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テントを買った①

プロローグ
このシリーズは、ソロテントを購入したことで、スナフキンめいた自由を手にしたように錯覚した還暦間近のおばはんが、行政の壁、世間の壁、自らの体力の壁にぶちあたるお話です。


3月後半になってから土日や祝日を狙うかのように悪天候が続いていて、SNSでは各地イベントの中止連絡が流れてきます。
私も参加を予定していたイベントがいくつか飛んでしまって、ここ最近ダラダラした週末を過ごしがちです。
イベントそのものは中止にならなくても、私は車の運転が出来ずテントを持参出来ないので、自己判断でキャンセルすることもあります。
普段からひとりでイベントを切り盛りしたいと思っているのに、旦那氏のヘルプがないとテントを含め物資運搬に大きな支障が出るところが非常にジレンマです。
だったら車運転すれば?免許持ってるんだし。
そんなツッコミを自分に入れてみますが、もう何十年も運転してないので、世のため人のためそれはやめておきます。

暴風雨が予想されたため先日古本市をキャンセルしたのですが、イベントそのものは開催されていたので、とりあえず様子を見に行くことにしました。
イベント会場は私と同様キャンセルした人が多く、少し閑散とした様子。それでもテント無しで参加してる方も何名かおられて、出品物も最低限にして、雨が降り出したらさっと透明シートを被せて本を保護されています。

みんなガッツがあるな〜

そんな中、ひとりの出店者さんはソロキャンプ用の小さなテントを立てて参加されていました。
出品してる本も小さなテーブルに10冊程度。あとはお気楽にアルコールを摂取しながら、お客さんとニコニコと談笑されています。
雨が強くなると、品物をテーブルごとさっとテントに直して雨を凌いでおられました。

様々なイベントを見ていると、品数が多くてディスプレイに凝ったブースの方が華やかだし、店主の世界観が演出されていて素敵だなと感じるので、私もそんな規模を目指すのが当たり前みたいな感覚でした。
だからイベントに参加する時はどれだけ沢山の物を持っていけるか、どれだけ見栄えよく出来るかということを当然のように考えていたのですが、それとは裏腹に数回イベントに参加しているうちに、自分自身の中で何となく息切れを感じるようになっていました。

重い荷物を運んで、たくさんの品物をイベントの都度陳列して、またそれらを片付ける作業を繰り返す。多くのイベント参加者が繰り返しているそんな作業を、私は本当にずっと続ける事ができるのか?そんな気持ちがふつふつと湧いてきていたところでした。
だからソロテントで出店されてる方を見た時はすごく目から鱗だったのです。

ああ、こんな感じでいいんだ。。。

以前に妹から「(おねえは)自分の気力体力を高く見積りすぎてる気がする」と言われた事があります。
家族からも同じような事を言われる事があるので、概ねその通りなのだと思います。
自分のパワーを度外視して目標値を高く設定しすぎていたり、持てない荷物を持とうとしたり。。
自分の身の丈に物足りなさがあって無理しがちなわけですが、そもそも息切れしている時点でアウトなのです。


くだんのソロテント出店者さんには本当に感銘を受けたので、「真似させてください!」とお願いしたところ、快く承諾して下さいました。
その上一緒に出店しましょうとまで言って下さって、本当に有り難いかぎりです。

そんなわけで私も速攻でひとり用テントを購入しました。

BUNDOKソロ ドーム 1 BDK-08
私の人生でこんなにアウトドア用品を
鬼検索する日が来るとは。。。

これから小さなテント持参でもっと楽しい気分でイベントに参加する事や、気軽にデイキャンプする事を夢見ていたのですが、ところが調べていくうちに自分の妄想通りにはいかない様々な要素が見えてくるのでした。

続く(たぶん)

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