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大阪府立富田林中学校2020算数(場合の数・色のぬり分け)

大阪府立富田林中学校の2020年度適性検査Ⅲ(算数的問題)より、大問1の(3)、近畿地方の地図の色分け問題です。

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近畿地方の地図を赤・青・黄・緑の4色すべてを使って、同じ色がとなり合わないようにぬり分けます。
アとウは青、カは黄でぬるとすると、ぬり分け方が何通りになるか求めなさい。

解説

まず、色が決まっている場所を示すと、以下のようになります。

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場合分けをして樹形図を書いていきたいのですが、残るイ・エ・オ・キのうち、どこから考えると良いでしょうか。
青と黄の両方に接していて、候補となる色が2色しかないところから考えると、場合分けが楽です。
つまり、です。
イは赤と緑の2つの可能性があります。

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あとは、となりが同じ色にならないように注意しながら樹形図を書いていきます。一番上のイから決まっていくので、五十音順にイ・エ・オ・キの順番に考えれば良いでしょう。
ただし、赤・青・黄・緑の4色すべてを使うという条件があるので、初期条件で使われていない赤と緑の両方を使わない組み合わせは除外しましょう。(下の図ではバツをつけました)

樹形図赤

樹形図緑

よって、答えは8通りです。
以下に色分けの図もすべて示します。

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以上が答えの8通りです。

一応、4色すべてを使っていない2通りも以下に示します。
樹形図上では注意していないと見落としてしまいそうですが、こうして実際に色で見ると、4色使われていないのが一目瞭然です。

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しかし、4色すべてを使っていないこの2通り、実際の検査では正答に含まれ、10通りが正解とされてしまっていたそうです。
後日、8通りも正答であると発表されましたが、「4色すべてを使って」という条件がある以上、8通りが唯一の正解であるはずです。
適性検査の過去問集として有名な、いわゆる銀本でも、答えは8通り(10通りも正解)と書かれていますが、そんな経緯がありました。

受検生の皆さんは、8通りが正解だと考えておきましょう。

それではまた次回。


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