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2023/11/22 海にて


15日目

昨日、今日と、朝すこしだけ早起きして、散歩をするようになった。
人が少なく、鳥の声がよく聞こえる。
町が動き出す前の静けさのなか、つめたく澄んだ空気をめいいっぱい感じながら歩く。それがしたいから散歩を始めてみた。

とても気持ちがいい。

ホットコーヒーを買うために、コンビニによる。
駐車場はいっぱいで、早くから仕事に出る人たちが、エネルギーチャージをしている。こんな早くから働いてくれている人たちがいるおかげで、世の中は回っている。

コーヒーを片手に、海に出る。
海はすぐそこなのだ。

海辺には釣り人たち。
上がったばかりの太陽に照らされながら、一定の距離を置いてポツポツと並んでいる。誰に頼まれたわけでもなく、ただ好きだから、という理由でそれをしている人たちの背中は輝いて見える。

まだ朝日がまぶしい。
波の音だけが聞こえる。
なんと贅沢な時間だろう。

この光景を他の人にもシェアしたくなって、思わず、インスタライブで配信する。
喜んでくれる人がいて、おすそわけできてよかった。

最近、色々といまの家に不満を感じていたけれど、徒歩数分で海に出られて、こんな贅沢を味わえるなんて、最高の場所に住んでるじゃないか俺は、と思った。

そんな気持ちで家に帰ると、散らかった子供のおもちゃですら違って見えた。
もっと減らしたい、整理してほしい、すっきりした場所にしたい、などと見ていたおもちゃだが、よくよく考えれば、ここにあるおもちゃはどれも、ひとつひとつに思い出や物語がある。

これは、数年前にじいじとばあばが買ってくれたもの。
このおもちゃでは、こんなことができるようになったと見せてくれた。
このおもちゃで遊んでいた、あんな姿がとてもかわいかった。

なんて考えてたら、全部宝物のように見えてきた。


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