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世界の希望と絶望が交差する時、あなたはどちらを選ぶのか_第12話

「そっちは僕たちに任せて奥へ!」

シルヴォがそう言うとカレンと凜は森の奥へと進んだ。

「さっきの崖の上に登ればいいんだけど」

凜はそういうと偵察しに行った時のルートを駆け上がった。

「待って。こっちにも敵がいる」

カレンは凜をそう止めると剣を構えた。

「カレン、自分が行くから。ここで待ってて」

凜はそう言うと銃を構え、引き金を引いた。

「よし、奥へ進もう」

凜とカレンはそう言うと崖の上へと進んだ。

「ロープか何か持ってる?」

カレンがそう言うと凛は念のためと持ってきたロープを出した。

「ここに私を括り付けて。ロープを使って降りるから」

カレンはそう言うと、ロープの両方に重りを付けた。

「私が下りたらもう片方に捕まって降りてきて」

カレンはそう言うと崖の上から飛び降りた。

「いくらなんでも無茶すぎだろ…」

そう思いながら凜は自分をロープに結び付けて崖を降りた。

「敵の将軍か何かがいるな…」

凜はそういうとシルヴォから預かっていた爆薬の一部に火を付けてその場を離れた。

仮で作られた木造の建物は吹き飛んだ。

「敵将軍倒せたみたいだね」

カレンはそういうと敵を背後から斬った。



シルヴォ達は、黙々と矢を放ち続けていた。

「全然敵の数が減らない!」

「敵の矢が多くて射れない!」

そんな声が聞こえていた。

「っっっ…!」

シルヴォは、自分に向かって何かが飛んできたのと同時に、肩に痛みを感じた。

その痛む方を見ると、そこには矢が刺さっていた。

「ちょっと...後を…頼む」

シルヴォはそう言うと、その場で倒れこんだ。

「シルヴォさん!」

まわりがそう駆け寄ると、

「ありがとう…な。君達は戦ってくれ。全員を守るために」

そう言った。



「残りはあの陣地に戻って片付けるか」

カレンと凜は迂回して仮の拠点に戻った。

「シルヴォさん?」

倒れこんだシルヴォの姿を見て、驚きを隠せなかった。

「お2人は残りを頼みます...君たちも…」

「いえ、結構です。自分とカレンでどうにかするので、シルヴォさんは手当てを受けてください」

凜がそう言い切ると、2人は防御陣地を出て行った。