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【中学受験 算数】平方数を利用した計算の工夫

今回は、以前に記事にした平方数について、平方数を利用した計算の工夫を紹介します。

例題 ①26×24、②27×23、③115×85 をそれぞれ計算しなさい。

●解説

もちろん工夫しなくても解くことはできますし、暗算が得意ならばそれでいいでしょう。
しかし、上記の通り、平方数を暗記していればそれを利用することでより簡単になります。

① 26×24
 =(25+1)×(25−1)
 =25×251×1
 =6251
 =624

② 27×23
 =(25+2)×(25−2)
 =25×252×2
 =6254
 =621

これを公式化すると、
(⊡+○)×(⊡−○)=⊡×⊡−○×○
となります。

実は高校数学で習う公式ですが、以下のように面積図にしてみると、小学生でも説明がつきます。

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もとの長方形に重ねて、1辺が ⊡ の正方形を想定し、はみ出している部分を移動させると、正方形になるには不足分が出て、その不足分は1辺 ○ の正方形となっています。

③115×85のように桁が大きいと暗算では大変になり、筆算する必要も出ますが、
平方数を覚えれば、以下のように楽になりますので、うまく活用してください。

③ 115×85
 =(100+15)×(100−15)
 =100×10015×15
 =10000−225
 =9775

●終わりに

このような小学生では習わない公式も、理屈を理解して使えるようにすると便利なものもあります。
むしろ、公式の証明をさせる問題は公立中高一貫校では頻出なので、思考力のトレーニングにもなります。

ただし、中学以上の数学を、理屈を説明できないまま暗記して使うのはやめましょう
入試、適性検査で見られるのは、「中学の内容を先取りする力」ではなく、「理解して説明、工夫、活用できる力」です。

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