実は最後までプレイしても何のことだかいまいち分かりません。考察すれば当たりをつけることはできるのですが、プレイしている時点では最終目標はなんだか分からないまま闘い続けることになります。
 そんなストーリーがあるんだかないんだか分からない状態のプレイヤーに、ある場所でガイド役のキャラクターがある言葉をかけてきます。正確には思い出せませんが概ねこんな内容です。

「とにかく獣を狩りたまえ。結局はそれが君の目的に適うはずだ」

 闘いの果ての目的を提示しながら極力ボカし、手段として狩りを提示する。こうして、主人公は狩り=死闘を実質的な、絶対の目標として旅立つことになります。プレイヤーが主人公をどんな人格と想定しようが、戦闘狂のようにひたすら戦い続けることになります。ゲームデザイン的に闘い自体を目的にするために、こういう流れで話が進んできたわけですね(ちなみにストーリーを想像させる材料はゲーム中に点在しているので、話がないような感じはしませんでした)。

2.ライバル ── 死闘 ──
 こうして闘いが目的になったわけですが、ではその肝心な内容はどんなものなのか。ここが一番大事な所です。
 優れたゲームはデザイナーの意図の通りにプレイヤーを動かすことを、本当に自然にやってのけます。自然なチュートリアル、自然なレベリング……このゲームにおいては、コンセプト通りにプレイヤーを立ち回らせることですね。即ち「死闘感」です。では死闘感とはなんぞや?
 このゲームの敵はそれぞれが魅力的な個性を持っていますが、ある程度の共通点を持っています。それは後退(バックステップ)と、安易な攻撃を狩るということ。焦るとどうしても距離を取りたくなったり、早く倒そうと考えなしに攻撃してしまうがちです。敵はそういった焦りが生む行動を恐ろしいほど正確に狩ってきます。そんな相手に対してプレイヤーはどう対応するのか。
 敵の攻撃に対し、あえて──飛び込むのです。こちらから見て右から振るわれる攻撃なら右に、左からなら左に。攻撃判定が腕や武器の先端にしかないなら前ステップも上策です。プレイヤーは強敵との闘いを通じて、自然と冷静且つ大胆に行動を選択するようになります。敵の懐に実家のような安心感を覚えたなら、あなたも立派な狩人です。
 リゲインシステムも死闘感を演出するうえで欠かせない要素です。ダメージを受けた直後に攻撃を当てると、体力の一部を回復させることができというものです。単純に便利なシステムですが、それ以上に「攻撃を受けた後の正確なリカバリー」に対する報酬のような効果が大きいですね。リゲインを狙うか、大人しくアイテムを使って回復するか……短い時間の中で悩むのが非常に面白いところです。
 同系統のゲーム「ソウルシリーズ」と比べて、敵の攻撃に合わせてカウンターをとる「パリィ」がやりやすいこと、代わりにまともな盾がないことも非常に良い変更点だと思います。
 このゲームの戦闘は、アクションゲームの1つの到達点と言い切っていいでしょう。

 繰り返しになってしまいますが、このゲームの戦闘は本当に素晴らしいものです。色々なステータスの振り方で、色々な武器で、何度でも堪能したくなります。
 この文では戦闘に注目して話を進めましたが、背景や敵のデザインなど、魅力的な部分はたくさんあります。プレイしたことがない方はぜひプレイしましょう。プレイしたことがある方は何度でもプレイしましょう。
 以上、Bloodborneの感想でしたー。

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