世界の希望と絶望が交差する時、あなたはどちらを選ぶのか_第8話
「凛さん、できましたよ。これ。」
アクセリはできた銃弾を渡した。ざっと500発ほどはありそうだ。
「1日100発ぐらい撃ったとしても1年間持ちますからまた必要なら言ってください」
アクセリはそう言うと部屋を出ていった。
凛は外に出ると、銃に弾を込めて引き金を引いた。
銃弾は前と同じくらい、いや、前より威力が上がったかもしれない。狙った方向に飛んでいった。
凛が部屋に戻ると、そこにはカレンが座っていた。
「凛、こないだはありがとう」
「いや、でも、あの洞窟で戦うって言ったのは自分だから…」
凛は申し訳なさそうに言った。
カレンを見ると全身に傷や火傷跡があった。
「それにしても、なんで凛はそんな銃とか持っててこんなに強いの?」
カレンは凛に不思議そうに質問する。
「実は…多分別の世界から来たんだよね…自分」
「え?」
カレンは思わず叫んだ。
「自分は、その世界で戦争に巻き込まれて、そこで死にかけたらここに居たんだよ。まだ自分でもよくは分かっていないけど」
凛はそう答えた。
「凛はこの先、どうなると思う?」
カレンはそう凛に聞いた。
「まだ何がどうなっているのか分からないし、どうすればいいかも判らないけど、自分には、もう一度幸せに暮らしたい人がいるから。その人ともう一度幸せに暮らす事が目標かな」
凛はそう答えた。
「ありがとう。聞いてくれて、ところでカレン、そっちはどうしてーーー」
「大変です!敵が森の方に!」
誰かがそう叫んだ。
「凛、また後でね!」
カレンはそう言うと走って部屋を出て行った。
凛は泥で汚れた銃と出来たてのピカピカの弾を持って部屋を出た。
「敵は森の方に人程。今回は戦力を削ぐ事が狙いであると考えられる。そのため今回はこちらなど少数での活動とする。残りの者は要塞や各陣地、鉱道施設などの防衛に努めるように」
シルヴォが少し長い話をすると、エイラが走って来た。
「凛、カレン、一緒に来てくれる?」
2人は快諾すると、早速準備をした。
どうやら今回は凛とエイラとカレンとシルヴォの4人らしい。
「行くよ!」
エイラが声をかけると、4人は森に向かって歩いていった。
???
「凛の意志は俺が継ぐよ」
誰かはそう言うと、銃の引き金を引いた。