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台風10号小学校の竜巻被害 児童がガラスの片付け!?

ご存じのように、台風10号にともなう竜巻の突風で、九州のとある小学校の窓ガラスが50枚割れたというニュースがありました。

台風のため、本来の始業式が9月2日(月)ずれ込んだこともあり、地域のボランティアの皆さんや他校の教職員も応援に駆けつけてガラスを片付け、何とか始業式を行う事が出来たようです。

校長はこの始業式で、『「きょうを迎えられたのは、一生懸命片づけてくれた地域の人たちのおかげです。ガラスの破片が落ちているところもあるので、気をつけて生活してください」』と述べています。

この発言を聞いて、何も感じませんか?

『ガラスの破片が落ちているところもあるので』これが、『ガラスの破片が落ちているとこがあるかも知れないので』なら理解が出来るんです。

『落ちているところがある』という事は危険を認知しているのに、こっから先は生徒に危機管理を任せているわけです。

しかも、生徒の私物に降りかかっているかもしれないガラスの破片、例えば口の開いた持ち物袋中に破片がありかもしれないからと逆さまにして破片をを出させたり、微細なガラス片をガムテープを使って除去させている映像がNHKで流れていました。

私は、教室の清掃を児童生徒にやらせるのも反対ですが、それはともかくとして、『落ちているところがある』ガラスの破片を担任が音頭を取って児童に処理させる感覚が分かりません。

しかも、ガラスが割れている教室では、段ボールで覆って普通に授業をしています。

実際には、怪我の報道の類いも無かったし保護者の反発も無かったので、目くじらを立てる必要は無かったのかも知れません。

そもそも、なんで近隣住民と他校も含めて教職員が片付けしているんですか? 善意での片付けを否定しませんが、少なくとも業者を入れないのが不思議です。

校長は、ただでさえ始業式が遅れたので、窓ガラスが割れたぐらいでのその後の日程の遅れを気にしたのではないかと考えてしまいます。当然教育委員会にも報告相談して、結果として9月2日(月)に始業式をせよと言われたはずです。

『落ちているところがある』のに、始業式にゴーサインを出すに当たって、口は悪いですが頭沸いてないですか? 誰がどういう根拠で安全だと決定したのでしょうか?

教育委員会は、現地に出向いてつぶさに観察して『落ちているところがある』のに登校可能と判断したのですか?

生徒に、微細なガラス片の除去をさせるための、安全面の評価はしたのですか?

もし教育委員会も学校もガラスが50枚割れた事に関して、児童がいた時に起こったことでは無いし大した影響はないだろうと考えたのなら、危機管理の基本が分かっておらず甘すぎます。

そう、最悪の事態を想定し、それに対処出来るように事前に準備するのが危機管理/安全対策のはず。

事前の処理で見落としてしまった『落ちているところがある』ガラスに足を滑らせて、ひっくり返ったところにまたガラスがある、なんて事態は想定していないのでしょうか?

大げさかも知れません。でも、いくら「君たちのいのちが大切です」と訴えかけたところで、何の重みも持ちませんよね。

そう言えば、自身の体験で思い出したことがあります。大雪や大雨、台風の時など一定の条件下で、(例えば○○警報が出ているとか)学校の始業を遅らせる、または休校にすることがあります。事前にこの場合はこうと決まっていて、予め文書の発出もされていますし、当日、Mailやホームページで確認することも出来ます。

そんな折、取り敢えず条件に達したので1.2校時が休校になったことがありました。理由はともあれ、それでも登校してきてしまう生徒はいます。そのことを知った学年の教員は、休校なのだから帰宅せよと指導したのです。警報が出ていて身の危険があるから休校になった。それでも登校してしまった。それを休校なのだから帰宅せよ? バカなんですか? 警報が出ていて身の危険があるのに!

休校という結果だけを見て、何の為かを考えずあるいは登校しないという指導が行き届いていなくて叱責を受けるのを恐れてか、生徒を危険にさらすこんな教員が増えているように思っています。恐いです。

さてそれと、気になるのは土日に一生懸命片付けをしてくださった教職員の処遇です。

まさか、ボランティアでは無いですよね。36協定の災害条項にかかわって正規の勤務としてですよね。従って、職務命令が発出されていますよね?

児童には何もなかったはずなので、こんなに書く必要は無いのかも知れませんが、ちょっと気になってしまいました。悪しからず。

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