チャンネルの目的 2 HIDEYUKI HAYASHI 2020年5月31日 21:06 今世の中にはHow toが溢れている。作りたい料理をどのような手順と分量で作るかはレシピサイトが教えてくれるし、目的地までどのような交通手段で行くのかはgoogleが教えてくれる。写真も同様に、この写真家の写真をどのように再現するのかや、機材をどの様に使うのかという情報はYoutubeを開けば無数に存在している。ただ待ってほしい。目的地は誰が決めるんだろう。そう、自分だ。もちろんHow toは本当に有益な情報だし、僕も日々活用させてもらっている。これらの発信者たちには本当に感謝しているし、これからも多くの人の生活を便利にし続けるだろう。ただHowにばかり意識を取られると、目的地と反対方向に全速力で走りかねない。そしてそのHowが強力であればあるほど、目的地からは速く遠くに来てしまうのだ。まるで新幹線や飛行機に乗っている様に。そこでまず重要なのはwhatとwhyだ。何を撮るのか、なぜその様にするのかをgoogleは教えてくれない。それは人それぞれだからだ。答えは自分に問わなくてはならないし、それがわかるには普段から自分が何に心を動かされるのか、またそれは何故なのかを知らなくてはいけない。これは人から教わることではないし、学校でも習う事が出来ない。そして僕らも同様に。僕らは僕らが心の底から良いと思ったものを、なぜそう思ったのかを自分達で掘り下げていく過程をみんなに共有することにより、みんなが自分のwhatとwhyに気付くヒントになれば良いと思っている。そういう意味ではこれもHow toなのかもしれない。whatとwhyに気付く為の。・誰に向けて発信しているのかこれは何を隠そう、駆け出しの頃の僕らだ。僕らがキャリアをスタートさせた2010年代初頭は、まだ今ほど情報が溢れていなかった。暇を見つけては、洋書を扱う書店に駆け込み、海外版のファッション雑誌や写真集を読み漁った。それが何なのか、何故自分はこんなに心踊るのかは全く分からずに、只々何か凄い物を見ているという高揚感に酔いしれた。それらの要因が何となくでも理解出来るまでに、少なくとも5年は掛かった。周りにはそんな事を教えてくれる人はいなかったし、今もそれほど居ないだろう。ファッション写真は感覚的な部分が多い故に、その良さを言語化するのが異常に難しい。もし当時このチャンネルがあれば僕らは貪る様に観ただろう。 #写真 #youtube #クリエイティブ #ファッション写真 2 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? 記事をサポート