世界の希望と絶望が交差する時、あなたはどちらを選ぶのか_第13話
「ねぇ凛、こんな数どうするのよ」
カレンは凜にそう聞いた。
「とりあえずカレンは敵を斬って。援護はするから」
「分かった」
カレンはそういうと剣を高く振り上げ、敵に次々と斬りかかった。
凜もそれに応えるように、カレンが届かない位置の敵をどんどん撃ち貫いて行った。
「……!」
カレンはふと自分の腹の辺りに血が滲んでいた。
その近くには、血の
「凛、ちょっと頼んだ!」
カレンはそういうと、服の布を傷口に押し当て、血を無理矢理止めた。
凜は銃の引き金を引き続けた。
辺りにいた敵も数え切れられるほどになっていた。
「最後はお前だけだ!」
カレンはそういうと最後の一人に斬りかかった。
その時、一人の敵兵が白旗を持って走ってきた。
「我が国は、オズベルク帝国の下に、正式に降伏しました」
すると後ろからエイラが出てきた。
「分かった。お疲れ様」
一人の敵兵はエイラに手紙を渡すと、その敵兵は走って戻っていった。
「凛、カレン、ありがとう」
エイラはそう2人に礼を言った。
「それより先にカレンに手当てをしてあげてください」
凜はそう言ってカレンを運んだ。
「要塞まで戻るよ」
エイラは全員にそう言うと、
荷物をまとめて歩き出した。
「シルヴォ、歩ける?」
エイラはそういうと手を取った。
「今日はゆっくり休みな」
エイラはそうみんなに言うと、各自は自由に風呂に入ったり食事をとったりしながらリラックスしていた。
「カレン、シルヴォさん、大丈夫ですか?」
凜は医務室に行くと、そこには2人の姿があった。
「ありがとう凜、私は大丈夫だから」
「僕ももう全然動けるから」
「まぁ静かにしていてください。何かあったら自分がどうにかしますから」
凜はそう言うと医務室を出て行った。
翌日、凜はエイラに呼ばれた。
医務室に行くと、エイラと2人が座って何やら話していた。
「ねぇこれ、どう思う」
エイラは昨日の敵兵に渡されたという手紙を3人に見せた。
「『我々はあなた方と共に戦った。我々は相互の発展のためにあなた方に服従を要求する。もし要求を許さないというのなら、我々は力で知らしめるまでだ』…これってどうみても最後通牒じゃないですか!」
凜はそう叫んだ。
「ヤバいな…服従なんてしたらどんなになるか分からないしな…」
シルヴォはそう言って足を組んだ
その時、
「大変です!ベルネウ川の対岸に敵の軍が集まってます!」
そう知らせを受けると、凛とエイラは部屋を出て行った。