見出し画像

水晶体に映る記憶vol.6「自分だけの真実を1つでも持っておけば、光を見つけていける」


定期購読マガジン「水晶体に映る記憶」の6つ目の記事です。
このマガジンでは、「今日しか感じ取れないかもしれない有限な感性で、日々の感情や記憶の形を残す」というテーマで文章を書いていきます。週に1度更新します。


考えない、でも感じている、というスタイル

ザーザーとか、ボツボツとか、夢の中まで侵入してくる雨の音のうるささが、そんなに嫌いじゃないことに気づいた。
この間まで、雪が溶けて桜が降っていたのに、もう梅雨の季節になったのか。近頃、時の流れの速さに対しての感想が多くて、自分に飽きている。

「もっと違う話題はないのか」と、考えがループしている自分に警報を送ってみたが、今はこのスタイルが心地よいらしい。


”考えない、でも、感じている”


昔なら絶対なかった感覚、ましてや「考えない」なんて許せなかったと思う。

でも、考えないをたまにしてみると、面白いことが起こる。
人と話していて、「ああこの人の笑顔かわいいな」とか「このお洋服似合うな」とか「この場所はちょっと通りたくないな」とか「この場所に行ってみたいな」なんてポロポロと言葉が落ちてくる。そういう脳内も、好きだなと思う。


”考えない、でも、感じている”

しかし、こういう感覚が長く続くと、たまに不安になることがある。
「………果たして、本当に今、考えなくていいのか?」と。

そもそも「考える」という定義から問う必要があるが、私の辞書における考えるは「その問いには、自分なりの答えが出る。という前提で、より答えに近い言葉を模索する行為」と捉えている。こうした行為は、歳をとるほどに必要になっていくのだと、現在進行形で感じている。

なぜなら、年齢というのもの怖いところは、「自分の考えに固執してしまうこと」だと思うから。
例えば、人生で考えるべき問いが100あるなら、全て100の答えを持っている人は、きっと自分の考えを理路整然と述べられて、かっこいいのだろう。
でも私は、全く違うスタイルの人でありたいなと思ってて「100のうち、1つでも自分の答え、真実を持った人」になりたい。残りの99は生きていく中で変化し続けてもいい。風みたいに、「こんな考えもあるんだ〜」とか「知らなかったなぁ〜」と適当に呟きながらいろんな価値に触れていきたい。
そして、ただ、1つだけ。1つだけは守る。暗闇でも、1つでも光ものがあれば、揺られながらでもまた自分に帰ってこれるから。

惹かれる人が変わったのは


近頃、自分に変化が起きたのは、SNSでフォローしたいと思う人の種類だった。
起業家とか、インフルエンサーとかじゃなくて
畑をしている人とか、執筆をしている人、絵を書いている人、ものを作る人に惹かれ始めた。

例えば最近好きだなぁと思うお三方を紹介させていただくと
・のもとしゅうへいさん

・坂口恭平さん

・遠藤歩さん

知って日が浅いのだけど、私が彼らに感じているのは、「自分なりの心地よさ」とか「何が嫌か」「好きか」とか、既に知っているのだろうな、と言うこと。それも、いろんな経験を乗り越えて行き着いていると言うこと。そんな人に、惹かれる。

ここから先は

996字 / 1画像

¥ 150

この記事が参加している募集

いつもサポートしてくださり、ありがとうございます。書く、を続けていける1つの理由です。